6月26日より、Xperia Z1 SO-01FとXperia Z1 f SO-02Fの2機種に対するAndroid4.4へのアップデートが開始となった。このアップデートによって、Android4.4で追加された機能が利用可能になるのはもちろん、いくつかの機能の強化や省電力性の向上、新機能の追加などが実現される。そして、このアップデートによる機能強化の中で注目となるのが、カメラ機能の強化だ。
Z1とZ1 fでは、スマホの中でもトップクラスの画質を誇るカメラ機能を搭載する点が大きな特徴となっている。ただ、実際に使ってみると気になる点があった。それは、自動シーン識別撮影機能“プレミアムおまかせオート”を利用して撮影した場合に、特定の場面で青みが強く出る場合があるというものだ。
野外での風景の撮影などではそういった点が気になることはないのだが、飲食店など電球色の照明を利用する室内で食べ物の写真を撮影する場合にその傾向が顕著に表れる。そのため、一部で“メシマズオート”と揶揄されるほどだった。
ただ、最新機種の『Xperia Z2 SO-03F』や『Xperia A2 SO-04F』では、カメラ機能の撮像素子やレンズなどのハード面はZ1やZ1 fと全く同じながら、プレミアムおまかせオートでも食べ物を美味しく撮れるようになっているのだ。今回、Z1とZ1 fのアップデートに、カメラ機能の画質向上が含まれていたので、この点が解消されているかどうかさっそく検証してみた。
↑Android 4.4へのアップデートでZ1 fの“メシマズオート”が解消されたのか? |
●“メシウマ”になった!
今回は、2台のZ1 fを用意し、一方はアップデートした状態、もう一方はアップデートしていない状態で、同じ被写体を撮影して確認した。結果は撮影した写真を見てもらうと一目瞭然。アップデート前の写真は青みが強く、どれもあまり美味しそうに見えない。それに対しアップデートしたZ1 fで撮影した写真は青みの強さが解消され、自然な色合いで美味しそうに撮れていることがわかる。筆者はこれまで、マニュアルモードでホワイトバランスを調整してから撮影していたが、今後はその手間も不要と言えそうだ。
・ケース1“ステーキ”
↑アップデート前。全体的にくすんだような色で、あまり美味しそうに見えない。 |
↑アップデート後。赤みが増して色合いが自然になり、とても美味しそうに見える。 |
・ケース2“サラダ”
↑アップデート前。全体的に青っぽく写っている。 |
↑アップデート後。青っぽさがなくなり、みずみずしさが伝わってくる。 |
・ケース3“パンケーキ”
↑アップデート前。単体で見るとそれほど悪くないように見えるが、お皿などが青みが強く感じる。 |
↑アップデート後。こちらを見ると、アップデート前のバナナや苺はあまり美味しそうに見えなくなる。 |
↑上(ライム)がアプデ後のZ1 fで、下(ピンク)がアプデ前。画面で見ても、これだけの違いがある(超解像技術“X-Reality for mobile”はオフにしてある)。 |
●フォーカス音やシャッター音も静かになった
カメラ機能では、画質だけでなく、もうひとつ改善された部分がある。それは、フォーカス時やシャッター時の音の大きさだ。従来のZ1 fやZ1は、フォーカス音やシャッター音が比較的大きく、静かな場所での利用がためらわれるほどだった。しかし、アップデート後は、フォーカス音やシャッター音が明らかに小さくなっている。そこで、騒音計を使ってアップデート前後の音の強さをチェックしてみた。
まず、アップデート前のフォーカス音は約93.3dB、シャッター音は約75.9dBだったのに対し、アップデート後のフォーカス音は約71.3dB、シャッター音は約73.8dBであった。dBという単位は対数のため、実際の音の大きさはこの数字の差以上の違いがあり、フォーカス音は音の大きさに10倍以上の差があることになる。この数値からも、アップデート後ではフォーカス音やシャッター音が静かになっていることが裏付けられる。
↑騒音計から20センチほど離れた場所で計測。アップデート後はかなり静かになっている。 |
●Z1 fは機能的にほぼA2同等となった
カメラ機能では、これ以外にもプレミアムおまかせオート撮影時に縦横比を16:9と4:3から選択可能になっていたり、“ARエフェクト”機能で動画撮影に対応したり、“クリエイティブエフェクト”機能が利用可能になるなどの強化が実現される。これによって、カメラ機能はA2とほぼ同等の仕様へと進化することになる。
また、カメラ機能以外にも、UIの変更や“緊急省電力モード”の追加など、様々な機能強化が実現される。カメラ機能の強化と合わせ、大幅な機能強化が実現されることを考えると、今回のアップデートはすぐにでも実行すべきものと言っていいだろう。
↑プレミアムおまかせオートで撮影画像の縦横比を16:9と4:3の2種類から選べるようになった。 |
↑“ARエフェクト”は動画撮影に対応。効果音も鳴るようになっている。 |
↑撮影画像に様々なエフェクトをかけられる“クリエイティブエフェクト”も利用可能に。カメラ機能はA2と同等に進化したといえる。 |
●関連サイト
・ドコモ 該当お知らせページ
・ソニーモバイル Xperia Z1アプデ紹介ページ
・ソニーモバイル Xperia Z1 fアプデ紹介ページ
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