韓国や中国メーカーとの価格競争にさらされ、不振が続いている国内メーカーのテレビ事業。1月末には、パナソニックが中国のテレビ生産工場の操業を停止し、海外展開の縮小が進められている。
そんな状況のなか、今度は東芝がテレビの自社生産から撤退して、工場を売却するとのニュースが明るみに出た。具体的にはインドネシア工場とエジプトの合弁工場を売却する方向で、海外企業と交渉しているのだという。
また、日本国内向けには、生産を海外メーカーに委託して自社ブランドでの販売を続けつつ、新製品の研究や開発を続けるとしている。
つまり、東芝のテレビの自社生産を全面的にやめてしまうというのだ。
テレビの製造拠点、販売拠点の見直しをしているのは事実
実際のところ、どうなのか? 直接、東芝の広報担当者に問い合わせてみた。
週アス「東芝さん、テレビの自社生産をヤメるってホントですか?」
東芝「インドネシア工場とエジプトの合弁工場を売却するという話は、弊社から正式に発表したわけではございませんので……」
週アス「ニュースで流れている話は事実ですか?」
東芝「テレビの製造拠点、販売拠点の見直しを検討しているのは事実です。ただし、ニュースで流れているような具体的な工場売却について、弊社が正式に発表したという事実はございません」
ちなみに東芝は1月29日、北米テレビ事業について自社開発・販売を終息することを発表。北米以外の海外テレビ事業についても自社開発・販売を終息し、他社製品に東芝ブランドを供与して販売していくとの施策を進めているとしている。
すでに日立やシャープも、ヨーロッパでのテレビの自社生産から撤退し、海外メーカーに委託している。東芝もその流れに乗る形になりそうだが、国内向けテレビも海外向けと同様、東芝ブランド『REGZA/レグザ』をまとった海外メーカー品になってしまうのだろうか。今後の動向が気になる。
●関連サイト
東芝 海外テレビ事業の構造改革について
──北米テレビ事業は台湾コンパル社へのブランド供与へ移行
東芝 REGZA/レグザ
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