MetaMoJiは、タブレットを使った学校授業を快適化するアプリ『MetaMoJi Share for ClassRoom』の販売と、それにともなう対応プラットフォームの提供を発表した。手書きで“書く”ことにとことんこだわったノートアプリ『MetaMoJi Share』の魅力を最大限に活かしつつ、学校の授業をより快適化し、子どもたちの進捗をリアルタイムで同時に確認できる学習システムとなる。
スタート時の対応プラットフォームは、iOSとWindows8。現在、先生が授業用に活用しているPDFファイルやオフィスファイルなどを、Windows7から直接クライアントに取り込んで再利用できる点が魅力。
また、端末へのログインはQRコード方式を採用しているため、サッと端末のカメラをQRコードにかざすだけで生徒たちが簡単にログインでき、先生側ではログインできた生徒、手こずっている生徒の名前が一覧表示されるシステムとなる。
肝心の機能を説明していこう。
一般的な授業としては、先生と生徒に同じ資料画面を表示させ、先生の書き込みや画面の拡大・縮小をリアルタイムで視聴する“一斉学習”機能を利用する。これは、黒板を見る感覚でタブレットを確認し、先生のなぞる筆跡をみながら学習できるというもの。
↑注目してほしい箇所をなぞったり、資料映像を拡大することで、タブレットが動きのある教科書になる。 |
タブレット端末を使った授業として有効的なのが、先生が生徒にアンケートや問題を出す際などに使える“個別学習”機能。先生側には生徒たちの書き込んでいる答えがリアルタイムで表示されるというもの。
↑先生じゃなくても使ってみたくなる、リアルタイム学習モニタリング。紙を回収して集計して、という一連の作業が効率化できる。 |
↑表示方式は変えられる模様。 |
悩んでいる生徒がいる場合でも、そのようすが瞬時に判別できるのがいい。どこでつまずいているのかが手に取るようにわかるほか、場合によっては、先生からその生徒に向けてヒントを書きこみ、アシストしてあげることが可能だ。
↑悩んでいる生徒には、先生からその生徒だけに向けて、個別のヒントを与えてあげることも。 |
↑先生のヒントを頼りに、解答に辿り着けるかも? |
“共同学習”機能では、グループごとにシートをわけ、それぞれ文字を書いたり、写真を貼り付けたりといった共同編集作業ができる。もちろん、“Share”ならではの機能として、さまざまな色のペンを使い分けたり、色の濃度を変えて混ぜあわせたりといった“書く楽しさ”をみんなで味わえるほか、写真の貼り付け、切り抜き、拡大・縮小、まるごと位置移動といったデジタルな作業を楽しめる。
↑写真の移動なども即座に反映される。 |
システム上、適材適所で差分データをネットワークに流してやりとりする方式をとっているため、40人程度の生徒が同時に書き込みを行なうくらいなら、パケ詰まりのような現象はおきないとのこと。
さらにアプリには、学年別にフィルターを付けられるmazecを搭載。小学生や中学生など、今まさに漢字を書いて覚えなければならない子どもたちにとって、うろ覚えでなんとかなる“予測変換候補”は学習の妨げになるほか、習っていない漢字はノイズになることもあるため、書いた文字以外の候補は表示しないといった機能となっている。
↑平仮名で書けばそのまま平仮名となり、漢字でかけば漢字としてきちんと認識される。大人にはうれしい混ぜ書き変換だけど、子供にはそりゃよくないないですよね。 |
↑フィルターは先生が臨機応変に解除できるそう。 |
あまりにもタブレットに子どもたちが夢中になって誰も先生の話を聞かないといった事態になったら、“先生に注目!”機能で全員の画面にアラートを表示させ、一瞬で何もできない状態にできるといった機能も用意されている。
以上がリアルタイム授業アプリ『Share for ClassRoom』の特徴だ。
導入にはMetaMoJiクラウドサービスを利用したクライアント・ライセンス(初期導入費用20万円、20ID 年額2万4000円、1ユーザー追加あたり年額1200円)か、あるいは学校に個別のWindowsサーバーを構築するオンプレミス製品(サーバーライセンス費40万円、20ID 6万円、1ユーザー追加あたり3000円、オプションの保守費用年額10万円)のいずれかを選択する必要がある。ちなみに、MetaMoJiのクラウドを利用した場合には、ほかの学校との共同学習ができる可能性もあるとのこと。
アプリについてはストアから無料でDL可能で、提供は2015年1月から。Androidへの対応に関しては、要望が多かった場合に限り、数ヵ月で対応するという。
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