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5万円でAirPlayにも対応したWiFi内蔵AVアンプ『STR-DN1040』が登場

2013年06月21日 18時30分更新

 ソニーは6月18日、メディア関係者向けに“2013年夏のAVアンプ試聴デモ体験会”を開催した。
 今年の夏モデルでは、AVアンプの台数シェアで50%以上を占める5万円以下の価格帯に、『STR-DN1040』(予想実売価格5万円前後)、『STR-D840』(予想実売価格4万円前後)、『STR-DH740』(実売価格3万円前後)と1万円刻みの低価格機を計3モデルも投入する。
 

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↑夏モデルの本命機種は7月20日(土)発売の『STR-DN1040』。HDMI端子は8系統2出力、4Kアップスケーリング対応、さらにWiFiやBluetoothにまで対応した、何でもアリのモデル。

 現在のAVアンプのトレンドを簡単に解説すると、以前は5.1ch/7.1ch再生といったBD/DVDホームシアターサラウンド志向が強かったのだが、近年は特にスマホやタブレットによる音楽のワイヤレス再生、最大192KHz/24ビットのハイレゾ音源を視聴できるネットワークオーディオの流れが強くなってきている。ホームシアター対応はそのままに、「色々な音楽の聴き方に、1台で応える」音楽再生機器として、非常に多機能化している状況だ。

 STR-DN1040とSTR-DN840は、本体にWiFiアンテナを内蔵し、DLNA、Bluetoothのほか、アップルのAirPlayにまで対応。家中のどこからでもiTunesやiPhoneの標準アプリで再生できる万能ぶりを誇る。本体前面にはMHL対応HDMI端子を搭載し、タブレットを接続すればテレビに画面を表示できるミラーリングツールにもなる。

 また、iOS/Android向けには、ソニーの高音質オーディオプレーヤーアプリ『Network Audio Remote』を無料公開。一般的なネット再生アプリよりピュアな再生も可能としている。
 

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↑“WiFi”、“Bluetooth/AirPlay”、“MHL”がポイント。特にネットワーク再生のなかでも“AirPlay”対応は、iPhoneユーザーからの強い要望があって、ついに実現したという。
 

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↑ソニーが公開する『Network Audio Remote』は、一般的なDLNA対応アプリと比べてムダな問い合わせを削減し、高音質化を果たしている。
 

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↑前面のHDMI端子は、MHL対応。充電しながらタブレット画面のミラーリングも可能だ。

 AVアンプの目玉機能として、スマホ・タブレットに対応するなど、キャッチーさを狙った機種と誤解されそうだが、音質への作り込みは本格的。STR-DN1040は2012年に発売され、6万円クラスで大ヒットとなった上位機『STR-DN2030』の高音質設計を踏襲。エントリーモデルながら、F1カーのボディーなどにも用いられる“ガラスエポシキ基盤”を採用し、ウォークマンの基幹工場で組み立てと部品実装が行なわれている。コンデンサーも実機視聴を繰り返し、ソニーのオーディオグレードコンデンサーとして独自開発。リード部品や半田もソニーのエンジニアが直接視聴し、チューニングを繰り返してソニー専用に作り上げたという。なんともオーディオ魂あふれたシロモノなのだ。
 

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↑シャーシ、インシュレーター、トランスまでアナログの高音質にこだわった設計。
 

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↑高音質化のポイントは抑振動。穴の大きさや位置をわずかにずらしたり、足の左右を非対象にすることで周波数モードを変えて対処している。
 

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↑基盤は安い機器に採用されがちな、たわみやすい紙フェノール(下)ではなく、10倍以上のコストをかけたガラエポ基盤(上)を採用。

 実際にAVアンプ設計に用いられる専用ルームで、ポール・マッカートニー、ローリングストーンズのナンバーを聴くと、とても5万円クラスとは思えないリッチな低音に浸らせてくれた。再生スペックは最大192kHz/24bitのハイレゾ音源に対応(WiFi接続では48KHz/16ビットまで)し、WAV/FLAC/WMA/AAV/MP3対応とマニアも納得のスペック。もちろんマルチチャンネル再生では、ソニー自慢のマイクによる自動音場補正システム“D.C.A.C”も利用可能。ホームシアターだけでなく、スマホ・タブレット対応を果たした、ハイコストパフォーマンスAVアンプに仕上がっているのだ。

■関連サイト
ソニー

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