ドコモ・ベンチャーズは“ドコモの開発者向けサイト“docomo Developer support”の解説を記念してアプリコンテストを開催しています。受付は2月23日まで、応募条件は“ドコモのAPIを使っていること”のみです。
さて、アプリコンテストの授賞式に先立ち、 ハッカソンイベントが開催され、そのうちの2回目にあたる1月25日から26日の間の回にお邪魔してきました。
参加者はウェブ上から応募した約30名程度。加えてメンター(助言者)として、Google Glassのアプリケーション開発や研究グループに関わるシーリス代表の有山圭二氏をはじめ、Gclue代表取締役の佐々木陽氏、アーティストのVIX氏、美術家のSENSE氏。
↑GClue代表取締役の佐々木陽氏。 |
↑シーリス代表の有山圭二氏。 |
↑アーティストのVIX氏。 |
↑美術家のSENSE氏。 |
“ハッカソン”というと、開発者、とくにプログラマー向けのイベントと思われがちですが、今回のイベントにはプログラマーだけでなくデザイナーやディレクター、心理学者まで参加し、さまざまなアイデアを提案しあっていました。
1日目はまずハッカソンの概要が説明されました。内容はコンテストと同様で、各チームでドコモのAPIをひとつ以上利用した作品をつくること。また、2日目の最後には各チームがプレゼンテーションを行ない、全員投票で優秀賞が決定。優秀賞受賞チームにはアプリコンテストの1次審査免除権が贈られます。
↑今回のハッカソンのルール。コンテスト同様ドコモのAPIを最低ひとつ利用してほしいとのこと。 |
↑ハッカソンで提供されたドコモのAPI。一般公開されているものに加え、先行提供、非公開APIも用意。 |
概要説明後はアイディアソン(発想段階)を行ない、ひとりひとりの意見を交換。ひとりから複数名までのチームを形成したのちに各チームの方針を全体に発表します。この段階で、すでに作成したいものをイメージできるところもあれば、ジャンルや方針のみを発表したチームもありました。
↑アイディアソンの様子。スピードストーミング方式を利用し、その場でアイディアを説明する人と聞く人でペアを組む。説明時間は4分で、次の1分間で会話で得た内容をメモする。 |
↑チームビルド後は、各チームに別れて作業を開始。メンバーで再度アイデアを練るチームから、黙々とコーディングをするチームまで作業風景はさまざま。 |
↑会場では昼食や夕食などが、“フードメンター”のスタッフから振る舞われた。作業に最適な食事を用意したとのことだが、時折メンター自身の好みによる選定だったことが明かされた。 |
そして迎えた2日目の発表会。最終的に10チームが結成されました。それぞれ会場内のデバイスを利用もしくは、そのものから発想を得たものがそろっていた。印象的だったのは、アプリという枠組みにとらわれずサービス的なものだったり、ハードウェアの設計アイディアなども発表されたことでした。
↑2日目、昨日はなかった3Dプリンターが設置されていました。モックアップをつくることになり、急遽2日目の午前中に購入してきたものとのこと。 |
↑チーム名や作品名も貼りだされており、1日目とは打って変わって、作業部屋では緊張した空気が流れていた。 |
↑おふとんリーディング(rarit)。本を読むのが嫌いで“効率的な文字の読み方”を提案。 |
↑Fever Glass(チーム名同名)。Google Glassを利用してスポーツ競技場の臨場感を共有する。 |
↑ARカードゲーム(Meleap)。Unityで開発し、カードをカメラにかざすとキャラが動き出す。 |
↑iBEARcon(おいなりひとり)。BLEとNFCを利用し、テディベアを人生のメンターにする試み。 |
↑目指せ うま字(Andex)。音声認識した住所と宛名などをMoverio上で表示させ、それをなぞる習字アプリ。 |
↑子ども目線(ウェアラブル)。赤ん坊の目線を記録できる端末コンセプトを発表。 |
↑NewsGazer、ToyVoice(ディー・エム・エー)。BLE基板を利用した複数の作品のデモを行なった。 |
↑幽体離脱なぅ(空撮)。OculusとARDroneを使って幽体離脱体験ができる。音声生成APIによりガイドが実行される。 |
↑グラスっぽい何か(SOLOID)。Glassを通して見たものを自動検索するといったデモを実施。 |
会場投票(参加者は自分以外への1票、メンターは2票)の結果により、優秀賞はチーム・フライング2のARDroneを利用した救助システム&アプリ“フライングキャッチ”に決定。メンバーのおふたりは今回は初めての参加で、とくに中田さんは心理学の研究者というのには驚きました。
↑優秀賞を受賞したフライングキャッチ(フライング2)。ARDroneの下にカメラを装着し、人間では進入できない災害地に飛ばす。文字認識APIでカメラに写った“助けて”などのキーワードを取得し、アラートを発生させる。 |
↑左から中島幸一さんと、中田栄さん。副賞としてAndroid搭載ウェアラブルデバイス『Vuzix Smart Glass M100』が贈られた。 |
最後は各メンターによる総評が発表され、軽食が振る舞われた後、幕を閉じました。すでに何度かハッカソンイベントを取材してみましたが、やはり開発者向けイベントというよりもっと根源的な“ものづくり”のイベントのような雰囲気で、非常に新鮮でした。
↑スタッフも含めた全員で集合写真。 |
↑イベント限定でつくられたドコモロゴ入りマカロン(マロン味)。 |
ドコモのアプリコンテスト授賞式は3月10日。応募期間は残りわずかですが、ハッカソンで出会えたような、多種多様な作品が見られると思うと非常に楽しみです。週アスPLUSではコンテスト結果なども取り上げますので、ぜひチェックしてください。
●関連サイト
ドコモイノベーションビレッジ 該当コンテストページ
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります