パナソニックは9月3日、IFA 2014に先駆けたプレスカンファレンスを開催し、2014年末に向けた同社の製品とコーポレート戦略について発表をしました。
↑パナソニックブースの横でプレスカンファレンスを開催。 |
↑4Kクオリティーをコンシューマー、プロシューマー、ビジネスの全領域でカバーすると宣言。 |
デジタルAV関連の目玉はパナソニックによる4K製品群ラインアップの拡充で、コンシューマー、プロシューマー、ビジネスの各領域に渡る製品群に連なる新モデルとして、ハイアマチュア向けカメラの新モデル『HC-X1000』が発表されました。
HC-X1000の特徴は4K/60p&ハイビットレート撮影に対応する点。約800万画素の1/2.33型裏面照射型MOSセンサーにライカ銘の20倍ズームレンズとNDフィルターを搭載する。手動のアイリスコントローラーとプロシューマー用途向けのマニュアル撮影機能も備えます。
↑HC-X1000はハイアマチュアや小規模のポスプロダクションがターゲット。 |
↑プロシューマー用モデルとして世界初となるSDXCカードへの4K/60p撮影に対応。 |
デジタルAV関連のもうひとつの目玉が4K VIERAの新モデルAX900シリーズの発表で、同社の4Kテレビとして初の直下型LEDとローカルディミングに対応します。同社の画質研究拠点であるPHL(パナソニック・ハリウッド研究所)と協力して行なわれた低輝度下の正確な色再現と、直下型バックライトコントロールの信号解析範囲を従来の3×3から4×4に拡大したローカルディミング技術がウリ。NetflixとAmazonによる4K配信対応も発表されました(現行モデルのAX800も対応予定)。
これらの製品は「パナソニックの4Kワールドを拡大する」(パナソニック ホームエンターテインメント事業部 楠見雄規事業部長)というメッセージと共に発表されました。コンシューマーのみならずプロシューマー、ビジネスすべての領域をカバーしていくことが、今後のパナソニックの映像機器にとって重要なテーマとなるようです。
↑4K VIERAの新モデル『AX900』を発表。 |
↑直下型LEDを搭載し、コントロールのための画像解析範囲を拡大。 |
↑PHLに実機を持ち込んで検証を行ない、暗部でも正確な色再現性を実現。 |
↑液晶は収納もできる。 |
プレスカンファレンスを通してパナソニックが最も時間を割いて説明していたのが、同社のスマートタウンへの取り組みです。Panasonic EuropeのCEO Laurent Abadie氏の手により日本の神奈川県藤沢市で実証実験が行なわれているスマートシティや、歩行者を検出した事故を防ぐスマートモビリティーシステムを紹介。また、タブレットを介して外出先から自宅のエアコンの温度管理をしたり、鍵の閉め忘れを防ぐスウェーデンにおけるスマートホームの事例も紹介しました。パナソニックは安全と社会貢献を事業の大きな柱としているというメッセージですね。
↑スウェーデンにおけるタブレットを使ったホームコントロールへの取り組みをビデオで紹介。 |
そして、最後に華々しく発表されたのが、同社が2008年を最後に休止していた高級オーディオブランド“テクニクス”の復活。R1シリーズとC700シリーズが披露されました。“ハイレゾ”ブームがパナソニックのオーディオ本格再参入を決意させたとみて、間違いないでしょう。
↑名門Technicsブランドの復活は、オーディオ好きにとっては最大級のニュースでした。 |
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