どうもどうもどうも、週アスみやのです。超暑いお盆を乗り切る方法を考えて、海洋堂謹製の子供の頃のヒーローを買ったり、ケータイ電話をヤフオクで落としてみたのですが、夏休みとはいえ、最新デジギアに対して失礼すぎるだろうという批判をいただいたので、今日もうしろ向きに『VAIO Z』です。
お仕事ではもちろん最先端のハスウェル+Windws8搭載のウルトラブックを買いまくって使いまくっていますが、スマホ同様、なんか満足感がないんですよね。ウルトラブックも結局ガイドラインがあるから、結局スペックが大同小異になってしまい、結局燃費はダメでもいざとなったらスンごい加速ができるなんていうステキなマシンは出てこないんですよ。なので『Razer Blade 14』とか発作的に輸入してみたりしたんですけどね。
最強モバイルPCについて考えるに、いまだに1.15キロで4コアのエンジンを積んだVAIO Zなんじゃないかと。やはりクアッドのコアi7が最強でしょうということです。実際に週アスにおける各種ベンチマークテストの結果と比較するに、クアッドコア(Core i7-3612QM)を積んだVAIO Zの値を超えている1.2キロ以下のウルトラブックはありません。
VAIO Zはもう新品では買えないと思っている人が多いのですが、実は法人向けカスタマイズモデルはオーダー可能です。VAIO Zの魅力はBTOの選択枝が超強力なことで、わがまますぎるオレのようなPCパカでも納得なマシンがビルトできること。んがしかし、いまや販売終了や入荷未定のパーツがどんどん増えていて、もはや最強モデルは組めません。
そして、本来法人向けのBTOメニューでは上記のようなオプションが選べるわけです。ざっとまとめると、
★本体カラー
グロッシープレミアムカーボン(1万円)/カーボンブラック(5000円)/ゴールド/シルバー/ブラック
★プロセッサー
コアi7
3612QM(1万7000円)/3520M(1万6000円)
コアi5
3320M(1万円)/3210M(4000円)
コアi3
3110M
★メモリー
8GB(9000円)/6GB(5000円)/4GB
★ディスプレイ
1920×1080ドット(5000円)/1600×900ドット
★SSD
512GB(5万8000円)/256GB(3万3000円)/128GB
★キーボード
英字配列(5000円)/日本語かな文字なし(5000円)/日本語
★無線LAN&WiMAX
MIMO2×2&WiMAX(5000円)/MIMO3X3(3000円)/MIMO2X2
★無線WAN=LTE(1万5000円)
★ノイズキャンセリングヘッドホン(2500円)
★指紋センサー(2500円)
★TPMセキュリティーチップ(2500円)
★HDウェブカメラ(5000円)
★キーボードバックライト(2000円)
本体内部にかかわるハードフェアの選択だけでこれだけあります。算数で計算すると、5×5×3×2×3×3×3×2×2×2×2×2×2。つまり、中古のVAIO Zを探し始めると、約26万通りの構成にブチ当たるというわけです。というと、気が遠くなりますが、自分が死守したいスペックと、どちらでもいいオプションをきちんと整理しておけば、ふるいにかけるのは簡単です。
たとえば、
★プロセッサー=コアi7-3612QM
★メモリー=8GB
★ディスプレイ=1920×1080ドット
★SSD=512GB
★キーボード=英字配列+バックライト
★無線WAN=LTE
★無線LAN&WiMAX=MIMO2×2&WiMAX
と決めてしまえばいい。VAIO ZはメモリーもSSDも専用品が使われていて、あとから増設や交換ができないので、ハードルが上がるのだ。加えて、Windows7の種類やパワーメディアドックの有無でも変わる。それにしても、バリエは26万通りから80にまで下がるのである。
ハスウェルPCが発売になって以来、ヤフオクにおけるVAIO Zの価格は低下傾向で、CPUとSSDによって価格が変化する。『SVZ1311』で検索してウォチリストしてみたが、ここ1週間の落札価格は6万円~22万円と非常に幅がある。
●6万2000円の例
ブラック/Home Premium/Core i5-3210M/4GB/128GB/1600×900/無線LAN
●22万円の例
グロッシープレミアムカーボン/Professional/Core i7-3612QM/8GB/512GB/ブルーレイ/1920×1080/無線LAN
最高価格のものが全部入りとは限らない。オレの大切な英語キーボードやLTEは「レアアイテム」でなかなか出てこないのである。ちなみに、秋葉原の中古パソコンにも注意を払わなければならない。VAIO Z病のオレはかつてこの22万円モデルとほぼ同じ構成の中古品がソ○○○プで13万円台で売っているのを見つけて、買うべきかどうか裏のマクドナルドで1時間悩んだ経験がある。それほどVAIO Zの値付けは難しいのだ。なんたって26万通りですからね。
必要なスペックが手に入らないなら、中古マシンを買って、自分でオレ的全部入りマシンを作りましょう。もちろん保証どころか修理も受け付けてもらえなくなる覚悟が必要です。VAIO Zの分解の様子は、すでに勇者のみなさんによってネットでいろいろ公開されている。性能向上パーツの交換が比較的容易と思われるのは、SSDとメモリー、CPU(というかメインボード)だろう。早速中古を購入して分解してやってみた。
ここからはアックン・オッペンハイマー一族による週間リスキーです。良い子はゼッタイにマネしたらいけません。
【注意】分解および改造による故障やトラブルはメーカー保証の対象外になる上、修理を受けられない可能性もあります。編集部では責任を負いかねます。すべて自己責任でお願いします。
Windows7を「終了」して電源を切った上で本体を裏返す。まずはバッテリーのゴム足4つと中央のネジを取る。ともに1円玉で可能。
本体裏面に見えているネジをすべて外す。バッテリーを外した部分に3つ、通常の底面に4つ。
加えて、ヒンジ側に「隠しネジ」がある。ゴムは両面テープで付いているので、メリッと外して、その下のネジを外す。底板はメリメリと外れる。ディスプレー端子と電源端子は可動なので持ち上げればOK。有線LANとヘッドホン端子は基板固定なので気を付けよう。液晶を30度くらい開けてやるとうまくいくことも。
ここでメイン基板やSSDが目の前に広がる。
無線WAN搭載モデルは、左上にPCI miniのカードが設置されている。
こちらが128GBのSSD。フラットケーブル1本でつながっている。ロック付きコネクターなのでツメを立ててから外そう。
んで、こっちが換装予定のアコガレの512GBカードでござる。
こちらは無線WANカード。
無線LANカードは何種類あるのか不明だが、機能によってアンテナ数も変わる。(これらのカード類は世代やロットによってメーカーが異なることがあるので、すべてこの通りではない。)
メイン基板は表面のネジをすべて外して、まわりのカード類も外し、コネクターを抜けば外れる。裏返すとこんな感じで右側に強力ファン、中央にメモリーモジュールがおられる。
メモリーは中央にコネクターがあるようで、透明なビニール状の「取っ手」のようなものが挟まっているので、お言葉に甘えて引っ張ると取れた。
メモリーがなくなったメイン基板さま。
メモリーの裏表はこんな感じで、4・6・8GBすべて2枚組である。
無線WANのあるなしの部分拡大。カードの有無以外に、SIMカードスロットの有無も。
そのSIMカードスロットカードの裏側には、パワーメディアドックからの光信号がきている。
カード、ドライブ、メイン基板を外したあとはこんなんですわ。右側底面に見える緑色の板はすでにキーボードの背面だ。
最初に裏ふたを外すとき、不意にポロリと落下してきた金属パーツ。とても心臓に悪いのである。
ここが定位置のようである。
おまけ。メイン基板のフラットケーブルはほとんどがソケット付きでプチッと外れるが、ひとつは単純にフラットケーブルが刺さっているもので、もうひとつがこのロック付き。ケーブルを取り外すときは左側のように黒いツメを立ててやる。SSDのと同じね。
というわけで、交換の容易度は、SSDがいちばん簡単でA級、メイン基板とメモリーはほぼ同じでB級、無線WANはアンテナが液晶側にあるのでC級であることがわかった。
液晶側を分解するのはD級なので、結論としては「液晶+無線WAN+無線LAN&WiMAX」はひとつのセットと考えたほうがよさそうである。その部分を安く手に入れて、メイン基板=CPUとメモリー、SSDを交換していくのが簡単そうなのだ。(以降自粛のため知りたい人はリクエストしてくださいね。)
【注意】分解および改造による故障やトラブルはメーカー保証の対象外になる上、修理を受けられない可能性もあります。編集部では責任を負いかねます。すべて自己責任でお願いします。
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