↑ユニバーサルサービスのキャラクター「ユニちゃん」。遠くの声がしっかり聞き取れるような長い耳 = 全国をくまなくカバーする電話の象徴で、機敏で素早い身のこなし = 緊急通報などでの頼もしい対応力の証だそうです。 |
ドコモやau、ソフトバンクなどキャリア各社がユニバーサルサービス料の改定を発表しました。多くの回線で1ヵ月2.16円となりますが、ソフトバンクのプリペイド回線はリチャージごとに7円かかります。
2014年11月現在は3.24円ですので、少しだけ安くなっています。
わずか2円のユニバーサルサービス料が何に使われるかご存じでしょうか?
実は、固定電話などの全国均一サービスのためにあるのです。
加入電話(固定電話)や公衆電話、緊急通報のサービスは、日本全国のあらゆるところで提供されるべきサービスとして、“基礎的電気通信役務(ユニバーサルサービス)”と呼ばれています。
↑ユニバーサルサービスのイメージ図。公衆電話は市街地で500メートル四方に1台、それ以外は1キロ四方に1台という基準があるそうです。 |
固定電話事業を行なうNTT東日本とNTT西日本にはユニバーサルサービスを提供する義務があり、当初は採算のとれる都市部の財源で不採算地域をまかなっていました。しかし、1990年代後半からNTTだけの努力では不採用地域でのサービス維持が困難となったため、NTT回線に接続する通信事業者(負担事業者)などが必要コストの一部を負担金として出すことになりました。
↑一般社団法人電気通信事業者協会 支援業務室が支援機関となり、負担金の徴収と交付のほか、調査審議なども行なっているとのこと。 |
負担金の捻出先として、負担事業者が直接負担するか、その利用者に求めるかは事業者判断となりますが、事業者の多くが“ユニバーサルサービス料”として利用者に転嫁しています。利用者全員がまんべんなく支払うのですから、かなり平等と言えるのではないでしょうか。
そんな理由で各キャリアが定めた金額が、1回線あたり毎月2.16円なのです。年間25.92円は安く思えるかも知れませんが、2014年9月末現在の携帯電話契約者数(約1億4800万件)を掛けると、年間38億円以上にもなります。まさにちりも積もれば…ですね。
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