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ノキアが6インチ『Lumia 1520』や初タブレット『Lumia 2520』を発表

2013年10月22日 22時00分更新

 10月22日、ノキアはアラブ首長国連邦の首都アブダビで『Nokia World』を開催し、Windows Phone 8端末やWindows RT 8.1タブレットなど6機種の新製品を発表しました。

ノキアが6インチ『Lumia 1520』や初タブレット『Lumia 2520』など6製品を発表
↑Nokia Worldのプレスカンファレンスに登壇した元CEOのステファン・エロップ氏。現在の肩書きはノキアのデバイス&サービス部門のExecutive Vice Presidentとなっている。

■Windows Phone 8初のフルHD・クアッドコアCPU搭載端末『Lumia 1520』

 Windows Phone 8として初となる、6インチ・フルHDのディスプレーとクアッドコアCPUを搭載したハイエンド端末として、『Lumia 1520』を発表しました。

ノキアが6インチ『Lumia 1520』や初タブレット『Lumia 2520』など6製品を発表
↑初のフルHD・クアッドコア端末『Lumia 1520』。

 ディスプレーは6インチのフルHD(1080×1920ドット)、Clear Black液晶を搭載。表面保護にゴリラガラス2を採用しています。ノキアはスマートフォンとしているものの、いわゆるタブレットとの中間的な“ファブレット”クラスの端末と言えます。

 プロセッサーはWindows Phoneとして初めてクアッドコアのSnapdragon 800 2.2GHzを搭載。Lumiaシリーズとしてはもちろん、Windows Phone 8としても初のハイエンド端末となっています。

 先日発表されたWindows Phone 8 Update 3による3カラムのライブタイルに対応。標準サイズのタイルを横に3枚、小サイズのタイルを6枚並べることができます。

ノキアが6インチ『Lumia 1520』や初タブレット『Lumia 2520』など6製品を発表
↑Windows Phone 8 Update 3による3カラムに対応。

 Lumia 1020同様にPureViewカメラを搭載。画素数は4100万画素から2000万画素に変更されたものの、光学手ぶれ補正に対応しつつ、スリムな本体を保っているのが特徴です。新たに“Nokia Camera”アプリを搭載し、従来のProカメラやSmartカメラといった複数のアプリがひとつに統合されています。

 動画撮影時に興味深いのが4本のマイクを内蔵していること。これにより様々な方向からやってくる音を正確にステレオ録音することができます。ノキアの地図技術を活用した“Nokia Storyteller”アプリは、写真や動画を“HEREマップ”に埋め込むことで“ストーリー”を作ることができます。ほかにもアプリとして『Vine』、『Instagram』のWindows Phone版が数週間以内にリリースされると発表されています。

ノキアが6インチ『Lumia 1520』や初タブレット『Lumia 2520』など6製品を発表
↑“Nokia Storyteller”アプリ。“HEREマップ”による地図上に写真や動画を配置し、ストーリーとして保存できる
ノキアが6インチ『Lumia 1520』や初タブレット『Lumia 2520』など6製品を発表
↑『Instagram』アプリも数週間以内にリリース予定。

 これまでのLumiaシリーズにはなかった、折り曲げ式のカバーもオプションとして提供。スタンドのように利用することができます。

ノキアが6インチ『Lumia 1520』や初タブレット『Lumia 2520』など6製品を発表
↑これまでのLumiaにはなかった、スタンドにもなる折り曲げ式のカバー。

 スペックは、メモリーが2GB、ストレージとして32GBを搭載。最大64GBのmicroSDカードに対応。通信はGSM 850/900/1800/1900MHz、W-CDMA 850/900/1900/2100MHzに対応。LTEはROWモデルがバンド 1/3/7/8/20、USAモデルがバンド 2/4/5/7/17に対応し、LTEの下り速度は最大150Mbps。NFCやBluetooth 4.0 LE、WiFiとして802.11 a/b/g/nに加え、高速規格802.11acにも対応しています。

 バッテリー容量は3400mAhで、Qiによる無接点充電機能を内蔵。外形寸法は162.8×85.4×8.7mm、重量は209g。本体カラーはイエロー、ホワイト、ブラック、レッド(光沢あり)の4色をラインアップします。

 2013年第4四半期より出荷を開始し、香港・シンガポール・米国・中国・英国・フランス・ドイツ・フィンランド・その他のヨーロッパ諸国、さらにその他の国や地域へと展開予定。価格は749ドル(約7万3500円)となっています。

ノキアが6インチ『Lumia 1520』や初タブレット『Lumia 2520』など6製品を発表
↑各色が用意されている。

■339ドルの低価格大画面Windows Phone 8『Lumia 1320』

 Lumia 1520と同じ6インチのディスプレーを搭載しつつ、価格は半額以下というお手頃価格のWindows Phone 8端末が『Lumia 1320』です。

ノキアが6インチ『Lumia 1520』や初タブレット『Lumia 2520』など6製品を発表
↑低価格かつ大画面が特徴の『Lumia 1320』。

 新興市場を中心に大画面かつ低価格の端末はますます需要が高まっており、Lumia 1520とは異なる市場をターゲットとした端末となっています。Lumia 1520との違いとして、プロセッサーはデュアルコアのSnapdragon 400、メモリーは1GB、ストレージは8GB、カメラは500万画素と、スペックは控えめになっています。

 ディスプレーも6インチ・HD(720×1280ドット)となっていますが、Lumia 1520同様にWindows Phone 8 Update 3から導入された3つのカラムに対応。スタート画面により多くのタイルを置くことで、6インチの大画面を生かすことができます。

 通信は世界各国のLTEにしっかり対応。LTE-ROWモデルがGSM 850/900/1800/1900MHz、W-CDMA 850/900/2100MHz、LTE 800/1800/2600MHzに対応。LTE-LTAモデルはGSM 850/900/1800/1900MHz、W-CDMA 850/1700/1900/2100MHz、LTE 700/850/1700/1900MHzに対応。3GモデルはGSM 850/900/1800/1900MHz、W-CDMA 900/2100MHzに対応。ほかにBluetooth 4.0 LE、WiFiとしてIEEE802.11 b/g/nに対応します。

 外形寸法は164.25×85.9×9.79mm、重量は220gで、Lumia 1520より厚みと重量が増しています。バッテリー容量は3400mAhでQiには対応しません。本体カラーはオレンジ、イエロー、ホワイト、ブラックの4色。2014年1月より中国、ベトナムへ出荷を開始し、その他のアジア地域、インド、ヨーロッパが続きます。価格は339ドル(約3万3000円)とお手頃です。

■ノキア初のWindows RTタブレット『Lumia 2520』

 ノキア初となるWindows RTタブレットとして、『Lumia 2520』を発表しました。Lumiaシリーズとして最大となる2500番台の型番を持つ、10.1インチのWindows RTタブレットとなっています。

ノキアが6インチ『Lumia 1520』や初タブレット『Lumia 2520』など6製品を発表
↑ノキア初のWindows RTタブレット『Lumia 2520』。

 最大の特徴は、LumiaシリーズのWindows Phone 8端末で培ったWindowsストアアプリを搭載しており、共通のユーザー体験を得られる点。Windows Phone 8用にも紹介された、マップ上に写真や動画を配置する“Nokia Storyteller”アプリを、10.1インチ・フルHDの画面で操作できます。これまでWindowsタブレットを作るメーカーとWindows Phoneを作るメーカーはほとんど重複していなかったため、このようなユーザー体験を実現したのはノキアが初めてと言ってよいでしょう。

 Lumia 2520は、QualcommのSnapdragon 800を搭載した初めてのWindows RTタブレットでもあります。もちろん世界各国のLTEにも対応。通信規格はGSM 850/900/1800/1900MHz、W-CDMA 850/900/1800/1900/2100、LTEは最大でバンド 2/3/4/5/7/13/17/20と、8つの周波数帯をカバー。ただし北米版はAT&TおよびVerizonの各LTEバンドに対応したモデルが用意される見込みです。

 オプションとしてキーボード『Nokia Power Keyboard』が用意され、カバーとしても利用可能。“Power”の名前のとおりバッテリーを内蔵しており、本体の駆動時間を5時間伸ばすことができます。また、標準サイズのUSBポートを2つ搭載しています。

ノキアが6インチ『Lumia 1520』や初タブレット『Lumia 2520』など6製品を発表
↑別売のバッテリー付きキーボードと組み合わせて使える。

 メインカメラは670万画素。タブレットとしては初めて、F値1.9のZeissレンズを採用しています。Lumiaシリーズ用として発表されたのと同じ“Nokia Camera”アプリも利用できます。

 ディスプレーは10.1インチのフルHD(1080×1920ドット)・AH-IPS液晶で、表面保護にゴリラガラス2を採用。メモリーは2GB、ストレージは32GBを搭載。最大32GBのマイクロSDカードに対応します。

 バッテリー容量は8000mAh。1時間で80%まで充電する急速充電に対応。WiFiに接続した状態で最大25日間のスタンバイ、最大11時間の動画再生が可能。外形寸法は267×168×8.9mm、重量は615g。本体カラーは光沢ありのレッドとホワイト、マットなブラックとシアンの4色。

ノキアが6インチ『Lumia 1520』や初タブレット『Lumia 2520』など6製品を発表
↑タブレットとしては珍しい、4色のカラーバリエーションに対応。

 発売時期は2013年第4四半期からで、まずは米国で発売。続いて英国、フィンランドなどの国にも展開予定。本体価格は499ドル(約4万9000円)、キーボードは149ドル(約1万4500円)となっています。

■日本での発売は未定だが、最新Windows Phone 8として注目

 ほかにもノキアはAshaシリーズの新機種として、Asha 500、502、503を発表しています。

 残念ながら、いずれの新製品も日本での発売については言及されておらず、LTEのバンドも日本地域にはほとんど対応していないものの、ノキア初のハイエンドWP8とタブレットとして、ぜひ注目しておきたい新製品となっています。

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