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OculusやARDrone、3Dプリンターも登場 ドコモデバイスハッカソンレポート

2014年02月16日 13時00分更新

 ドコモ・ベンチャーズは“ドコモの開発者向けサイト“docomo Developer support”の解説を記念してアプリコンテストを開催しています。受付は2月23日まで、応募条件は“ドコモのAPIを使っていること”のみです。

ドコモ デバイスハッカソン

 さて、アプリコンテストの授賞式に先立ち、 ハッカソンイベントが開催され、そのうちの2回目にあたる1月25日から26日の間の回にお邪魔してきました。

ドコモ デバイスハッカソン

 参加者はウェブ上から応募した約30名程度。加えてメンター(助言者)として、Google Glassのアプリケーション開発や研究グループに関わるシーリス代表の有山圭二氏をはじめ、Gclue代表取締役の佐々木陽氏、アーティストのVIX氏、美術家のSENSE氏。

ドコモ デバイスハッカソン
↑GClue代表取締役の佐々木陽氏。
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↑シーリス代表の有山圭二氏。
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↑アーティストのVIX氏。
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↑美術家のSENSE氏。

 “ハッカソン”というと、開発者、とくにプログラマー向けのイベントと思われがちですが、今回のイベントにはプログラマーだけでなくデザイナーやディレクター、心理学者まで参加し、さまざまなアイデアを提案しあっていました。

 1日目はまずハッカソンの概要が説明されました。内容はコンテストと同様で、各チームでドコモのAPIをひとつ以上利用した作品をつくること。また、2日目の最後には各チームがプレゼンテーションを行ない、全員投票で優秀賞が決定。優秀賞受賞チームにはアプリコンテストの1次審査免除権が贈られます。

ドコモ デバイスハッカソン
↑今回のハッカソンのルール。コンテスト同様ドコモのAPIを最低ひとつ利用してほしいとのこと。
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↑ハッカソンで提供されたドコモのAPI。一般公開されているものに加え、先行提供、非公開APIも用意。

 概要説明後はアイディアソン(発想段階)を行ない、ひとりひとりの意見を交換。ひとりから複数名までのチームを形成したのちに各チームの方針を全体に発表します。この段階で、すでに作成したいものをイメージできるところもあれば、ジャンルや方針のみを発表したチームもありました。

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↑アイディアソンの様子。スピードストーミング方式を利用し、その場でアイディアを説明する人と聞く人でペアを組む。説明時間は4分で、次の1分間で会話で得た内容をメモする。
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↑チームビルド後は、各チームに別れて作業を開始。メンバーで再度アイデアを練るチームから、黙々とコーディングをするチームまで作業風景はさまざま。
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↑会場では昼食や夕食などが、“フードメンター”のスタッフから振る舞われた。作業に最適な食事を用意したとのことだが、時折メンター自身の好みによる選定だったことが明かされた。

 そして迎えた2日目の発表会。最終的に10チームが結成されました。それぞれ会場内のデバイスを利用もしくは、そのものから発想を得たものがそろっていた。印象的だったのは、アプリという枠組みにとらわれずサービス的なものだったり、ハードウェアの設計アイディアなども発表されたことでした。

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↑2日目、昨日はなかった3Dプリンターが設置されていました。モックアップをつくることになり、急遽2日目の午前中に購入してきたものとのこと。
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↑チーム名や作品名も貼りだされており、1日目とは打って変わって、作業部屋では緊張した空気が流れていた。
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↑おふとんリーディング(rarit)。本を読むのが嫌いで“効率的な文字の読み方”を提案。
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↑Fever Glass(チーム名同名)。Google Glassを利用してスポーツ競技場の臨場感を共有する。
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↑ARカードゲーム(Meleap)。Unityで開発し、カードをカメラにかざすとキャラが動き出す。
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↑iBEARcon(おいなりひとり)。BLEとNFCを利用し、テディベアを人生のメンターにする試み。
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↑目指せ うま字(Andex)。音声認識した住所と宛名などをMoverio上で表示させ、それをなぞる習字アプリ。
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↑子ども目線(ウェアラブル)。赤ん坊の目線を記録できる端末コンセプトを発表。
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↑NewsGazer、ToyVoice(ディー・エム・エー)。BLE基板を利用した複数の作品のデモを行なった。
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↑幽体離脱なぅ(空撮)。OculusとARDroneを使って幽体離脱体験ができる。音声生成APIによりガイドが実行される。
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↑グラスっぽい何か(SOLOID)。Glassを通して見たものを自動検索するといったデモを実施。

 会場投票(参加者は自分以外への1票、メンターは2票)の結果により、優秀賞はチーム・フライング2のARDroneを利用した救助システム&アプリ“フライングキャッチ”に決定。メンバーのおふたりは今回は初めての参加で、とくに中田さんは心理学の研究者というのには驚きました。

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↑優秀賞を受賞したフライングキャッチ(フライング2)。ARDroneの下にカメラを装着し、人間では進入できない災害地に飛ばす。文字認識APIでカメラに写った“助けて”などのキーワードを取得し、アラートを発生させる。
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↑左から中島幸一さんと、中田栄さん。副賞としてAndroid搭載ウェアラブルデバイス『Vuzix Smart Glass M100』が贈られた。

 最後は各メンターによる総評が発表され、軽食が振る舞われた後、幕を閉じました。すでに何度かハッカソンイベントを取材してみましたが、やはり開発者向けイベントというよりもっと根源的な“ものづくり”のイベントのような雰囲気で、非常に新鮮でした。

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↑スタッフも含めた全員で集合写真。
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↑イベント限定でつくられたドコモロゴ入りマカロン(マロン味)。

 ドコモのアプリコンテスト授賞式は3月10日。応募期間は残りわずかですが、ハッカソンで出会えたような、多種多様な作品が見られると思うと非常に楽しみです。週アスPLUSではコンテスト結果なども取り上げますので、ぜひチェックしてください。

●関連サイト
ドコモイノベーションビレッジ 該当コンテストページ

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