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4Kテレビ『ビエラ TH-L65WT600』にPCをつなげたら圧倒的情報量にクラクラした

2013年11月22日 14時00分更新

ビエラ

 先日、Mくんが「4Kテレビに興味あります?」と突然話を振って来た。4K、もちろん興味はある。毎年1月に開催される北米の巨大家電ショー『CES』では、ここ3年ずっと見続けてきているし、CEATECの現地生中継でも各社色々とお話をきかせてもらった。価格もずいぶんこなれましたよね。

Mくん「4Kテレビをちょっと触ってみませんか、って話があるんですけど」
僕「いいねー。ただ僕がAV的な話をしてもしょうがないだろうから、パソコンを繋がせてくれるなら」
Mくん「え、マジっすか。それ、いいのかなぁ」

 そんな感じのやりとりのあと、幾日か過ぎて僕含むアスキー取材チームはデモルームを訪れた。最初はお誘いをもらったメーカー名も聞かずにただ無邪気に「PCを接続させて」とか言ってしまったけど、詳細を知って反省……。
 触らせてもらうのは『ビエラ TH-L65WT600』(以下、WT600)。つまり、パナソニックの現行ビエラシリーズの最上位機、同社の渾身の技術を込めた最高の映像体験ができる製品だ。
 これに「PCを繋がせてもらえるなら」とはなんて大それたことを言っちゃったんだろう。

 ただ、この時期にお誘いをいただけたのは、PC業界的にはグッドタイミング。最新のHaswell世代パソコンが当たり前になった2013年末の今は、実は多くの新製品パソコンで標準的に4K出力がサポートされるようになった。
 それは何もWindows機ばかりじゃない。先日発表されたばかりの新型MacBook Pro 15インチモデルも同様だ(これもHaswell)。

 現時点では接続方法によって出せる絵のクオリティが異なるのだけど(詳細は後述)、とはいえ4Kで画面を表示するだけならHDMIケーブル1本でサクッとつなぐだけ。4Kがびっくりするほどカジュアルに扱える時代になったのが、“今”だったりする。

●4Kがびっくりするほどカジュアルに扱える時代に

 “出せる絵が違う”というのは、WT600が原稿執筆時点で世界初の“4K60p入力対応”、さらに今後の拡張性を確保する上で非常に重要な“HDMI2.0”と“DisplayportTM1.2a”対応という、現時点でのぞみうる最高水準の接続をサポートしているため。
 新MacBook ProでのHDMI出力では、HDMI1.4の“4K30p”接続になってしまうので、細かく言えばWT600の最高性能を出し切れるわけじゃない。

ビエラ
で、デカイ!!の図。ポーズはともかくとして、イトーの上半身と画面サイズを比べてみていただくと、その画面サイズと解像度の高さがわかっていただけるはず。
ビエラ
超解像のON/OFFをデモしていただいているところ。こういうテクノロジー解説には取材チーム一同興味津々で聞き入ってしまいました。

 いざデスクトップ機から出力された風景映像は圧巻の一言で、4Kをフルに活かした映像はこういうものか、と驚く。遠景の森の木々などを異常にクリアなガラスを通して見ている感じ。
 30pと60pの違いは、サッカーのデモ映像でチェックしたが、これはPCゲーム好きの人ならスグわかるでしょう、“ややパラパラ”動く30pに対して“ヌルヌル動く”60p。後者のほうが、気持ちイイ映像なのは間違いない。

 印象的なのは超解像は効果が高くて、フルHD風景映像の“木々の枝”の描写ツブレが、枝が判別できる程度に補完できていたのには驚いた。テレビ放送含め、まだまだフルHDソースを見る機会は多いわけで、4Kのこの解像度だからこそ必須の機能だ。

 ちなみにフレームクリエーションについては、流行の小型4Kカメラは15fps記録なので、その映像を再生するときにも効果的だとのこと。

●いざ、Haswell版MacBook Pro 15を接続

 そして、お待ちかねのMacBook Pro。本体左サイドのHDMI端子にケーブルを差し込むと……拍子抜けするほど何事もなく、65インチの4K液晶がセカンダリー画面として認識された。なんというゼイタク。

TH-L65WT600との4K接続はHDMIケーブル1本!
ビエラ
こんな風に左側面のHDMI端子にサッとケーブルをつなぐだけ。何の設定もなく、フツーに外部ディスプレーに接続する感覚で4K出力。
ビエラ
ディスプレイ解像度表示をチェックしてみたところ。4096×2160ドット表示まで選べた。
史上最高!? “4K”+“2880×1800ドット”の広大なデスクトップ画面
ビエラ
4K出力と内蔵Retinaの解像度が同居しているのが(よくよく考えると)凄い。数年先の作業環境を先取りしてる感じだ。

 本体内蔵の2880×1800ドットのRetina液晶、そしてWT600の4K表示、どちらもを同時にハンドリングしている割に、ノート型のボディーは特に加熱するでもなく、レスポンスが遅くなるでもなく、ごく普通に動いている。テクノロジーの進化って凄い。
 ケーブル1本の身近さになってしまった4Kの世界っていうのは、こういう“ごくフツーに使えちゃう世界”なのだ。

 せっかくなので、65インチの大画面に週アスPLUS、GoogleMap、動画編集ソフト『iMovie』、写真管理ソフト『iPhoto』と4枚ならべてみた。 
 iMovieのこのウィンドウ、実はさり気なくフルHDの広さがあるとか、ブラウザー画面の縦解像度がフルHDを超えてるとか、注釈を入れながら写真を見てもらうと、なかなか非日常なことになっているのがご理解いただけるかと。

 PC的視点で見るWT600は、829万画素の高品位なパネルをもつ大画面液晶でもある。つまり、デジカメ写真の表示なんかは、見たことがないほど精彩な情報量で表示される。
 また、この大画面を活かせば、編集部にあるエアチェック用/リアルタイムアクセス解析用の大画面ディスプレイ(いずれも40インチ級)の情報を、1枚の画面内に収めることもできそう。
 WT600を設置すれば“4K対応編集部”と名乗れるっていうのは、なかなかオイシイかもしれない。

●4K映像だけでなくアプコンした映像も精彩感が半端じゃない

 普通は一番最初に語る筈のAV性能についても、もちろん語っておきたい。
 これはぜひ視聴の機会があれば、自分のお気に入りのBlu-ray作品を数枚もって試してみてほしい。誰ですか、Blu-rayだからフルHDを4Kにアップコンバート再生でしょ……なんて言ってるのは。侮るなかれ。これはもう別の世界だと思える映像になるんだから。

 特に個人的にハマったのは、バットマンシリーズの最新作『ダークナイト・ライジング』。ちょっと暗めでバイオレンスな作品の、登場人物たちの生々しい肌の質感や、遠景まで見渡せる冒頭のハイジャックシーンの情報量の細かさたるや。
 それに伴い、映像から感じる迫力は数段レベルがあがる。これはアップコンバート自体が優れていることもあるし、なにより65インチという大画面なのに、1.5mほどの視聴距離でもドットが感じられないことが重要な要素じゃないかと思う。劇場のスクリーンを見ている感覚に近いんですね。

 現状の4K動画は無料のネットコンテンツ配信が中心ではあるけれど、今後はもっと4Kネイティブのコンテンツが増えてくるはず。本格化したそのときに重要になってくるだろう、“4K60p、4:4:4対応”がすでにできているという点でも、『ビエラ TH-L65WT600』は“悩んだらこれ買っておこう”的安心度の高い4Kテレビといえると思う。

ビエラ

●関連サイト
60p入力対応 4K対応ビエラWT600スペシャルサイト
製品情報
パナソニック

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