4月20日にソニーモバイルから先行してお披露目されていた『Xperia Z4』が、まずはドコモから『Xperia Z4 SO-03G』として本日5月13日に発表されました。すでに週アスPLUSでも何度も記事になっていますが、まずはおさらいから始めたいと思います。
Z4を持ってまず感じるのが、Z3をさらに上回る凝縮感です。スペック的にはサイズが約73(W)×7.4(D)×147(H)ミリから約72(W)×6.9(D)×146(H)ミリへと、重量が約154グラムから約144グラムへとわずかではありますがサイズ&重量ダウンを実現しています。このレベルでサイズと重量を落とすのは血肉を削るに等しい作業で、Z3のすべての部品の見直しを図ったことでしょう。
サイズと重量をさらに削ったZ4ですが、アルミとガラスを効果的に用いて、フラグシップモデルにふさわしい高級感を演出しています。
Z4の外観上の変更で特筆すべきなのはキャップレスUSB端子です。キャップを開けて充電するのはスマートではないですし、かと言って充電用のマグネット式アダプターを持ち歩くのはおっくうです。防水・防じん性能を確保しつつキャップレス化したことは、従来のXperia Zシリーズユーザーが、機種変更するに足る進化点ではないかと個人的には考えます。
カメラ機能の充実もほかのスマホに対する大きなアドバンテージ。約510万画素の高解像度センサーと、広角25ミリのインカメラはセルフィーに最適。ふたりで撮影したとしても、背景に十分な余白があるので、周囲の景色をしっかり写せます。
カメラアプリにはユニークなエフェクトが追加されており、撮影した自分の顔などを合成できる“ARマスク”機能は飲み会の席などでウケそうですね。真面目な使い方としては、髪型が素敵な友人に自分の顔を合成して、ヘアスタイルを検討するのに便利そうです。
SNS全盛のいま、料理はもっとも多く撮影する被写体ですが、明るさやホワイトバランスなどが合っていないとあまりおいしそうに見えないものです。そんな不満を解決してくれるのが、進化した“プレミアムおまかせオート”。新しく“料理”のシーン認識モードが追加されており、料理の彩りを際立たせて撮影し、ソーシャルに投稿可能です。
もちろん音楽機能にも注力されており、従来のBluetooth A2DPのSBC(328kbps、44.1kHz時)に比べ最大3倍の情報量を伝送できる“LDAC”に対応しており、LDAC対応のスピーカーやヘッドホンなどを用意すれば、ケーブル接続することなく高音質なサウンドを楽しめます。
そして目立たないのですが、実はZ4はフロントステレオスピーカーを上下に搭載しています。ベッドの上などではわざわざ据え置きスピーカーなどを用意しなくても、十分迫力のあるステレオサウンドを堪能できるのです。
さておさらいはこれで終了。まずは通信速度を見てみましょう。
Z4の通信速度を発表会場で計測したところ、5回計測したなかでも最もいいスコアが、下り88.73Mbps、上り13.51Mbpsでした。期待はずれですか?ご安心ください。ドコモの説明員さんによれば、まだ伸びしろがあるとのことです。
PREMIUM 4Gは、1.7GHz(150Mbps)と800MHz(75Mbps)の周波数を束ねるキャリアアグリケーション技術により、理論上最大225Mbpsの通信速度を実現するというもの。もちろんドコモのZ4もPREMIUM 4G対応端末です。ドコモの説明員さんによれば「200Mbpsは難しいですが、条件さえ揃えば160Mbpsぐらいは十分出る速度です」とのことでした。なんかもう説明員さんの笑顔を見ていたら、PREMIUM 4G端末を契約したくなってしまいました。
最後はベンチマークを見てみましょう。
結果は、『AnTuTu Benchmark』が43575、『Geekbench 3』が3053(Multi-Core Score)、『3DMark Ice Storm Benchmark』が8605、『Quadrant Standard Edition』が20631というスコアでした。
2.3GHz版Atom Z3580を搭載する『ZenFone 2』の『AnTuTu Benchmark』の48937というスコアより、やや下回る結果ですね。機会があれば両機種を揃えたうえで、イコールの条件で再度テストしたいと思います。いずれにしてもZ4は現状入手可能なハイスペックスマホのひとつであることは間違いないでしょう。
ただし、カメラ機能をテストしているときにカメラアプリが複数の端末で終了してしまいました。ドコモの説明員さんは、会場のデモ機はUSB給電した状態で画面を点灯させていたために温度が上昇していたのだろうと言っていましたが、『Snapdragon 810 MSM8994』(オクタコア、2GHz+1.5GHz)の発熱問題にはやや不安が残ります。このカメラ終了問題さえなければ夏スマホはZ4一択なのですが、発売が6月中旬と少し先なので、週アスPLUSの続報などで熱問題が解消されているか確認してから予約・購入したほうがいいかもしれません。
●関連サイト
ソニーモバイル Xperia Z4 SO-03G製品ページ
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23,846円
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17,150円
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41,790円
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