端末のロック解除はパスワードやパターンによるものから、指紋を使った生体認証のものが増えてきています。ところが、MWC 2015では指紋ではなく、目を使った個人認証システムを富士通とZTEの2社が発表しました。
↑富士通は赤外線カメラによる虹彩認証。 |
富士通のソリューションはスマホに取り付けた赤外線カメラを使う方法。デモ機には市販のスマホに専用赤外線モジュールが装着されていました。将来はこれがスマホ本体に内蔵される予定です。
↑人間の虹彩は2歳から変わらない。 |
虹彩認証のメリットは2歳ころからパターンが変わらないことと、外傷を受けにくく偽造しにくいこと。デモではまず設定画面から虹彩認証を呼び出し、目を近づけて両目の虹彩を登録します。
↑登録時間は30秒程度。 |
両目は同時に登録され、登録に要する時間は30秒程度。LEDで赤外線を照射し、眼球を赤外線カメラで読み取ります。すぐにその場で登録することが可能です。
↑スマホに顔を向けるだけ。 |
ロック解除するときは、スマホに顔を向けるだけ。赤外線カメラが顔を認識して、光彩認証がすぐに行なわれます。
↑認証は一瞬でオーケー。 |
顔を認識すると目の周りを赤外線カメラで写した画面が表示されます。これで虹彩認証が始まりますが、認証に要する時間はほんの一瞬。あっという間です。
↑即座に虹彩認証が終了。 |
赤外線カメラを必要としますが、一瞬で認証できるため意識することなくロック解除が可能、というメリットがあります。赤外線カメラのコストダウンとサイズの小型化が進み、すべてのスマホに内蔵されるようになれば、指紋認証に変わるソリューションとして広く普及しそうです。
↑ZTEはアプリで認証。 |
ZTEは1月に発売を開始したスマホ『ZTE Grand S3』にEyeVerifyが開発した“Eyeprint ID”技術を搭載。眼の静脈パターンをスキャンして認証を行ないます。
↑設定画面から両目を登録。 |
機能は設定メニューに組み込まれています。前面カメラが目をスキャンするので、富士通のような専用のカメラは必要ありません。
↑目の登録には1分程度。 |
登録を開始すると、フロントカメラで両目の周りを含む部分が写され、緑色のバーが上下に動き虹彩の精脈を読んでいきます。時間は1分程度と富士通のものよりも若干時間がかかります。
↑ロック解除画面から虹彩認証を呼び出す。 |
ロック解除する際は、ロック画面上にある矢印(時刻の上に見える、下向きの三角)を下にスワイプします。
↑認証ウィンドウが開く。 |
すると認証ウィンドウが開いて虹彩認証がはじまります。認証にかかる時間は数秒から十数秒程度。認証中は緑色の横棒が上下に動きますが、これはSF映画に出てきそうなエフェクトです。
↑ロック解除完了、ソフトレベルなので展開は早そう。 |
ZTEの方法では登録にも認証にも若干の時間がかかりますが、アプリレベルで組み込めるため他の機種への展開も早そうです。とはいえ、今回は1機種だけの対応になったように、アプリを入れてすぐ使えるという状況ではありません。
iPhoneの指紋認証は慣れるともう数字入力には戻れないくらい簡単に利用できますが、富士通、ZTE両者の虹彩認証方式はスマホに親指を当てなくてもよく、より簡単にロック解除操作が可能になります。しかも、アプリの中に認証機能を埋め込めば、支払い時などの本人認証にも利用できます。2社それぞれアプローチは異なりますが、光彩認証を採用するメーカーは今後増えるかもしれません。
-
226円
-
429円
-
1,376円
-
864円
-
540円
-
2,480円
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります