中国・上海で開催中の家電ショー(アジア出張版)である『CES Asia』。インテルやTwitterの幹部のキーノートはすでにお伝えしましたが、本場ラスベガスのCES同様に大小さまざまな企業ブースも設置されていました。今回はブースで見つけた面白ガジェットをご紹介します。
↑ブース会場はSINECこと、上海新国際博覧中心(Shanghai New International Expo Centre)。5つのホールがありますが、CES Asiaでは2つのホールを利用していました。 |
●ワイヤレス充電可能なスマート家具(インテル)
↑こちらがいわゆる“スマート花瓶”。 |
既報のとおり、インテルは小型開発ボードEdisonの活用例としてタッチセンサー付きのマグカップと花瓶を展示していました。それぞれLEDが仕込まれており、まるで電光掲示板のような表示で、周辺の室温や時間などの情報を出力。触った感じはほぼ陶器でできているので、落としたら割れてしまいそう。底面にはワイヤレス充電と制御のため基板が仕込まれています。
↑こちらがいわゆる“スマート花瓶”。 |
↑情報表示だけでなく模様を変えられるというオシャレな利点も。 |
↑底面にはマグカップらしからぬ電源スイッチが搭載されています。 |
●カギはないけど画面と3Gはある金庫(HISS)
ひと際目立つ黄色の金庫。鍵穴などは見当たりませんが、取っ手と画面が正面に配置されています。この金庫を開けるには、正面のディスプレー横にある指紋センサーで認証するかネットから解錠指示を出すしかありません。インターネットにはWiFiのほか、3Gでも接続可能。現地説明員いわく、標準(ミニ)SIMが利用できるようです。画面はおそらくどこぞのタブレットなのですが、無理に開けようとするとカメラで犯人を撮影したり、金庫の持ち主や警察に自動で通報できるようになっていました。
↑埋め込まれているのはタブレット端末。右側に指紋センサーがあります。 |
↑出展していたHISSのキャラクター。かわいい顔をしていますが名前は“Black Baby”。 |
●通知の受け取りに特化したスマートリング(MOTA)
MOTAの『DOI SmartRing』は指輪型の端末で新着メールやFacebook、Twitter、Instagramなどの通知を受け取れます。アイコンの上に数字が表示されるため、メールの未読数などもチェック可能。会場では実際の試着などができず、本体がガラスケースの中に入っているのみでしたが、真っ黒な本体に青文字表示という若干ギークっぽい見た目に惹かれた来場者は多くいました。現在、直販サイトで150ドル(約1万8000円)で予約受け付け中。
↑残念ながら実際に動作している端末はありませんでした。 |
↑充電器もいっしょに展示。指から外して台に置くだけ。 |
●スマートTVには必須なQWERTYキー搭載リモコン(NORDIC)
こちらは製品というより、各製品に使われる基板なのですが、なんとQWERTYキーを搭載しています。会場のデモではAndroid TV搭載の『Nexus Player』とBluetooth 4.0で接続して、QWERTYキーでの文字入力やリモコン上のマイクによる音声入力、そしてジャイロセンサーを用いたジェスチャーもしくは正面のタッチパッドでカーソルを動かせるなど、今のTVでも十分使えそうな機能を備えていました。
↑BlackBerry似のQWERTYキー。 |
↑背面はこんな感じ。単4乾電池で利用可能。 |
●モノクロ表示だけど最長12日間もつスマートウォッチ(Smart Pal)
最近ではおなじみになってきたスマートウォッチも多数展示。中でもSmart Palのスマートウォッチは外観もカッコよく、表示は白黒なもののそれがまた渋さをかもし出しています。独自OS(おそらくAndroid亜種)搭載で、専用アプリをインストールしたAndroidやiPhoneとつなげると、歩数など活動量の計測が可能。Android Wearでもまだ搭載機種の少ないGPSを内蔵している点も注目です。現在、中国国内で発売中とのこと。
↑搭載OSは“SMARTPAL OS”で、中国語および英語の表示が可能。 |
↑連携用のアプリはAndroidとiOS用が用意されています。 |
●丸型ディスプレーの“Android”搭載ウォッチ(Doubwin)
丸型ディスプレーのスマートウォッチというと『LG G Watch R』などを思い出しますが、こちらの中華ウォッチはAndroid WearではなくAndroid 4.3(JellyBean)を搭載。基本はタッチで操作するのに右側に時計っぽい操作ボタンがあるのは雰囲気づくりなのかもしれません。少し厚めですが革製ベルトも相まって質感はよかったです。
↑Androidのバージョンは4.3。少し古いのはご愛敬。 |
↑同じ場所にはどこかで見たことあるようなデザインのものも。 |
●PC環境を簡単に構築できるAndroid内蔵キーボード(Acooo)
Android 4.4(KitKat)搭載のキーボード。HDMIやDVI端子で画面に出力でき、ディスプレーと電源さえあればどこでもPCライクな環境を構築できます。CPUはクアッドコアの1.8GHz、メモリーは2GB、ストレージは16GBとやや物足りないスペックですが、WiFiはIEEE802.11ac対応、フルサイズのUSB(Type A)もあり、簡単なファイルやウェブ閲覧、文章編集なら難なくこなせそうです。無駄にカラフルな文字盤LEDもかなりクール。
↑インターフェースはキーボード背面に集中。 |
↑内蔵のAndroidはWindowsっぽくカスタマイズされていました。 |
以上。もちろんどれも技適関連は取得していないものばかりなので、日本国内で輸入して使うのは御法度。しかし、そこはさまざまな工場のある中国。今後似たような製品が国内向けとして出るかもしれません。
●関連サイト
CES Asia(英語)
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