NVIDIAから新アーキテクチャー“Maxwell”を採用するGPU、『GeForce GTX750Ti』と『GTX750』が登場した。これまで、新アーキテクチャーが登場するときはハイエンドGPUから登場することが多かった。しかし、GTX750Tiの性能を見るとMaxwellのコンセプトがよくわかる。“低消費電力”という点を推すにはハイエンドよりミドルロークラスのほうがやりやすいのだろう。
『GeForce GTX750Ti』
●NVIDIA(関連サイト)
予想実売価格 149ドル
以下に置き換え対象となる旧製品のスペックを掲載したが、注目はTDPと外部電源の有無だ。GTX750Tiで60Wと旧世代の半分以下だ。さらに補助電源が必要ないので、小型PCなどで用いられる低容量な電源ユニットなどでも無理なく使用できる。
GeForce GTX750Ti | GeForce GTX750 | GeForce GTX660 | |
---|---|---|---|
アーキテクチャー | GM107(Maxwell) | GM107(Maxwell) | GK106(Kepler) |
プロセス | 28nm | 28nm | 28nm |
CUDAコア数 | 640基 | 512基 | 960基 |
コアクロック | 1020MHz | 1020MHz | 980MHz |
ブーストクロック | 1085MHz | 1085MHz | 1033MHz |
メモリークロック(相当) | 5.4GHz | 5.4GHz | 6GHz |
メモリー搭載量 | GDDR5 2GB(128bit) | GDDR5 1GB(128bit) | GDDR5 2GB(192bit) |
TDP | 60W | 不明 | 140W |
外部電源 | なし | なし | 6ピン |
GeForce GTX650Ti BOOST | GeForce GTX650Ti | GeForce GTX550Ti | |
---|---|---|---|
アーキテクチャー | GK106(Kepler) | GK106(Kepler) | GF116(Fermi) |
プロセス | 28nm | 28nm | 40nm |
CUDAコア数 | 768基 | 768基 | 192基 |
コアクロック | 980MHz | 925MHz | 900MHz |
ブーストクロック | 1033MHz | - | - |
メモリークロック(相当) | 6GHz | 5.4GHz | 4.1GHz |
メモリー搭載量 | GDDR5 1GB(128bit) | GDDR5 1GB(128bit) | GDDR5 1GB(128bit) |
TDP | 110W | 110W | 116W |
外部電源 | 6ピン | 6ピン | 6ピン |
性能面ではGTX650TiとGTX660のあいだに位置する。それでいて、高負荷時の消費電力はGTX650Tiから10ワット以上低く、2世代前のGTX550Tiからは30ワット近く省電力になっている。
今後日本でも発売になるであろう新ディスプレー技術“G-Sync”や、動画配信機能“Shadow Play”にももちろん対応している。1、2世代前のグラボを使用している人にとっては、ちょうどいい買い換え候補になるだろう。
実はこのGTX750Ti/750は“1st Generation”のMaxwellと呼ばれている。次に登場するのはハイエンドの可能性が高いが、第1世代の省電力性能を受け継ぐものになるのか注目だ。
【検証環境】
CPU:Core i5-4670K(3.4GHz)、マザーボード:Intel Z87、メモリー:PC12800 DDR3L 8GB×2、SSD:480GB、電源ユニット:850W(80PLUS GOLD)、OS:Windows 8.1 Pro(64ビット)
(2014年2月19日16:16追記)記事初出時に、記事タイトルに誤字がありました。お詫びして訂正します。
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