ノキアは7月11日(米国時間)、ニューヨークで“ZOOM.REINVENTED”と題した発表会を開催し、4100万画素のカメラを搭載した最新Windows Phone 8端末『Lumia 1020』を発表しました。
Nokia Lumia 1020 |
Lumia 1020は、これまで“EOS”のコードネームで知られていた、Lumiaシリーズのフラッグシップ端末。Lumiaシリーズとして初めて型番が“1000”を超え、4ケタになりました。
■4100万画素のPureViewカメラを搭載、カメラアプリも強化
特徴は、以前にSymbian端末の『Nokia 808 PureView』でも採用された、4100万画素のPureViewカメラ技術です。Lumia 920などにもPurView技術は採用されていましたが、4100万画素の“真の”PureViewを搭載したWindows Phone 8端末は、Lumia 1020が初めて。しかもNokia 808 PureViewより薄型化されており、カメラ部分がわずかに盛り上がる程度に納まっているように見えます。
↑カメラを強調したデザイン。928でも採用したキセノンフラッシュも特徴。 |
ノキアCEOのステファン・エロップ氏は、Lumia 1020により、写真の撮り方が根本的に変わると宣言。具体的には、編集にも耐える3800万画素サイズの写真と、ネットでの共有に適した500万画素サイズの写真を同時に撮影できる“デュアルキャプチャー”機能を披露しました。
アプリとしては新たに『Nokia Pro Camera』を搭載。デジタルカメラ並みの細かい設定項目を、これまでにないUIで操作できるようになっています。
↑Nokia Pro Cameraアプリ。露出やISO感度の指定がしやすい。 |
↑リング上のメニューを用いて露出を調整している様子。 |
↑マニュアルフォーカスにより、思いどおりの被写体にピントを合わせることも可能。 |
↑ノキアによるLumia 1020で撮影した作例。 |
発表会で面白かったのが、これらの機能をわかりやすく見せるデモです。藁のなかに落とした縫い針を発見したり、長時間露光で文字を描くなど、これまでのスマホカメラとは大きく性能が異なる点をアピールしました。
↑撮影後にどこまで写真をズームできるか? …というデモ。 |
↑藁のなかに落とした縫い針を見事に発見。 |
↑4秒間シャッターを開けっ放しにする、長時間露光のデモ。 |
↑会場を暗くしてシャッターを開き、両手のスマホを振ると1020の文字が。 |
↑強力なキセノンフラッシュのデモ。GALAXY S4(左)、iPhone 5(中央)でブレてしまう状況でもLumia 1020(右)ならしっかり撮影できる。 |
このカメラを活かすサード―パーティーのアプリも充実。Lumia 1020専用のアプリとして、Hipstamaticによる『Oggl PRO』を披露。さまざまな“レンズ”や“フィルム”効果によるエフェクトを満載。加工した写真を各種SNSやInstagramに素早く投稿できます。
また、『Vine』、『Path』、『Flipboard』といった各アプリについても、Windows Phone版がまもなく登場するとのこと。さらにこのカメラに対応した新しいSDKをdeveloper.nokia.comで公開。一般の開発者にもAPIを開放するとしています。
■スペックはLumia 920や925がベース
スペックは、ディスプレーがLumia 920と同じ4.5インチ・WXGA(1280×768ドット)。Lumia 925と同じAMOLED ClearBlackを採用しています。Super Sensitive Touchにも対応し、表面保護はGorilla Glass 3です。
↑正面からの見た目もLumia 920と似ている。 |
プロセッサーは1.5GHzのSnapdragon S4(デュアルコア)。ただしメモリーは2GBに強化されています。ストレージは32GB、バッテリーは2000mAh。対応するLTEの周波数帯は、米国(AT&T)版がバンド2/4/5/17、グローバル版が1/3/7/20/8となる予定。
本体のカラーバリエーションはイエロー、ホワイト、ブラックの3色。外形寸法は130.4×71.4×10.4mm、重さは158g。Lumia 920より0.3mm薄く、27g軽くなっています。
一方、ワイヤレス充電には非対応となり、オプションのカバーが必要となります。エロップ氏は「様々な要望を検討したが、本体を薄型軽量化することを優先した」と説明しています。
↑ワイヤレス充電にはオプションのカバーで対応。 |
さらにカメラを活用する専用オプションとして『Nokia Camera Grip』を発表。Lumia 1020をデジカメのように使える、背面に装着するグリップ付きのカバーです。下部には三脚に取り付ける穴を搭載し、1020mAhの拡張バッテリーも内蔵しています。重量は72.8g、カラーはLumia 1020と同じイエロー、ブラック、ホワイトの3色。価格は79ドルとなっています。
↑Lumia 1020をデジカメのように握りやすくなる『Nokia Camera Grip』。 |
最初の発売地域は米国で、AT&Tから独占的に、7月26日に299.99ドル(2年契約時)で発売される予定です。続けて、第2四半期中に中国やヨーロッパ主要国。年内にはさらに多くの地域に拡大する予定となっています。
日本での発売予定は言及されていません。最速で入手するにはAT&T版を購入するのが最も早いものの、より幅広いLTEネットワークへの対応を求めるなら、グローバル版を待ったほうがよいかもしれません。
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