中国・上海で開催しているMobile Asia Expo 2014のMozillaブースに、端末価格が約25ドル(約2550円)というFirefox OSスマホのプロトタイプが展示されました。
↑MozillaはMWC同様に天井も利用したド派手なブースで、遠くから見てもすぐに分かる。 |
Mozillaは2月のMWC2014において、25ドルのスマートフォンという構想を発表し、次の数十億人(Next Billions)に向けた超低価格スマホとして注目されました。そのプロトタイプが、いよいよ上海に登場したことになります。
■25ドルには到底見えないスマートフォン
展示機を触ってみたところ、「本当にこれが25ドルか?」と疑ってしまうほど、十分な質感を備えていました。Mozilla担当者によれば「最終的な価格は検討中だが、25ドル程度になる見込み」とのこと。
↑25ドルスマホのプロトタイプ。Firefox OS端末として標準的な、3.5インチ端末だ。 |
↑プロトタイプとはいえ、ブースには多数の実機が並んでいる。 |
ターゲットとなる市場はインド。“Intex”および“Spice”という地元ブランドから、7月にも発売される予定とのこと。
↑物理的な音量調整ボタンも搭載。とても25ドルの端末とは思えない質感だ。 |
3.5インチのディスプレイは480×320ドットで、視認性が良いとはいえないものの、25ドルという価格を考えられば、十分納得できる水準といえます。背面には200万画素のカメラも搭載しています。
↑ディスプレイの表示品質は高いとはいえないが、25ドルなら納得。日本語のWebサイトもいわゆる“中華フォント”ながら、表示可能。 |
↑インド市場向けのため、英語のほかにヒンディー語、タミル語、ベンガル語が入っていた。 |
↑フロントカメラはないものの、リアには200万画素のカメラを搭載。 |
基本性能はFirefox OSとして最低限のもの。Spreadtrumによるシングルコア・1GHzの低価格SoCを採用、128MBのメモリ、256MBのストレージを搭載しています。使用感はさすがに“もっさり”した印象を受けるものの、ストレージについてはmicroSDカードによる拡張も可能となっています。
注目はデュアルSIMカードに対応する点。ここまで徹底的にコストダウンを図った端末でありながら、デュアルSIMは外せない要素だったようです。
↑わずかなコストでも削りたいところだと思うが、デュアルSIMスロットはしっかり搭載。 |
スマートフォン本体がいくら安くても、毎月のランニングコスト高くては意味がありません。デュアルSIMを採用すれば、地域ごとに異なるSIMカードを使い分けることで少しでも安く済ませる、といった需要に応えることができます。
■日本発売が決まったFlameも
ブースには日本でも発売が決まった『Flame』の展示も。開発者向け端末として、近日中に発売予定となっています。
↑日本でも発売予定の、4.5インチの開発者向け端末『Flame』。 |
展示機には日本語の言語やキーボードの設定がありませんでしたが、4月に京都で開催されたFirefox Developers Conferenceでは、すでに日本語のユーザーインターフェイスや日本語IMEが披露されています。このあたりはしっかりと日本語に対応した上での発売が期待されます。
↑ブースには中国のMozillaのマスコットとして知られるG-Foxも自己主張していた。日本でのフォクすけに相当する、プロモーション用キャラクターとみられる。 |
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