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開発のきっかけは夢オチ VRゲームデバイス『Sulon Cortex』を体験

2014年03月26日 18時00分更新

Sulon Cortex
●Sulon Technologies
●対応OS:Linux、Android OS(iOSも対応予定)
 

SULON CONTEX
↑デベロッパーキットは499ドルという価格で予約を開始している。

 3月25、26日に最先端のウェアラブルテクノロジーが集結した『Wearable Tech Expo in Tokyo in Tokyo 2014』が東京ミッドタウンで開催された。その初日に注目を集めたのは、カナダに拠点を構えるSulon Technologies社のVR(仮想現実)ゲームプラットフォーム『Sulon Cortex』だ。

SULON CONTEX
↑Sulon Technologies 創設者兼CEO Dhanushan Balachandreswaran氏 自分自身もかなりのゲーマーだと紹介。

 Sulon Technologies社の創設者兼CEOのBalachandreswaran氏はSulon Cortexが生まれたのは自身の体験からだと語った。とある日に友人と長時間FPSゲームで遊んだまま疲れて寝てしまったという。目が覚めたらそのゲームの世界にいて、散策していたら美女が現われ、それを追っていくうちにゾンビがやってきて襲われるところで目が覚める。いわゆる“夢オチ”というものだった。同氏は誰もがこの体験を味わえるデバイスを目指しSulon Cortexを開発した。

 このSulon Cortexの特徴は、ゲーム自体はスマートフォンに依存するのでコストを抑えられ、装置自体もコンパクトであることと説明。対応OSもLinuxやAndroid OSなのでゲーム開発しやすい環境である。

●さっそく体験してみた

SULON CONTEX
↑体験したのはこのプロトタイプ(後ろから撮影)。プロトタイプ上部は傾きや向いている方向を検知するセンサーが装着されている。
SULON CONTEX
↑側面から撮影。右側がゴーグル部分となり側面にスマホを差し込んでゲーム画面を投影する。接続はBluetooth。
SULON CONTEX
↑プレイ中の様子。この時自分の目に見えているのは、不気味な研究室である。

 プレゼンテーションのあと、別室にて実際に体験することができたのでその使用感をレポートする。今回体験できた時間は6分間。Sulon Cortexもプロトタイプである。ちなみにSulon Cortexはバッテリーを内蔵している。今回のプロトタイプは1.5時間、製品版(デベロッパーキット)では2時間以上の連続稼働を目標にしている。

 テスト用のFPSゲームをプレイしたが、チュートリアルが終わって、180度振り返ると目の前にゾンビがいた。思わずのけぞってしまいそうになってしまった。短時間とはいえゲームへの没入感は想像以上だった。あくまでもスマートフォンのゲームなので最新のFPSゲームに比べるとリアル感は一歩譲る。しかし、そんなことは些細な問題で自分自身が動くことによってゲーム世界の自分も移動することが衝撃的だった。

 両手には銃に相当するコントローラーを握っていたが、きちんと“撃ちたいところに”照準を合わせられるのでFPS初心者でも十分楽しめそうだった。

SULON CONTEX
↑部屋を1:1でスキャンしているので現実世界の壁はゲーム世界でも壁として表現されている。
SULON CONTEX
↑しゃがんで部屋(ゲーム世界)を見渡している様子。視界の移動も若干の遅延はあるが(製品版では改善されているとのこと)きちんと追っている。

 短い時間であったが、ちょっと汗をかいてしまった。今回は部屋の空間すべてにゲームのテクスチャーを貼り付けていたが、設定で部屋をそのまま投影した状態でもゲームを楽しむことが可能である。多くの人が1度は憧れた「ゲームの世界に入ってみたい」、そんな願望を叶えるゲーミングデバイスだ。

■関連サイト
Sulon Technologies

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