Mozilla Japanは、5月29日から東京ビッグサイトで開催中の『ワイヤレスジャパン』のブースにて、同社のモバイル向けOS『Firefox OS』を搭載した端末を展示。展示している端末は新発表のものではなく、すでに開発者向けに発売されている『Peak』と『Keon』がメイン。
↑ワイヤレスジャパンのMozillaブース。Firefox OSに関する展示のみとなっていた。 |
Snapdragon S4 8225(1.2GHz、デュアルコア)を搭載したハイエンドタイプの『Peak』。ディスプレーは4.3インチ(960×540ドット)、メモリーはROM/4GB、RAM/512MB。製造はGeeksphone社。
こちらはローエンドタイプの『Keon』。シングルコアのSnapdragone S1 7225AB(1GHz)を搭載し、ディスプレーは3.5インチ(480×320ドット)。メモリーはPeakと同じ。Geeksphone社製。
やはり気になるのはOSの完成度。OS自体のバージョンは、3月にバルセロナで開催されたMWCで展示されていたものと同じとのこと。ただし細部の調整が進んでおり、以前MWCで触ったときには、「数年前のAndroid1号機並みのもっさり感」といった感想だったが、Peakに関してはマシンスペックも上がっていることもあり、アプリの切り替えなどかなりスムーズに動くようになっていた。
↑全体的な反応は上がっていたが、タッチ操作の画面の切り替えなどはPeakでもややもたつくことも。このあたりは担当者によるとチューニング次第とのこと。 |
日本の展示会での発表ということで、今回展示されている開発機はOSレベルでの日本語化が進んでいた。言語の選択に日本語が用意されており、設定画面などのメニューはすべて日本語で表示していた。
↑各メニューが日本語化された設定画面。言語も日本語が指定されている。 |
↑ただしフォントは中華フォント。ACCNキライなんだよね。私は気にならないんだけど。 |
日本語入力に関しては、オムロンの日本語入力アプリを参考展示。フルのJavaScriptアプリとして動作するバージョンと、一部ネイティブで動作するアプリのバージョンの2タイプを展示していた。フルのJavaScriptアプリ版はかなり入力や変換にもたつくところがあったが、ネイティブで動作するアプリのほうは反応もよく、今後辞書やタッチ精度のチューニングが進めば、問題なく使えるレベルだ。
↑オムロン製の日本語入力アプリでフリック入力にも対応している。日本語入力アプリに関しては、OS標準アプリというわけではなく、Androidと同じくメーカー各自がそれぞれ組み込む形となる。 |
また、サードパーティーの日本用アプリの開発も進んでいるとのことで、展示機には『毎日新聞』や『食べログ』といったアプリが搭載されていた。
↑毎日新聞の公式アプリ。毎日新聞はどのプラットフォームでもアプリを提供するのが速い! |
大手ウェブサービスやアプリメーカーとの交渉や提携も進んでいるとのことで、Mozilla Japanの担当によると、とくにスペインなど欧州で先行して発売されることが予想されていることから、欧州で流行っているアプリのリリースは速いのではないかとのこと。ただし『LINE』に関しては、「現在はノーコメント」という回答だった。
↑ブースの広報さんは、Firefox OS仕様のネイルにするほどの気合いの入れよう。 |
数ヵ月前と比べ、モバイルOSとしてかなり使える完成度に近づいているFirefox OS。日本での対応もかなり進んでおり、日本発売の時期もそう遠くないのではと思わせるレベルだった。
※2013年5月29日(14:45追記) 初出時、“JavaScript”と書くべき部分を“Java”としておりました。お詫びして訂正いたします。
●関連サイト
Firefox OS(Mozilla)
ワイヤレスジャパン2013
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