角川EPUB選書第2回配本『「ひらめき」を生む技術』の著者、MITメディアラボ所長の伊藤穰一さんに、「ルールを変える」こと「大切にしているルール」についてメッセージをいただきました。
「ルールを変える」というのと、ちょっとずれてしまうかもしれませんが、みなさんには「ルールや権威には安易に従うな!」というメッセージを送りたいですね。
僕は、昔から「権威を疑って、自分で考える」を信条にしています。これは、友人から20年以上前に聞いた言葉で、僕もとても気に入っています。
権威に従っていては、絶対にイノベーションを起こすことはできません。でも、権威に逆らうためには自分に何らかの自信や情熱が必要です。
MITメディアラボは、もともとそういう美学を持っていて、権威に逆らっている人たちを応援する組織。だから、そこで所長をやっている僕は「権威に逆らう組織の権威」ってことになりますね(笑)。
これに関連して、もう一つ、好きな言葉があります。
「クリエイティブ・コンフィデンス」。つまり、自分のクリエイティビティに自信を持つということです。
では、この「クリエイティブ・コンフィデンス」はどうやって身につければいいのでしょう。どんなに細かいルールやマニュアルを作っても効果はありません。現場で実際に経験しながら身につけるほうが、手っ取り早いと思います。
考えるより、まずやってみる。そこから多くの事が学べます。現場で経験を積むことは、イノベーションにも、とても重要です。
伊藤穰一(いとうじょういち)
マサチューセッツ工科大学メディアラボ所長。角川アスキー総合研究所主席研究員。
1966年、京都生まれ。日本でのインターネットの普及に尽力し、インフォシークジャパンなどの創業に携わる。投資家として多くのベンチャー企業を支援。現在、ニューヨーク・タイムズ、ソニーの取締役を務めるほか、クリエイティブ・コモンズ、ナイト財団などの理事を兼任。
■関連サイト
角川EPUB選書 創刊記念 ルールを変えよう!キャンペーン 特設サイト
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