インテルのデスクトップ向け次世代ハイエンドCPU“Haswell-E”こと、Core i7-5000シリーズに対応する、Intel X99 Expressチップセット搭載マザーボードが各メーカーより発表された。ハイエンドプラットフォームらしく、価格は2万7000~6万円前後と高価な価格帯だが、メインストリームにはない個性の強い製品を数多くラインアップする。本稿では現在情報が確認されている4メーカーの全23機種をメーカーごとにその大まかな特徴をまとめてみたので参考にしてほしい。
★ASUS編
ラインアップは2モデルと少ないだが、IEEE802.11acの3×3(理論値1300Mbps)の無線モジュールをオンボードで備える点が強烈な魅力。また、LGA2011-3ソケットは独自仕様で通常よりもピンが多い。同社によれば、そのためオーバークロック時に電圧をより高く上げられるという。M.2スロットはCPU直結のPCIエクスプレス(以下、PCI-E)3.0×4接続となる。
X99-DELUXE
●実売価格 5万円前後
↑スタンダードモデルのハイエンドな位置付けのATXマザー。M.2スロットはマザーに対して垂直に挿す。なお、M.2スロットを備えるPCI-E3.0×4接続の拡張ボードも付属する。 |
RAMPAGE V EXTREME
●予想実売価格 6万円前後
(9月上旬発売予定)
↑液体窒素冷却モードがあるOC向けのATXマザー。X99-DELUXEと同様、3×3対応の11ac無線LANモジュールを備える。 |
X99-A
●予想実売価格 3万5000円前後
(9月下旬発売予定)
↑同社のエントリーATXモデル。PCI-E3.0×16スロットは3基と上位に比べて少ないが、メモリースロットはしっかり8本装備。 |
★MSI編
X99マザーボードはZ97マザーボードと異なり、PCI-E3.0×4(32Gbps)対応のM.2スロット対応機種が多い。それはCPU接続のPCI-Eレーンを使っているからだが、MSI製品のモデルはX99チップセット側にも配線され、BIOSで切り替えればPCI-E2.0×2(10Gbps)やSATA3(6Gbps)でも接続できるという。これは、最大40レーン使えるHaswell-Eで3wayなどのマルチGPU動作時など、PCI-E3.0レーンがひっ迫するような状況ではありがたい仕様だ。
X99S GAMING9 AC
●予想実売価格 5万1700円前後
(10月以降発売予定)
↑AVerMedia製の“STREAMING ENGINE”チップを搭載し、CPUなどの負担を減らしてゲーム配信が可能。配信ソフト『XSplit』の2年ぶんのライセンスが付属する。マザーサイズはE-ATX。 |
X99S GAMING7
●実売価格 3万2200円前後
↑“STREAMING ENGINE”チップは非搭載だが、『XSplit』の半年ぶんのライセンスが付属するゲーミングシリーズのATXモデル。 |
X99S SLI PLUS
●実売価格 2万6800円前後
↑DDR4メモリースロットを8基備えながら、2万円台とお手ごろなATXモデル。少しでも安く自作したいユーザーにオススメ。 |
X99S XPOWER AC
●予想実売価格 4万8400円前後
(9月6日発売予定)
↑液体窒素冷却用のバックプレートや殻割用ののダイ・ガードが付属するOC向けのE-ATXモデル。 |
X99S MPOWER
●予想実売価格 2万7000円~3万2400円前後
(10月以降発売予定)
↑OC向けモデルの下位モデルでサイズはATX。無線LANモジュールなどが省かれている。 |
★ギガバイト編
BIOSファイルが入ったUSBメモリーを挿せば、CPUやメモリーがなくてもBIOSが更新できる“Q-Flash Plus”機能を全機種に搭載。M.2スロットはGA-X99-SOC Force以外は、最大10Gbps接続となる。なお、M.2スロットは2基備え、WiFiモデルでは11ac&Bluetooth4.0のコンボモジュールで使っている。また、バックパネルやオーディオ・ノイズガード、ヒートシンクなどが光るのも独自の仕様となる。
GA-X99-SOC Force
●予想実売価格 4万9500円前後
(9月上旬発売予定)
↑オンボードで多数のOC用ボタンを備える最上位。M.2スロットはPCI-E2.0×4接続(20GBps)に対応。 |
GA-X99-Gaming G1 WIFI
●実売価格 5万4000円前後
↑4wayのマルチGPUに対応するゲーミングPC自作向けのE-ATXマザー。Creative Sound Core3D Quad-Core Audio ProcessorやKiller E2200チップなどを搭載する。 |
GA-X99-Gaming 7 WIFI
●予想実売価格 4万円前後
(9月発売予定)
↑G1よりも1ランク落ちるものの、11ac無線LAN+Bluetooth4.0モジュールを備えるゲーミングシリーズの上位機種。マザーのサイズはE-ATXで、4wayマルチGPUに対応する。 |
GA-X99-Gaming 5
●実売価格 3万5000円前後
↑4wayマルチGPUに対応するゲーミングモデルのエントリーATX機。無線モジュールは付属しない。 |
GA-X99-UD7 WIFI
●予想実売価格 4万円前後
(9月発売予定)
↑スタンダードシリーズのハイエンド。11ac無線LAN+Bluetooth4.0モジュールを備え、4wayマルチGPUにも対応する。インテル製のデュアルギガビットLANを搭載。マザーサイズはE-ATX。 |
GA-X99-UD5 WIFI
●実売価格 3万7800円前後
↑GA-X99-UD7 WIFIの廉価モデルで、ヒートパイプの構成が異なる。 |
GA-X99-UD4
●実売価格 3万2000円前後
↑無線LANモジュールが付属しないオーソドックスなATX。ギガビットLANは1基。 |
GA-X99-UD3
●予想実売価格 3万円前後
(9月発売予定)
↑メモリースロットを4本に絞ったエントリーのATX機。 |
★ASRock編
他社にはATXかE-ATXしかないが、マイクロATXをラインアップするのがユニーク。背の低いタワーPCケースで高性能PCを自作したいならASRockがオススメ。また、SATA Expressポートがないのも特徴。現状、対応デバイスがないため、現実的な割り切りだとも言える。
X99X Killer
●予想実売価格 3万9800円前後
(9月中旬発売予定)
↑Killer E2200やマウスのポーリングレートを125-1000Hzに変更できるUSBポートを備えるゲーミングモデル。マザーサイズはATX。『XSplit』の3ヵ月ぶんのライセンスが付属する。 |
X99M Killer
●実売価格 3万5700円前後
↑X99X KillerのマイクロATX版。マルチGPUは2wayまでとなる。X99X Killerと同様、『XSplit』の3ヵ月ぶんのライセンスが付属する。 |
X99 Extreme6
●予想実売価格 3万7300円前後
(9月発売予定)
↑デュアルギガビットLANポートを備えるATX。PCI-E3.0×4接続のM.2スロットのほか、ミニPCI-Eスロットを搭載。 |
X99 Extreme4
●実売価格 3万2200円前後
↑スタンダードなATX。3wayのマルチGPUに対応する。 |
X99M Extreme4
●実売価格 3万800円前後
↑X99 Extreme4のマイクロATX版。 |
X99 Extreme3
●実売価格 2万9200円前後
↑ATXのエントリーモデル。CrossFireは3way、SLIは2wayまでサポート。メモリースロットは4本。 |
X99 WS
●実売価格 4万4300円前後
↑ワークステーション向けのE-ATX。インテル製のギガビットLANを2ポート備える。 |
■関連サイト
ASUS
MSI(販売 アスク)
ギガバイト
ASRocK(販売 マスタードシード)
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