週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

3Dや仮想現実の最先端を体験! デジタルコンテンツEXPO2013は26日まで

2013年10月25日 09時30分更新

デジタルコンテンツ EXPO2013

【名称】デジタルコンテンツ EXPO2013(略称:DC EXPO2013)
【日時】2013年10月24日(木)~10月26日(土)10:00~17:00
【会場】日本科学未来館(東京都江東区青梅2-3-6)
【料金】入場無料

 経済産業省と一般財団法人デジタルコンテンツ協会が主催する「デジタルデジタルコンテンツ EXPO2013」に行ってきました。開催は今年で6回めで、CGやVR、AR、インタラクティブ技術など、近未来のデジタル技術をテーマにした国際イベントです。約40点の中でほんの一部ですが、気になった展示をピックアップしてご紹介します。

本当に空を飛んでいるような空中ブランコ体験
●飛翔体験
●株式会社ソリッドレイ研究所

デジタルコンテンツ EXPO2013

 3Dメガネをかけてブランコに乗ると、壁面と床面に投影される映像により、まるでブランコ空を飛んでいるような錯覚を覚える「空中ブランコ」体験。同社が開発・販売する「デュオサイト」というシステムを利用したもので、「実寸大で目の前に3Dモデルを体験できる」ことと、「リアルタイムレンダリング」が特徴。メガネにセンサーが埋め込まれているため、視点が移動すると、合わせて映像も移動する。

 実際試してみましたが、本当にブランコに乗って空を移動しているようでした。私は高所恐怖症なので、ちょっと怖くなったぐらい。これは絶対体験してほしい!

うつ傾向があるかどうかが5分でわかるiPhoneアプリ
●Utsukamo
●首都大学東京

デジタルコンテンツ EXPO2013
デジタルコンテンツ EXPO2013
デジタルコンテンツ EXPO2013

 指先をiPhoneのカメラ部に当てるだけで脈拍を計測し、心拍変動指標が算出され、ユーザーの心理傾向を判定できるiPhoneアプリ。使い方はとっても簡単で、まず人差し指の先をカメラに当てながら「Ustukamo」アプリを起動します。そうすると脈拍の計測に入り、それが終わると空に雲が流れる映像と小川のせせらぎのような効果音が流れ、リラックスを促されます。そのあとにまた脈拍を計測し、映像を見る前とあとで副交感神経が活性化したかどうかを見て判断します。私が試したところ、「うつの傾向はありません」との判定でした。今回の展示で利用しているアプリは短縮版(約20分が約5分)のため、結果は参考程度とのことですが、試してみる価値はあると思います。

水の上に浮かんだ画面をクリックしたり拡大したり
●アクアトップディスプレイ
●電気通信大学 情報システム学 小池研究室

デジタルコンテンツ EXPO2013
デジタルコンテンツ EXPO2013
デジタルコンテンツ EXPO2013

 水面をディスプレーとするインタラクティブシステム。入浴剤を入れて白くした水面にプロジェクターでウェブ画面や動画画面を投影します。キネクトの深度センサーを利用して、水面上指を計測することで、タッチパネルのように扱うことができる。水に映像を投影と聞くとそんなにキレイに見えるのかなと思うのですが、かなり鮮明に小さな文字まで見えました。画面をタッチ(実際は指を潜らせて、水面から出す)して動画を再生したり、画面を拡大したり、手のひらに映像を映すこともできます。これが実用化されれば、お風呂でスマホ要らずですね!

丸められるほど薄いフィルムから音が出る
●次世代フレキシブルデバイス
電気音響変換フィルム BEAT(Bendable Electro-Acoustic Transducer)
●富士フイルム株式会社

デジタルコンテンツ EXPO2013
デジタルコンテンツ EXPO2013

 とっても薄いフィルムなのに、スピーカーなんです。このフィルムの中にスピーカーが入っているんですか?と質問したら、「いえ、このフィルム自体がスピーカーなんです」と答えられました。圧電セラミックスが内蔵されていて、それが振動して音を伝えるんだそう。折り曲げても大丈夫なスピーカー、未来って感じですよね。

映像キャラクターがまるで物体の上に載っているように見える
●でるキャラ
●東京大学 苗村研究室

デジタルコンテンツ EXPO2013
デジタルコンテンツ EXPO2013

 映像キャラクターを実空間に結像させる裸眼複合現実感(MR)インタフェース……と言われても私はピンとこないのですが、PCからキャラクターのデータをディスプレーに投影し、それを「実像鏡」という鏡を埋め込んだパネルに反射させて、ブロックや手など、物体の上(空中)に表示させるそうです。キネクトを利用してブロックや手の位置を計測し、映像キャラクターと影の位置を調整してプロジェクターから投影するので、キャラクターが本当にブロックの上に載っているように見える。特に影の存在がすごいと思いました。影って大事……。

半自動でイラストが書けてしまうペン
●dePENd
●慶應義塾大学SFC 筧康明研究室

デジタルコンテンツ EXPO2013
デジタルコンテンツ EXPO2013

 テーブルの上に置かれた紙とペン。ペンを持つと、自分の意思ではないのにイラストが書き上がる、まさに「自動筆記装置」! 紙は普通の紙で、ペンも先端が金属でできていればオーケーだそう。テーブルの下に磁石が設置されており、XY軸方向にコンピューターで制御して、あらかじめ用意したイラストを筆記するようアシストする仕組み。ペンの位置を入力できる「デジタルペン」を利用すれば、そのペンが描画したイラストや文字をコンピューターに取り込み、それとまったく同じように描画するようアシストすることもできます。遠隔地に居る先生に書き方や絵を教えてもらう、なんてことができますね。

高速に動く物体を常にオートフォーカスして撮影
●1msオートパン・チルト
●東京大学 石川奥研究室

デジタルコンテンツ EXPO2013
デジタルコンテンツ EXPO2013

 ものすごく精度の高いオートフォーカス機能といったところでしょうか。会場では、ヨーヨーの高速な動きをビデオカメラで映してディスプレーに表示するデモが見られました。動きの早いヨーヨーだけにずっと焦点があっていてそこだけクッキリと表示されて不思議な感じでした。これは、あらかじめ色を指定してそこに焦点が合うようにしているようです。高速な動きのヨーヨーをあたかも止まっているように撮影できるのは、「サッカードミラー」と呼ばれる2枚の鏡を使った独自の光学デバイスに秘密があるそう。

 「デジタルコンテンツ EXPO2013」は10月26日(土)10:00~17:00まで開催。入場無料です。最先端技術をぜひ体験してきてください。大人はもちろん子供も楽しめますよ!

●関連サイト
デジタルコンテンツ EXPO2013
日本科学未来館

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう