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MSは12インチのSurface Pro 3で本格的にノートPC置き換えを狙う

2014年05月21日 08時30分更新

 マイクロソフトは5月20日(米国時間)、ニューヨークで、Surfaceシリーズの最新モデル『Surface Pro 3』を発表しました(関連記事)。

Surface Pro 3
↑マイクロソフトがSurface Pro 3を発表。予想に反して、大型タブレット1機種のみの発表となった。

 発表前のウワサでは“小型版”Surfaceの発表が期待されており、報道関係者向けの招待状にも“small”の単語が含まれていたことなどから、ますます期待が高まっていました(関連記事)が、集まった報道陣の前で発表されたのは、“真にノートPCを置き換えるタブレット”というコンセプトを貫いた“大型版”となる新Surfaceでした。

Surface Pro 3
↑Surface Pro 3を披露する、米マイクロソフトのPanos Panay氏。第1世代のSurfaceから一貫してSurfaceの開発を統括する、コーポレート・バイスプレジデントだ。

■12.0インチ(2160×1440ドット)の3:2画面を採用

 Surface Pro 3の最大の特徴は画面が12.0インチに大型化した点です。Surface ProやSurface Pro 2の10.6インチに比べて、ひとまわり大きいサイズになっています。また、画面解像度は2160×1440ドットとフルHDを超える精細さ。さらに画面のアスペクト比は3:2で、16:9や16:10、4:3が一般的なPCのディスプレーとしては異例の画面比となっています。

Surface Pro 3
↑画面サイズは10.6から12.0インチに大型化。
Surface Pro 3
↑Windowsボタンは長辺側から短辺側に移動した。

 サイズが大きくなった分、厚さはわずか9.1mmと、13.5mmのSurface Pro 2から大幅に薄型化。インテルのCoreプロセッサー搭載機として史上最薄としています。

Surface Pro 3
↑わずか9.1mmという薄さが特徴。
Surface Pro 3
↑Panay氏も薄さを強調。

 驚くべきことに、大型化したにも関わらず重量は800gで、Surface Pro 2の907gから107gも軽量化されています。Panay氏はMacBook Airよりも軽いと主張し、実際に天秤に乗せ、その軽さをアピールしました(編集部注釈:会場でアップルマークを光らせている、たくさんのMacBookユーザーに対しても)。

Surface Pro 3
↑重さは800gで、Surface Pro 2より107g軽い。MacBook Airよりも軽いことを強調した。

■柔軟に角度調節できるキックスタンドでノートPCを置き換え

 Panay氏がSurface Pro 3の発表にあたって強調したのが、“ノートPCの置き換え”というテーマです。世間ではタブレットがノートPCを置き換えるといわれてきたものの、実際にはまだまだノートPCはなくなっていません。

 そこでSurface Pro 3では、シリーズ共通のキックスタンドを大幅に進化させ、ノートPCのように、最大150度まで開くよう改良しました。

Surface Pro 3
↑キックスタンドの進化により、従来よりも大幅に寝かせることができるようになった。

 さらにPanay氏は足を組んだ膝の上にSurface Pro 3を乗せ、キックスタンドの角度を調節することで、ディスプレーの角度をノートPCのように自由自在に調節できることを示しました。

Surface Pro 3
↑膝を組んだ状態でも、キックスタンドを調整することで自由自在に角度を調節できる。

■専用のタイプカバーとドッキングステーションも発表

 デジタイザーペンによるペン入力も進化し、同社のメモアプリ『OneNote』との連携を強化させています。3:2のアスペクト比のディスプレーにすることにより、紙のノートをデジタル化しやすい点もメリットとして挙げています。

Surface Pro 3
↑レポートパッドとの比較。Surface Pro 3なら紙のノートが不要になる。

 さらにAdobeより、タッチ対応版のPhotoshop CCが披露されました。

Surface Pro 3
↑タッチに最適化したPhotoshop CCを披露。

 周辺機器としては、Surface Pro 3用のタイプカバーやドッキングステーションを発表。タイプカバーはタッチパッドが68%大型化し、さらにSurface Pro 3本体との接続部が折れ曲がることで、ノートPCのように、より安定してテキストを打てるようになりました。

Surface Pro 3
↑12インチのSurface Pro 3用に再設計された『Surface Pro Type Cover』。カラーバリエーションは5色が発表された。価格は129.99ドル(1万3164円)。
Surface Pro 3
↑タッチパッドは従来モデルに比べて68%大型化したという。
Surface Pro 3
↑タイプカバーとタブレットとの接続部分が折れ曲がるようになっている。
Surface Pro 3
↑Surface Pro 3用のドッキングステーションも発表となった。価格は199.99ドル。

■8月末までに日本でも発売予定

 Surface Pro 3の予約受付は、発表翌日の5月21日より開始。カナダと米国での発売日は6月20日で、Core i5モデルの本体と周辺機器の一部が発売予定となっています。その他の製品構成は8月中に、アクセサリーについても数ヵ月以内に発売予定です。

 8月末までには日本を始めとする26の市場で発売されます。具体的には日本、オーストラリア、オーストリア、ベルギー、中国、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、香港、アイルランド、イタリア、韓国、ルクセンブルク、マレーシア、オランダ、ニュージーランド、ノルウェー、ポルトガル、シンガポール、スペイン、スウェーデン、スイス、台湾、タイ、英国です。

 価格はCore i3プロセッサ、4GBメモリ、64GBストレージの最小構成で799ドル(8万990円)。Core i5プロセッサ、8GBメモリ、256GBストレージの構成で1299ドル(13万1510円)。最もハイスペックなCore i7プロセッサ、8GBメモリ、512GBストレージの構成では1949ドル(19万7316円)となります。

■関連サイト
Microsoft Surface

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