“空飛ぶペンギン社”は斬新な演出で結婚式をつくるブライダルプロデュース企業だ。テレビ業界出身の原勝則代表取締役を中心に、ブライダル業界以外からのメンバーを中心に構成されており、今までにない演出をつくりあげて話題になっている。なぜ週アスPLUSがブライダル企業を取り上げるかというと、その演出はARやNFC、ウェブサービス連携などテクノロジーが活用しつくりあげているからだ。
実はガチ鈴木、2014年4月に結婚式を挙げることになりました。ITで結婚式を演出している、それなら話を聞きに行くしかないと、プライベートも兼ねて、どんなサービスを行なっているのか調べてきました。同社結婚式や2次会全体をプロデュースしてつくりあげるのに加えて、ITを駆使した数々の演出は個別にも提供しているというので参考に……。
■AR演出
招待状や、ウェルカムボードなどをARを使って演出する仕組みを提供。
結婚式の招待状に、2人の写真をいっしょに送付。その写真をARマーカーとして利用し、AR表示アプリを使うと、2人のメッセージ付きの動画が流れるようにする。ほかにもウェルカムボードにARマーカーを仕込み、来場者が設置したタブレット端末をとおして動画を観られるようにするなど、待ち時間が長い式の前を少しでも楽しめるようにする。
■ハピフォト
ゲストの来場時に入口などに設置。写真を撮って、そこに新郎新婦へのメッセージを書き込めるタブレットを使ったサービス。こちらは2013年の“MASHUPアワード 9”にてアドビシステムズ賞を獲得している。
受付が済んだゲストが使えるよう、待合室や受付横にタブレットPCを設置。写真を撮影して、メッセージを書き込む。2回連続で撮影して、2コマのアニメーションにすることも可能。スライドショーモードにして、式の最中にスクリーンに上映することができる。よく式の受付でチェキを撮って、その場のコルクボードに貼り付けていく、その代わりのようなイメージとのことだ。フラッシュ形式のアプリを利用している。
■NFC席札
席札の中にNFCチップを貼り、専用リーダーにかざすと動画を再生できる。
結婚式にNFCをどうやって活用!?と思ってしまったが、仕組みはカンタン。NFCを読み取って、PC内に入っている動画を再生する。AR演出と違うところは座席の席札に設置するので、ゲストに合わせたメッセージを込めることができることだ。
■フォトシュシュ
ゲストがスマートフォンで撮影した写真をスライドさせるとスクリーンに、写真がリアルタイムで表示される。
使いかたはまず、iPhone、Androidスマホで座席などに置かれたQRコードを読み込み、専用サイトにアクセス。サイト上で“写真を撮る”か端末内の“既存の写真”を選択。あとはスクリーンに向けて写真をスライドさせると、スクリーンに写真が表示される。このスライドさせること自体は演出で、実際にはサーバーへ写真を送信し、ウェブサイト上に表示している。そのブラウザー画面をスクリーンに表示している。
送られた写真はあとから一括でダウンロードすることが可能。結婚式後に、撮影した写真送ってと頼む手間も省ける。こちらは同社の一番人気のサービスで、大手の式場がオプションとして採用しているという。
不思議なのはこの社名だが、「結婚式はこうあるべき、という偏見にとらわれずにもっと自由で楽しい結婚式を実現したい、ペンギンが飛ばないと思うなよ!」という思いが込められているという。テクノロジーを駆使しているのも、新郎新婦や結婚式のゲストにより楽しんでもらうには、を追求していたら必然的にテクノロジーを活用するようになった」とことだ。元々はテレビ局出身というのを生かして映像を駆使した結婚式の動画演出のサービスやフルプロデュースを手掛けていたという。そこからおもしろい結婚式をつくりたい、様々なサービスを生み出して今に至る。
外部に開発を依頼しているサービスもあるが、エンジニアは社内に2人。ウェブサービスなども社内で開発してきた。今回、紹介した演出以外にもプロジェクションマッピングなども利用している。次の演出として“ホログラム”、“キネクト”などの活用を考えているという。今回、紹介したサービス以外にもそれぞれのケースに合わせた演出の作成の相談にも対応してくれるとのこと。ありきたりな結婚式はもういいと思っている人は連絡してみては。さてさて自分はどうしますかね~?
■関連サイト
空飛ぶペンギン社
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