HDDやメモリーが壊れてもあきらめるのはまだ早い。長野県・伊那市にあるロジテックINAソリューションズのデータ復旧技術センターでデータ復旧の秘訣をうかがった。
※本誌掲載も含めデータ復旧料金について問い合わせが殺到したため、料金について更新しました。
データ復旧のチャンスは1度だけ!
自己流の復旧作業が最悪の事態をまねく
HDDやメモリーカードが突然、読めなくなった経験はあるだろうか。バックアップをとっていなかった場合、作業中のファイルや思い出の写真をすべて失ってしまう。そんなときは、再起動を繰り返したり、復旧ツールを試してみたりするだろう。しかし、こうした行為が致命傷になるかもしれない。自分の行動が間違っていないか、まず下の7ヵ条をチェックしよう。
■やってはいけない7ヵ条
1.再起動を繰り返す
通電や操作の繰り返しで障害が悪化する危険がある。トラブルに気が付いたら、すぐに電源を切ろう。
2.データ復旧ツールを実行
データ復旧ツールで直せない物理的な障害がある場合、進行する可能性が高い。
3.データ復旧ツールをインストール
トラブル発生後のインストールは、データを上書きする危険がある。上書きされたデータは復旧できないので要注意!!
4.OSのリカバリーを実行
PCに付属のメディアなどでリカバリーを実行すると、データはすべて消えてしまう。PCやドライブは動くようになったとしても、失われたデータは復旧の可能性が低くなる。
5.ハードディスクの基板を交換
基板は種類が多く、類似していても正常に動くのはまれ。障害を悪化させる危険な行為だ。
6.振動・衝撃を与える
言うまでもないが、たたいても直らない。軽度の論理障害が物理障害に変わってしまう危険もある。精密機械に衝撃は厳禁だ。
7.ぬれた場合に乾かす/電源を入れる
ぬれた場合は、乾かすとかえって復旧が困難になる。基板をタオルでふいたり、ドライヤーで乾かすのは絶対にやめよう。
以上のことを一度はやったことがあるのでは? 自己判断による復旧は被害拡大のもと。自分でできる唯一確実なトラブル回避策は、こまめにバックアップをとることだ。
記憶媒体の障害は2種類ある
誤操作によるファイル削除やウィルスなどによるソフト上のトラブルであれば、市販のツールなどでも直せるかもしれない。しかし、物理的な損傷の場合、下手に動かすとさらにダメージを与えてしまう。この先はプロに任せよう。HDDの老舗・ロジテックのノウハウを受け継ぐ技術者の手にかかれば、火災や水害で壊れたHDDからもデータを取り戻せる可能性がある。
物理的な障害 |
火災によりメディア内の部品が壊れているケース。通電を続けると障害が悪化する可能性が高い。 |
論理的な障害 |
OSのファイル管理情報が壊れているケース。誤操作やウィルス感染による障害もある。 |
調査・キャンセルは無料!
復旧可能なデータをリストで確認できる
トラブルが起きたらすぐに復旧業者に依頼すべきだが、高い費用を払ったのに、必要なデータが取り戻せなかったら、泣きっ面にハチ。ロジテックのデータ復旧サービスの場合、無料で調査をして、復旧可能なデータリストを事前に提示してくれるので安心だ。HDD、USBメモリー、メモリーカードなど、あらゆるメディアに対応( 暗号化されているゲーム機やテレビ用レコーダーなどは不可)。どのメーカー製のメディアでもOKだ。
ファイル単位で損傷レベルをリストで判断 |
復旧可能なファイルと、それぞれの損傷レベルをリストで表示。画像ファイルは復旧イメージをサムネールで確認できる。万が一に備えて、わかりやすいファイル名を付けておこう。 |
メーカー職人さんに聞いた! データ復旧確率アップのコツ
データ復旧技術センター長
仁田 智之さん
物理障害は時間の経過で損傷が進む場合が多く、早いほど復旧の可能性は高いです。輸送時の梱包は、エアーキャップや新聞紙で本体の3倍以上の厚さに。水ぬれの場合は、乾燥させないこと。タオルで包むと湿度を保てます。
※料金表を更新しました。クリックすると拡大表示されます。なお詳細はロジテックのサイト(関連サイト)をご覧ください。
国内でスピード対応
ISO認証を取得担当者が完全サポート
ロジテックのデータ復旧サービスは、情報セキュリティマネジメントシステムの国際規格ISO27001 を取得。調査から納品まで技術者の担当制なので安心だ。
1.調査の依頼
電話またはインターネットから調査を申し込む。調査媒体の発送には、専用の有料輸送サービスも利用できる。
2.調査結果・見積もり提示
工場内のセキュリティールームで障害の種類やレベルを調査し、復旧可能なデータをリスト化。リストや見積もり結果からキャンセルした場合の費用はかからない。
3.データ復旧・納品
復旧作業を開始。回収データは、ユーザーが用意したメディアかロジテックのHDD(無償)に保存して出荷される。
4.データの一時保管
輸送トラブルなどに備えて、バックアップデータを5日間保存。5日間を過ぎると専用装置で抹消される。
データ復旧サービス付きメモリーカードとHDDが登場!
データ復旧サービスが1回無料!
エレコムのSDカードやラシーブランドのHDDに、ロジテックのデータ復旧サービス付きの製品が登場。1年間の保証期間内であれば、1回無料で復旧サービスが利用できる。いわゆるメーカー保証との大きな違いは、保存されていたデータが戻ってくる点、デジカメ・ケータイのメモリーカードやHDDにトラブルはつきもの。万が一に備えて、データ復旧サービス付き製品に交換してみては。
データ復旧サービス付きメモリーカード
MF-FSDHC10Rシリーズ
●エレコム
●実売価格 1600円前後(8GB)~
1年間の保証期間内は1回無料でデータ復旧サービスが利用できるSDHCカード。SDスピードクラスClass10対応。ケータイやスマホ用には、データ復旧サービス付きの防水microSDXC/SDHCカードもラインアップ。
超軽量ポータブルHDD
“LaCie rikiki”あんしんパック
LCH-RKR010U3
●LaCie
●実売価格 1万3800円前後
バスパワー駆動で持ち運びに便利な容量1TBの2.5インチポータブルHDD。1年間の保証期間内は1回無料でデータ復旧サービスが利用できる。
アルミボディーの3.5インチ外付けHDD
“LaCie minimus”あんしんパック
LCH-MNR030U3(3TB)
LCH-MNR020U3(2TB)
●LaCie
●実売価格 1万8800円前後(3TB)/1万5800円前後(2TB)
1年間の保証期間内は1回無料でデータ復旧サービスが利用できる。ウルトラブックのデータ保存用に最適。
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