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スマホやタブレットで野外スケッチ! 筆型スタイラスペン「Sensu Brush」

2013年08月08日 13時30分更新

ゴム製のペン先と筆先が1本に統合

 「Sensu  Brush」は、筆型のスタイラスペン。iPhoneやiPadなど、タッチ式画面の上を筆先で触れば、色を塗ったり字を書いたりできます。通常のスタイラスペンが、そのまま筆型になったものと考えればわかりやすいでしょう。筆先の反対側にはゴム製のペン先も用意されており、1本あれば用途に合わせて使い分けることができます。

筆先
sensu筆先
なめらかにガラス面をなぞることができる筆先。タッチして描かれるまでの反応も良好です
ゴム製のペン先
sensuゴム先
通常のスタイラスペンとしても使用できます。若干反応に遅れがありますが、絵を描く用途では、このくらいの遊びは必要

描いている感を得られる使い心地

 私はもともと、iPadは絵を描くのに適した端末だと考えており、以前からデジタル絵画を楽しんでいました。その際、スタイラスペンなどは使わずに、指先で描くことが多いのです。その理由は、スタイラスペンでは、細かいタッチ感が伝わりにくいから。微妙な筆圧による強弱や、細かい部分の塗りの正確性は、明らかに指のほうが優れています。

 そんな私が「Sensu Brush」を使ってみた最初の感想は、「塗りやすい」でした。塗りに関しては、指よりも快適です。絵を描いていた人なら、きっと筆は使い慣れているでしょう。その慣れた筆先で素早く塗っていくことができるのです。そして、絵を描いている感覚を得られます。iPhoneやiPadのツルツルとしたガラス面を筆先でなぞるため、色を載せている感じとは異なりますが、それでも絵を描く楽しさに近いものは得られます。アメリカの画材メーカー「Artist Hardware」が製造しているだけあり、毛先のスムーズな動きはさすが。しかも、筆に使われているブラシの素材は電気を通す必要があり、日本の特殊な化粧ブラシで用いられている技術を採用しているのだそう。「物」としてこだわって作られた、まったく新しい入力デバイスになっているわけです。

 ただ、新たな製品には改善してほしい点もつきものです。筆圧感知による強弱などに対応していないため、若干の感覚のズレが生じます。細い線を描こうと筆を軽く載せた状態でも、設定した太さの線しか描くことができないのです。ハネやハライなど、筆をサッと抜くことで線先を細く描くことは可能ですが、絵を描く場面ではあまり使いません。また、細い線を描きたい場合は、筆では描きにくいですし、どこを描いているのかわかりにくくなってしまいます。例えばペイントアプリで鉛筆やマーカーなどの画材を使いたい場合は、もう一方のゴム製のペン先を使うか、指先を使うほうがうまく描けるでしょう。

べた塗りや粗めの塗りで使うのがベター

 個人的には、「べた塗りに最適」と言うのが結論です。単色で塗る場面が多いイラストなどでは、素晴らしく使えるグッズになるでしょう。塗り絵などにも最適です。とはいえ、水彩画や油彩画を描く際に、粗めに塗る場合には雰囲気を出しやすいと思います。今回、「ArtRage」というアプリを使って、水彩画を描いてみました。鉛筆での下絵と、最終的な細かい部分の書き込みはゴム製のペン先を、全体的な大ざっぱな塗りは筆先を使いました。もう少し、筆先だけで細かい部分まで描けるようになれば、デジタル絵画の画材として活用の幅が広がるように感じています。

 

「ArtRage」で水彩画を描く
sensuサンプル
筆のタッチをうまく使えるので、デジタル絵画の表現の幅が広がります。細かい描き込みが必要な人物は、正直きつかったですが、景色のスケッチなどは十分に楽しめるでしょう

 この「Sensu Brush」1本とiPadがあれば、散歩中に野外スケッチなども楽しめますし、何よりも描きたくなります。また、ネイルを楽しむ女性の中には、普段の操作でスタイラスペンを使っている方もいるでしょう。普段はゴム製のペン先を使い、例えば写真加工アプリで写真をデコレーションするときに筆先を使う──なんていう使い分けもできます。見た目もかわいらしいので、「ホ」女子のみなさんにもお勧めですよ。

アシストオン 原宿店/AssistOn
住所:〒150-0001 東京都渋谷区神宮前6-9-13
TEL:03-5468-8855
http://www.assiston.co.jp/

ArtRage
価格:450円(iPad版)、170円(iPhone版)
※価格は記事作成時のものです
(c)2011 Ambient Design Ltd.

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