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4/1スタートのUQ WiMAX2+の通信制限、その制限がどれほどかを試してみた

2015年04月10日 12時30分更新

 UQコミニュケーションズのWiMAXサービスで、4月1日から通信制限が開始された。3日間で3GBの通信を行なうと、3GBに達した翌日昼の12時以降、通信速度が制限されるというもの。これまで“使い放題”だった同社のサービスで速度制限が実施されることになったが、今回は実際にどれだけ速度制限がかかるかをチェックしてみた。

 今回UQが開始した速度制限はWiMAX2+利用者に対して実施されるもので、WiMAXはこれまでどおり制限はないが、主力サービスのWiMAX 2+には速度制限が設定されてしまった。同社の野坂章雄社長は、3GBに達した時点で翌日の通信速度制限は「必ず行なう」としているが、実際の制限速度は「YouTubeの標準画質が見られるレベルは確保する」とだけしか話していない。

 具体的な数字がないのは、状況に応じて制限される速度が変動する、128Kbpsといった極端な低速にはならないため数字が一人歩きするのを防ぎたい、といった理由があるようだ。

 いずれにしても、実際に通信速度が制限されるとどういった状況になるのか。WiMAX2+のホームルーター『URoad-Home2+』を利用して、筆者の自宅でWiMAX2+を使ってテストしてみた。

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 まずは、通信速度制限がないかどうかのチェック。制限が始まっていない3月30日の時点で“ドコモスピードテスト”で確認したところ、下り35.16Mbpsとなった(上り速度は制限がないため今回は省略する)。その後3GB以上の通信を行ない、翌12時以降にテストをしたところ22.94Mbpsだった。どちらも何回か計測すると数値は上下し、平均では25Mbps前後に落ち着いた。

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↑制限がない3月の段階での通信速度の例

 通信速度制限は4月1日から適用されるため、最も早い段階では4月2日の昼12時以降に適用されるはずだ。

 まずは、3日間で3GBの通信を行なわなければならない。一般的な利用で3GBはなかなかいかない、というのは制限をする通信キャリア側がよく使うような言葉ではある。スマートフォンの場合、自宅や会社、カフェで無線LANにつないだり、制限に配慮して使ったりとそれなりに節約できるので、意外に3GBには達しない。

 ただし『URoad-Home2+』は自宅のホームルーターとして設置するため、PCや家庭のネットワーク機器も接続され、容量は結構使うことになるだろう。大容量なネット利用としては『YouTube』が思いつく。最近は4K動画の再生にも対応し、『Chromecast』を使うなどしてテレビに表示する使い方もある。PCであれば、大容量のファイルのダウンロードに使うこともありそうだ。

 そこで、YouTubeの4K動画をひたすら再生してみた。PCで4Kの動画を再生し続けるだけのカンタンな作業だ。特に苦労することもなく、1時間ほど再生していただけであっさりと3GBを超えた。念のためさらに通信をして、ルーターの通信量カウンターで7GB近くに達するまでデータを使いまくった。あとは、翌日に制限がかかるのを待つばかりだ。

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↑YouTubeで「4K」と検索すると、色々な4K動画が見つけられる。GoProやパナソニックのように4K対応カメラのメーカーがよくアップロードしているので、その辺りを中心に閲覧した

 そして翌日の12時が過ぎて、制限されているかと思って再びスピードテストアプリでスピードを計測すると……数字が変わらない。20Mbps以上を普通にたたき出して十分速い。「必ず制限する」と言っていたので、制限されているはずなのだが……。複数のスピードテストアプリを利用してみたが、どれも20Mbps以上をたたき出してしまう。

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 データ容量が3GBに達してなかったのかと思い、もういちどYouTubeで4K動画を再生しまくることにした。ところが、昨日は滑らかに再生されていた4K動画が、今日は読み込まれない。少し再生しても、すぐに読み込み中になって再生が停止してしまうのだ。解像度を下げていくと、HD(720p)動画の再生は、キャッシュ読み込みの方が速く、止まることなく再生できた。

 ほかに公開ウェブサーバーからのダウンロードなど、いくつかテストをしてみたが、やはり大きな差が見られない。これは制限されているのかどうか……正直なところ、ちょっとよくわからない。テストに使った『URoad-Home2+』は試用機のため、UQに通信したデータ量を確認してもらったが、やはり1日で6.7GBを消費しており、本来であれば制限されているはずだ(とUQ側も話していた)。

 住宅街において複数の時間帯でテストしているので、ネットワークが混雑していて速度が出なくなった、ということでもないと思う。

 今回の制限では「YouTubeの標準画質なら見られる」程度とされているが、実際のテストではHD画質が十分見られるレベルだった。これであれば、通常の利用なら問題ないだろう。

 UQは「制限については状況に応じて最適な運用をしてますし、今後運用を変更する可能性もありますので、具体的な内容については回答を控えさせていただきます」とコメント。混雑していないエリアであれば制限は緩め、とも考えられる。逆に言えば、日時や場所によって速度がバラバラになるため、「制限された場合の目安」がわかりにくい。「YouTubeの標準画質が見られる」という制限が、通常の使い方にどこまで影響するかはわからない。

 とはいえ、速度制限があっても翌日には解除され、“ギガ放題”であれば月間容量の制限もないため、今回の制限のレベルであれば、制限を気にせずに十分自宅回線としても使えそうだ。

■関連サイト
UQコミュニケーションズ

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