ドイツ・ベルリンで開催されたサムスンの新製品発表会。『GALAXY Note 4』と『GALAXY Note Edge』の2つのファブレットだけではなく、ウェアラブルデバイスの『Gear S』と『Gear VR』2つの新製品も大いに注目を集めていました。
Gear Sを発表するサムスンモバイルビジネス戦略マーケティング部のD.J. Lee氏 |
ウェアラブルデバイスの代表ともいえるスマートウォッチ。グーグルのAndroid Wareなども出揃い盛り上がり始めていますが、ユーザーの不満のひとつが「単体では使えない」ということ。サムスンも『Gear Live』や『Gear 2 / Gear Neo』などを販売していますがいずれもスマートフォンとペアで利用する製品です。それに対して今回発表されたGear Sは3G機能を内蔵。スマートフォンの電源が切れていても、Gear S単体で通話や通信が可能です。
3G通信機能も備える『Gear S』 |
Gear SはマイクロSIMスロットを搭載し、単体で通話やデータ通信が可能。もちろんスマートフォンとBluetoothで接続し、スマートフォン側で受け取ったソーシャルサービスの通知を受信することもできます。加えて今年発売になった腕時計型Gear同様、心拍計を内蔵し健康管理にも活用ができます。単体で通信できるGear Sは腕にはめるスマートフォン、つまり“腕スマ”として使うことができるわけです。
Note 4を入れて使えるヘッドマウントディスプレー『Gear VR』 |
一方、サムスンにこれまで無かった全く新しいウェアラブルデバイスが『Gear VR』。バッテリー不要で利用できるヘッドマウントディスプレーなのですが、実は本体正面側にGALAXY Note 4を装着できるスロットがあり、そこにNote 4本体をはめて利用します。
Gear Sは2インチと腕時計型デバイスとしては大型のディスプレーを採用しています。解像度も360x480ピクセルとQVGAクラス。数年前のスマートフォン並のレベルです。有機ELの発色もはっきりとしており、画面の小さいデバイスにはぴったりかもしれません。
曲面ガラスで装着感がいい! |
表面は曲面ガラス。少し大きめとなる2インチディスプレーですが、洋服の袖口にひっかかりにくく、腕への装着感もしっかりとした感じ。タッチパネルのタッチやスワイプ操作も快適に操作できました。なお操作ボタンはディスプレー下にホームボタンがあるだけで、あとは画面の上下左右スワイプとタップで操作を行ないます。
時計画面はカスタマイズ可能 |
腕時計のフェースとなる待受け画面には、いくつかのパターンがプリインストールされており、自由に変更できます。解像度が高くなったことによってアナログ時計表示も見やすくなり、世界時計やGear Sで取得した歩数表示など、さまざまな待ち受け画面が利用可能です。
SIMスロットを内側に発見! |
時計部分の裏側には心拍センサーとSIMスロットを備えます。SIMはマイクロサイズ。
充電時は専用のアタッチメントを装着 |
同じく裏側には充電用の端子がありますが、充電はここに専用のアタッチメントを装着して行ないます。IP67相当の防水防塵対応なのでマイクロUSB端子は備えませんが、ワイヤレス充電には対応してほしかったところ。とはいえ、内蔵電池で1日~2日の利用が可能とのことなので、充電の頻度はそれほど高くないかもしれません。
下から上へスワイプでアプリメニュー |
基本操作として、時計画面で画面の下から上へスワイプすると、アプリアイコンが並ぶメニュー画面となります。なおOSはTizenを採用しています。
左右スワイプで情報閲覧 |
時計画面から、左右のスワイプ操作も可能です。
アプリを起動しなくても情報を見ることができる |
左右スワイプではカレンダーやソーシャルの通知、着信履歴などをアプリを起動せずとも直接閲覧することができます。
アプリインストールはスマホから |
Gear Sは単体でも利用できますが、その前提としてスマートフォンとの接続が必須です。また、現時点ではGALAXYシリーズに対応しており、スマートフォン側には専用アプリのGear Managerのインストールが必要。時計のフェースの変更、アプリのインストールなども、このGear Managerから行なうことになります。
スマートウォッチの使い勝手が広がる‘“腕スマ” |
Gear Sのベルトは交換が可能とのこと。普段はスマートフォンと連携し、ジョギングや買い物に出かける時だけGear Sをはめて外出、という使い方が想定されるようです。単体でも使える“腕スマ”『Gear S』は今までのスマートウォッチの利用制限を取り払ってくれる可能性を秘めているかもしれません。
こちらにもスワロフスキーバージョン |
こちらにも『GALAXY Note Edge』同様、スワロフスキーバージョンがあります。なおGear Sにもスワロフスキーとのコラボバージョンが用意されます。
『GALAXY Note 4』を装着するだけで使える『Gear VR』 |
そして話題の『Gear VR』。GALAXY Note 4を前面に装着、マイクロUSB端子で接続します。Gear VRの電源はNote 4から供給されるわけです。
室内での利用を想定 |
本体のサイズはまだ大きめ。そのため外出中に利用することよりも、屋内での利用を想定しているようです。ターゲットとしては教育用途もありますから、学校での導入も考えられているのでしょう。
Note 4を入れるだけで使える |
使い方は簡単で、Note 4を入れてマイクロUSB端子を接続するだけ。また本体上部にはピント合わせ用のつまみもあり、メガネをかけている人でもメガネをはずしてGear VRを装着できるようになっています。
目の前にバーチャルな3D空間が広がる |
専用アプリを起動すると目の前に3D映像が表示されます。本体右側面にはタッチパッドと戻るキーがあり各種コントロールが可能。3D映画はもちろんのこと、宇宙や人体など教育用のコンテンツがあれば子供の学習効果も上がりそうです。スナップオンで簡単に利用できるのも使いやすそう。Gear Sとあわせ、このGear VRも日本でぜひ発売してほしいものです。
●関連サイト
サムスングローバルサイト(該当リリースページ)
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