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Apple Watchの未来は明るい―Androidのデータもそう示している

2015年06月14日 07時00分更新

このソーシャル時代、Apple Watchは時宜にかなった理想の製品なのかもしれない。(ReadWrite Japan提供記事)

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Androidスマートフォンのデータを掘り下げれば、Apple Watchのことがよくわかるようになる。

具体例を示そう。「アプリ・エンゲージメントの考察:2015年第1四半期、ユーザーはアプリをどう使うか、またユーザー数は」と題されたApp Annieの最新報告では、Androidユーザーがどのようにスマートフォンを利用しているかを掲載している。その大部分はコミュニケーション・アプリやソーシャル・アプリの利用と不可分であり、Apple Watchはまさにこのようなアプリに焦点を当てている。このことから、Apple WatchはiPadではなくiPhoneと同じ道をたどることになりそうだ。

つまり、Apple Watchは今、非常に重要な存在だということだ。そして、その重要性はますます大きくなるだろう。

スマートフォンの利用法

この頃は電話をすることも少なくなったかもしれないが(ここ数年、音声通話の利用割合は下り坂だ)、ソーシャルな利用がないというわけではない。Android スマートフォンの利用法に関するApp Annieの報告で示されているとおり、ユーザーは頻繁にチャットを行っている。われわれは同じ空間にいる人と世間話をするのではなく、テキストメッセージで友人とトークするようになったのだ。

Source: App Annie

Source: App Annie

コミュニケーション・アプリやソーシャル・アプリが好まれているという結果は米国に限った現象ではない。

Source: App Annie

Source: App Annie

地域によって特定のアプリに対する好みはあるものの、フェイスブックとWhatsAppが優勢なようだ。

Source: App Annie

Source: App Annie

この結果を見て、アップルはApple Watchにかなり自信を持つだろう。

ソーシャル・コミュニケーションに向けた開発

やはり、Apple Watchは理想的なコミュニケーション・ツールとなりうる。しかし、通常われわれが考えるようなコミュニケーションとは違うかもしれない(心拍を送るなど、アップルが提案するような、つまらない方向性でもないだろうと私は考えている。)

例えば、より短い形式のチャットが好まれるようになっているのではないだろうか。机に向かって誰かとやりとりをするツールは、手紙から、形式ばらない(期待を込めて言えば、より簡潔な)メールへ、そして160文字の(さらに私的(笑)な)テキストメッセージに移行した。

Apple Watchの画面でタイピングするのはあまりよろしくない。だが、私もこの原稿をiPhoneで書いているし、やろうとしてできないことはない。しかしiPhoneはそれよりもTwitterの投稿の反応をチェックし、リプライするのに向いているし、Apple Watchは日々のデジタル・ライフで手っ取り早くフィードバックを受け取るのに適したデバイスだ。

つまり、Apple Watchの本来の用途はテキストやメッセージを「作成する」ことではなく、フィードバックを受け取ったり、発信したりすることだ。

私の妻のように、長いテキストベースのメッセージを送るためのツールとしてSiriを挙げる人もいるだろう。だが、人が手首に向かってベラベラしゃべっているのを見るのは耐え難い。うるさいし、とても「ソーシャル」とは言えないし、Apple Watchに適した使い方ではないからだ。

Apple Watchに適した使い方とは、必ずしもテキストやメッセージを作成することではない。実際のところ、ラップトップを持ち歩いていたとしても、大半のユーザーはところ構わず何かを書いているわけではない。ユーザーはいわゆる「ロム専」で、人が書いたものを読み、賛同のサイン(いいね!、お気に入り、リツイートなど)を見つけているわけだ。

Drupalの設立者、そしてウェブの預言者としてドリス・バイタルトが述べているように、これが未来の姿なのだ。

現在のウェブは「プル型」すなわち、ユーザーがウェブサイトにアクセスしたり、モバイル・アプリをダウンロードしたりしています。ウェブの未来は「プッシュ型」であり、これはウェブの方がわれわれユーザーに近づくということです。今後10年で、ウェブはプル型からプッシュ型へと変貌を遂げることになります。この「大逆転」が行われれば、ウェブは電気や水道とほぼ同じように、日常生活を支える裏方的存在となるでしょう

アプリではなく、通知について考えよう。それこそがApple Watchの得意分野であり、近々さらなる改善が行われるだろう。

Apple Watchのための開発

Apple Watchはコミュニケーション志向の世界に馴染みやすいが、アプリ開発者はApple Watchの枠組みに適したアプリを構築するのに苦労してきた。通知やグランスに目を通す機会が多く、iPhoneのような使い方をしないアプリとは、一体何だろうか?

ReadWriteのデヴィッド・ニールドが強調しているように、開発者にとって「最先端のアプリを開発するのは今もなお難しい」。これにはおそらく疑う余地はないはずだ。

理由は、Apple Watchアプリの開発者がiPhoneやAndroidのアプリをApple Watchに移植しようとしているからだ。それはInstapaperとTumblrの開発者、マルコ・アーメントが苦労して学んだことである。数年前にスマートフォンが登場しだした頃、多くの開発者がウェブサイトをスマートフォン・アプリに移植しようとしていたのと同じことが起きている。

つまり、うまくはいかないのである。

アーメントはこう述べている。「iPhoneのインターフェースや枠組みをApple Watchに無理やり押し込もうとするのは考えが足りず、悪あがきというものです。そうではなく、実物のApple Watchに即した設計が必要です」。

Apple Watchを使ってしばらく経ち、この製品をよく理解した開発者は確実に現れている。例えば、Apple Watch用のUberを使ってみると、Apple Watchにはまさにお誂え向きといったところだ。Twitterなど、他のアプリは情報に過不足があり、Apple Watchには馴染まない。

(スマートフォンの機能を単に最適化させるのではなく)Apple Watchのアプリをどう開発すればよいかが解明された今、Apple Watchは「そこそこの高級品」から「マストな相棒」となるだろう。その道のりはまだ長いが、ユーザーはコミュニケーションを志向しており、Apple Watchはコミュニケーションを効率化することができる。iPad のような落ち目の流行りモノではなく、iPhoneのようなロングヒットとなる公算は大きい。

トップ画像提供:Apple

Matt Asay
[原文]


 

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※本記事はReadWrite Japanからの転載です。
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