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Xperia Z3推し オールソニーでサムスンとアップルに勝てるか(西田宗千佳寄稿):IFA2014

2014年09月05日 07時00分更新

 2014年9月3日(現地時間)、ドイツのベルリンで開かれた家電展示会“IFA 2014”にて、ソニーは最新スマートフォン『Xperia Z3』シリーズを発表した。オーディオからゲームまでの“オールソニー”戦略は、サムスンやアップルといったライバルに通じるだろうか。

ソニー プレカン

■“感動”価値の積み重ねをフラッグシップ『Xperia Z3』に投入
 フラッグシップのスマートフォンは、春にバルセロナで行なわれる“モバイルワールドコングレス”と、秋にベルリンで行なわれる“IFA”で発表を行なうメーカーが増えている。ソニーもそのひとつだ。今年のプレスカンファレンスも、最後に発表されるXperia Z3シリーズに価値がつながるよう、組み立てられていた。

 ソニーの平井一夫社長は、このところの戦略である“感動(WOW)を与える商品を重視”する点を強調した。途中、2014年1月にラスベガスで開かれた“CES”の基調講演で自分が「何度WOWと連呼したか(答えは24回!)」を少々自虐的に紹介する一面もあったが、それは、画質・音質・デザインといった“感動”につながる商品群がある……ということをアピールするための作戦でもあった。

ソニー プレカン

 カンファレンス前半、新製品の話は少なかった。すでにテレビやカメラ、ハイレゾオーディオ、そしてゲームの世界でソニーは好調である、ということをアピールするためだ。そこに、欧州向けの湾曲4Kテレビや新レンズカメラ、ハイレゾ対応ウォークマンなどの新製品を挟みつつ、ソニーモバイルの鈴木国正社長にバトンタッチして『Xperia Z3』を発表する、という手はずだ。

 Z3は現行製品であるZ2の進化モデルであるが、プロセッサーなどに変更はない。だが、ついに本体だけでハイレゾオーディオの再生に対応、大幅に音質向上を果たした他、カメラのレンズが25ミリに広角化し、撮影機能も強化されている。そして、PS4と連携する“リモートプレイ”も可能になった。別の部屋にあるPS4を遠隔操作して、手元のZ3シリーズに映像を映し、プレイすることができる。それぞれのAV機器で「感動」を目指しつつ、連携させた上で、主戦場であるスマホにその価値を展開する……。これが、ソニーの今の戦い方である。

ソニー プレカン

■サムスンと欧州市場で直接対決ソニーの価値はユーザーに伝わるか
 とはいうものの、Xperiaにはライバルが多い。特にハイエンドスマホは強敵ぞろいだ。世界的にシェアが高い『GALAXY』シリーズを抱えるサムスンは、他社の攻勢を相当気にしているらしい。特に、欧州とアジアで人気の『GALAXY Note』シリーズ最新モデル『Note4』と、ディスプレーの角に情報表示用ディスプレーを加え、デザイン的な差別化を図った『Note Edge』を投入、さらにはNote 4をセットするVR用ヘッドマウントディスプレー『GALAXY VR』まで発表した。IFA会場でも新しい建物をサムスンが全スペース押さえた上で、会場までの道のりを“サムスンブルー”の旗で埋め尽くし、勢いをアピールしている。

“SAMSUNG UNPACKED 2014 EPISODE 2”

 ソニーの発表内容を見ると、“ウェアラブルデバイス”から”レンズカメラ”まで、スマホ連携商品の比率が高い。背景にあるのも、ソニーとしての価値をスマホに投入し、さらに連携機器にも“ソニーワールド”を広げたい、という思惑だ。

 ただし、勝算はまだ見えず、特にウェアラブル系は未知数だ。派手な戦いを好むライバルに勝てる保証はない。しかもこの後には、スマホの巨人アップルの新製品発表も控えている。楽観視できる状況にないが、逆にソニーにあって他のメーカーにないのが“他の製品、サービスとのシナジー”だ、ということも見えてくる。

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