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軍艦島を360度 普通に行ったら絶対見られない絶景パノラマ:その5

2013年07月06日 15時00分更新

軍艦島360度パノラマVR

 今回の不定期連載を通して、360度パノラマVRをスマホやタブレット端末でご覧いただいている方も多いことがわかった。

 この360度パノラマVRというのは、もともとはQuickTimeの技術でつくられていたが、その後プラグインのシェアが高いFlashの規格でブラウザー上で見られるようになった。しかし、Flashの脆弱性の問題などから、アップルやGoogleはHTML5を推奨し、360度パノラマVRは今やFlashとともにHTML5でも書き出せる仕様になってきている。

 スマホやタブレットのタッチパネル上ではスワイプでぐりぐりとパノラマを自由にまわしたり、ピンチ&ズームで自在に拡大縮小したり、書き出しの設定によってはジャイロ機能を反映させることも可能だ。このように360度パノラマVRはスマホやタブレットと、とても親和性が高い表現であり、今後はウェブ以外でも電子書籍などでもそのインタラクティブな魅力は発揮されるはずだ。

 一方で、パソコンやテレビの大きな画面で見るという楽しみもある。パノラマの下部にあるスキン(ボタン)の中の“フルスクリーンボタン”を押せば全画面表示に切り替わるので、軍艦島の立ち入り禁止区域の今の姿を迫力をもって体験していただければと思う。

貯炭場(※クリックするとパノラマVRでご覧いただけます)
軍艦島360度パノラマVR
↑その名の通り、炭を船に積み込む前に保管していた場所。巨大なベルトコンベアの跡が残る。これも軍艦島を象徴するある種のモニュメントである。
端島小中学校教室4(※クリックするとパノラマVRでご覧いただけます)
軍艦島360度パノラマVR
↑一階にある教室。緑なき島の異名をもっていた軍艦島だが、今や窓外に樹木が生い茂る。
端島小中学校階段(※クリックするとパノラマVRでご覧いただけます)
軍艦島360度パノラマVR
↑校舎内の階段。春のおだやかな光が外から差し込む。閉山後書かれた壁の落書きさえも時の流れを感じさせる。
端島小中学校教室5(※クリックするとパノラマVRでご覧いただけます)
軍艦島360度パノラマVR
↑整然と並んだ机から遠い昔の授業の幻を見るが、振り返れば反対側の黒板は見事に朽ち果てている。最盛期は1クラス45名ほどいたという。

 ちなみに、先頃GoogleもGoogle Trekkerによる軍艦島のGoogleストリートビュー(関連サイト)を公開した。

 Google Trekkerとはカメラ15台を全方位に配置したバックパックを背負って、現地を歩いて撮影していくというもの。歩きながら撮るという方法なので、高品質なパノラマではなく、情報保存に重きを置いたアプローチになると思うが、PV(関連サイト)まで作ってGoogleもかなり力を入れている(屋内の撮影では一部パノラマ雲台を使用している模様)。
GoogleはGoogleマップと連携した店舗撮影のパノラマ「おみせフォト」も展開しているし、パノラマVRの普及に積極的だ。そして、映画『007 スカイフォール』のDVD/BD発売と相まって、軍艦島こと端島もいまや世界から注目を浴びている。その魅力を最大限に表現する方法として、パノラマVRは非常に有効な手段であったと思う。

軍艦島360度パノラマVR
↑日給住宅の一室に残された時代を感じさせるテレビと電話。風化したタイムカプセル。

 尚、同行した撮影チームがソニーのアクションカム『HDR-AS15』で捉えた軍艦島の動画もYouTubeで大好評である。併せて、ご覧いただければ幸いです。

■関連サイト
ソニー NEX-6
ソニー HDR-AS15

Google日本Blog“軍艦島”をストリートビューで歩いてみよう

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