スマホは日用品のひとつにまで一気に駆け上がった。それもあってか、所有感や高級感をプッシュする端末が増えてきている。また、手に持って操作するモノであるため、ファッションのひとつ、ステータスのひとつとして評価する動きもあり、手に持ってディスプレーを眺めるという特性上、どうしても気になるものがある。ブランド名やメーカー名だ。
ロゴを含むと端末背面にもあり、わかりやすいものでは“docomo”になるだろうか。ディスプレー上部にデカデカと“Xi”のロゴがあり、正直なところなんだかなぁ、と思ってしまうことがある。毎月料金明細見ているので、ことさらロゴを見なくてもどのキャリアであるか重々認識できているんですがと、思うのは筆者だけだろうか。
どうしてそんなことが気になったかというと、原稿作成のために『Galaxy S6』と『Galaxy S6 edge』を眺めていたとき、ディスプレー上部にあるお約束の有無に気がついたからだ。『Galaxy S6』にはドコモのロゴがあるのに対して、『Galaxy S6 edge』にはない。『Galaxy S6 edge』の場合、背面にドコモロゴが小さくプリントされているが、あまり気になるものではないし、シールなりジャケットなりで隠しやすい。またメーカーであるサムソンの文字もなしと、だいぶ割り切っている感がある。
↑Galaxy S6 edge(左)とGalaxy S6(右)を並べてみると、ご覧のようにこの差である。 |
↑海外キャリアのVerizonも似たような感じ。ロゴの主張がなかなかすさまじい。 |
例外的なメーカーもある。Appleだ。デザイン性を重視するため、日本国内のキャリアで運用されるようになったときもキャリアのロゴはなく、使用するキャリアがディスプレー表示されるだけ。さらにAppleの文字もなく、いつもの林檎マークが背面にあるだけとシンプル。そのぶんデザインに統一感が生まれている。そういった部分も、国内で人気の理由のひとつと考えていいだろう。野暮ったい文字を見なくてもいいというのは、手に持って眺める操作性からすると重要な要素だと感じている。カンタンに想像してみるだけでもわかるが、iPhoneの画面上部にXiのロゴがあったらどうだろう? ものすごくダサい。
↑iPhoneの場合、iPhone 3Gからいまの路線と変わりがない。 |
似たような路線を取るメーカーとしては、ファーウェイやXaomi、ZTEなどがある。ただロゴデザインでいくと、洗練されているとは言えず、ジャマな文字列がないくらいの印象だ。最初から文字列を入れない前提のデザインと、後付けで文字を入れた場合では、そのスマホの魅力は大きく異なるのではないだろうか。極端な言い方をすれば、ブランド名やメーカー名はノイズと感じてしまう。
『Galaxy S6 edge』の背面に文字列がなかったらより高級感があったと思うのだが、どうだろうか。もちろん、メーカーとしては自社製品の間接的なPRも含みたいという意志もあるのだろうが、露骨に文字列よりはロゴ、それも見えてても気にならないロゴひとつのほうがいいように思える。
↑ファーウェイの場合はかなり控えめ。 |
↑Xaomi Mi4iも控えめ路線。 |
↑ZTEの場合も同じで、それほどうるさくない。 |
↑Windowsロゴだけでいいのではないだろうか。 |
これはノートPCでも同様で、昔からであれば『ThinkPad』や『Let's note』が良い例だろう。経験のある方もいると思うが、遠目から見てもどのメーカーのどのブランドを使っているかわかりやすい。これは『MacBook』シリーズも同様だ。スマホは小さいのでデザイン的な処理が難しいのかもしれないが、振り返ってみるとAppleやシャープの『AQUOS』はやってのけているわけだ。
請求力の高い製品をと考えるのであれば、ユーザーにとって不要な文字列を含まず、端末の仕上がりでプッシュしてほしい。
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