テレビCMを放映し、ダウンロード数も200万を突破して話題のスマートフォンアプリ『Couples(カップルズ)』。若い世代を中心に人気に火がつき、“カップル専用アプリ”という新しいカテゴリーを生みだしたサービスです。
Couplesでは2人だけで共有できる写真アルバムやトーク、カレンダーなどの機能があり、カップル間でクローズドなコミュニケーションを楽しめます。特にお互いに質問に答えていく“Q&A機能”が人気で、最近は回答済みのQ&Aをスクリーンショットで撮ってツイッターなどのSNSを通じて、友だちにシェアしてアピールするユーザーも多いとか。新しい世代だ……。
今回は、Couplesを開発している、エウレカの赤坂優CEOとCouplesの榊原綾香ディレクターに、人気の秘密を聞いてきました。
赤坂優CEO(左)、榊原綾香ディレクター |
――ユーザーの年齢層はどのくらいが多いのですか?
榊原 メインのユーザー層は、16歳から22歳で平均年齢は21歳です。もちろん30代以上の方もいらっしゃいますが、約半数が高校生と大学生です。
――若い! どういうきっかけで始めるものなのでしょうか?
赤坂 ユーザーインタビューで聞いたところ、カップルどうしがLINE上で「こんなアプリ(Couples)見っけた」、「なにこれw」、「やってみる?」、「いいね……☆」という流れで始めるそうです。パートナーをアプリに招待するのは女性からの方が若干多いものの、男性から誘っているケースも多いです。
榊原 最近は若い男の子でも彼女のことが大好きって公言する人も多いので、ラブラブすることに抵抗があまりないのかもしれません。
――……めっちゃリア充ですね。
榊原 付き合って間もないカップルの利用が一番多いですね。また、アプリをダウンロードしてから、ペア登録を完了するまで5分以内のユーザーがほとんどです。
――きっと、いっしょに居るときに登録しているんでしょうね。どんな使われ方が多いんですか?
榊原 アプリは2人でつくる写真のアルバム、メッセージをやり取りできるトー ク機能、予定を入力できるカレンダー機能などがあります。元々はクローズドアプリのため、外部SNSへの共有機能などは想定していなかったのですが、実際にリリースしてみると自分たちのラブラブ具合を友だちにシェアするユーザーもいました。たとえばQ&A機能は、お互いのことをさらに知るためであったり、カップル間の話題づくりのために導入した機能なのですが、回答済みのQ&Aをスクリーンショットで撮ってSNSでシェアしているユーザーも多くいるんです。
――ほかにユニークな使われ方とかありますか?
赤坂 そうですね。仲の良い女の子の友だちどうしで使っていただいたりするケースはあります。芸能人ではAKB48の方もグループ間で使っていただいたりしてるみたいです。他には、カレンダーに5年後の“結婚”予定を入れていたりと、数年後レベルの未来の夢を予定として入れてるユーザーも多く、カップルアプリならではの使われ方だと思います。
榊原 Couplesの通知機能を利用して、プロポーズに成功した“Couples婚”を実現されたユーザーもいらっしゃるんですよ。「2人にとって特別なアプリになりました!」とうれしいメッセージをいただきました。
――それは素敵な使い方ですね。
赤坂 話は少し変わりますが、想定外な意見もありました。リリース初期のホーム画面では、2人のアルバムをスライドショーで表示していました。しかし、ユーザーから静止画にしてほしいという要望がきたのです。理由を聞いてみると、たとえば電車で利用しているときに、突然思いがけない写真が出てきて困ると……。スライドショーを自動再生することで、たくさん思い出を振り返れたほうがいいだろうと考えていたのですが、配慮が足りませんでしたね。
――確かに、カップルならではですね。コンテンツ連携にも力を入れているようですが、特にどんなジャンルで?
赤坂 最近はアーティスト楽曲の先行配信や、ライブなど音楽コラボを積極的に行なっています。2月には歌手のChe’Nelle(シェネル)さんとタイアップし、Couplesユーザー向けにカップル限定のバレンタインライブを開催しました。また、最近ではハジ→さんの新曲『君と。』のMVをCouplesのユーザーから募集して作成させていただきました。その時、担当していただいたユニバーサルミュージックの方もおっしゃっていたのですが、最近の流行の曲は、ラブラブなリア充系が多いそうです。今は世代的にあらゆるジャンルでリア充ブームがきているので、これからますます盛り上がるのではないかと思います。
――CMの反響はいかがでしょうか?
榊原 CMのクリエイティブに関してはSNS上でも「めっちゃいい!」、「キュンとした!」などポジティブな反響がとても多かったです。新しいジャンルのサービスなので、そもそもカップルアプリ自体を視聴者が知らない、というところからのスタートだと考えていました。そこでテーマにしたのが“新常識化”です。ユーザー獲得を目的としたCMではなく、「カップルアプリとはこういうもので、どのように使うものなのか」を伝えることを重視したストーリーにしました。
――今後追加したい機能はありますか?
榊原 3月末にアップデート予定なのですが、新たにデート情報を配信していく予定です。カテゴリーは“トレンド”、“グルメ”、“映画”、“おうちデート”などを用意しており、デートの予定を決める際に役立つお出かけ情報やおすすめDVDなどを紹介していきます。もちろん、目に止まった記事をワンタップでカレンダーやお気に入りに登録できたり、トークで恋人に送信できるなど、内部機能とも連携していく予定です。
――出かけ先の情報は便利そうですね。カップルじゃなくても使いたいかも。ありがとうございました!
リア充がメジャーになりつつあると聞いて、びっくりの連続でした……。カップル専用アプリという新しいジャンルにも関わらず、サービス独自の文化が生まれてユーザーから本当に愛されているんだろうなと感じさせられました。リアルにある幸せをより増していくためのサービス、『Couples』が常識になる日も遠くないのかもしれませんね。
草野 ミキ(ブロガー、ライター) 女子大生ブロガー。1994年生まれ。高校生からIT企業のオフィス訪問/インタビューブログ“ミキ★レポ”を始める。 |
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