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なぜ!? 鳴るはずがないガラケーが深夜に発した警報、その理由とは

2014年08月02日 01時00分更新

 みなさん、すでにスマホをご利用の方は多いと思いますが、解約したガラケーってどうしていますか?
 解約したガラケーは電話ができないほか基本的に通信ができないので、緊急地震速報などのサービスを受けられるはずがありません。だけど、最近こんなことがありました。

 それは忘れもしません、7月12日のことでした。深夜の4時台に福島を震源とするやや強めの地震が発生し、関東地方も少し揺れました。関東地方在住の人は携帯電話の地震速報を受信した人は多いでしょう。
 私はそのとき入校作業中だったので、編集部にあるスマホから地震速報が鳴るのを確認したあとで地震の揺れを感じ、その後とりあえず何事もなく編集作業を終わらせて帰路につきました。しかし、驚いたのはそれから。家で寝ていて地震発生で飛び起きた家族がこんなことを言ったのです。

「あの赤いケータイ、鳴ってたよ」

解約済みのガラケーが鳴った!

ガラケー

 私は耳を疑いました。

 鳴るはずない。

 そう、鳴るはずがないのです。なぜならこのガラケーはすでに解約していて通信はできません。ただし、ふだんは目覚まし時計のアラームとして利用していました。

長年愛用し、スマホに回線を移行したガラケー

ガラケー

 3年以上利用していたため、メッキがそげた本体。キャリアはauです。

今でも目覚ましのアラームを利用

ガラケー

 折りたたみタイプのガラケーです。電源は入るので目覚ましなど一部機能は利用できるものの、スマホに回線を移行しているので、このケータイが鳴るはずがありません。

確かに緊急地震速報を受信している

ガラケー

 しかし、確かにガラケーには緊急地震速報を受信した履歴が残っているのです。これはどういうことでしょう。

サポートセンターに問い合わせると

ガラケー

 気になった私は、まずauのサポートセンターに問い合わせてみました。事情を説明した上で、「既に解約しているガラケーで、電話などは確実に繋がらないのだけど、緊急地震速報を受信することはあるのか?」と質問。
 サポートセンターのオペレーターは「電源は入っていたか?」、「確かに解約しているか?」など説明した事実関係を復唱してから、通話を保留にして内容の確認をとったようでした。結果的に言われたことは、

「基本的に、有り得ないです」

との回答でした。

 回線がない携帯電話が地震速報を受信するはずがない。それは至極明瞭な回答でした。では、私のガラケーはなぜ鳴ったのでしょうか? 緊急地震速報を受信した履歴も手元のガラケーに確かに残っているのです。
 サポートセンターのオペレーターは最後に「ただし」と、付け加えました。端末の状態を見てみないと事実関係はハッキリとわからないので、できればauショップに端末を持ち込んで欲しい、とのことでした。

auショップに疑惑のガラケーを持ち込んだ結果

ガラケー

 今度はauショップを持ち込んで事情を改めて説明しました。auショップの店員さんは不可思議な表情を浮かべつつも概要を飲み込み、確認のためにしばし席を外しました。席に戻ってきた店員さんはこわばった顔で私のガラケーの電池パックの蓋をぱかりと開きました。そして、

「やはり、入ってましたね」

とひと言。

解約したSIMカードの装着が原因?

ガラケー

 電池パックを開けたガラケーにはSIMが入っているのが見て取れました。ただしSIMは既に解約済みで、紐付けられていた電話番号は現在はスマホのSIMで利用しています。それでも、auショップの店員さんによると、

「解約済みでもauICカード(SIM)を挿入していると、緊急地震速報を受信する場合があるようです」

とのこと。

 しかし、auの場合、緊急地震速報はSMS(Cメール)で受信するのですが、現在はスマホを利用しているので通常のSMSは問題なくスマホのほうで受信しています。なぜ、緊急地震速報に限って解約済みのSIMでも受信するのでしょうか。どのような電波が利用されているのでしょう? など浮かんでみた疑問をぶつけたところ、「詳しいことはちょっとわかりません」と返ってきました

結局、不可解な点が残りました

 わかったことはauの緊急地震速報の場合、解約済みの端末でもauICカード(SIM)を挿入していると、緊急地震速報を受信する事例があるとのこと。ちなみにその場合、解約済の携帯電話なので保証は対象外とのこと。しかし、どうして受信するかの理由は結局わかりませんでした。

 いったいなぜ、鳴るはずのないガラケーが緊急地震速報を受信したのでしょうか。おそらく、利用している電波の性質が関係するのでしょう。

 でも、私はちょっとこんなことを思うのです。
 長年愛用したガラケーだからこそ、私や家族を守ろうとして地震への警戒を促してくれのではないでしょうか。もしかして、もしかしてですけど。

関連サイト

緊急地震速報│緊急速報メール│au

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