今回の軍艦島ロケにて使用した360度パノラマVRという技術は、かつてQTVRやCubicVRとも呼ばれていたものだが、PCやネット回線の環境の向上で今後更に普及していくと思われる表現のひとつである。Googleストリートビューや、不動産の物件の紹介などでご覧になったことがあるかと思うが、単なる写真ではなくユーザーが好きにぐりぐり視点を動かせ、臨場感とともに芸術的な感動をつくり出すことも可能な表現だ。
撮影方法は三脚に特殊なパノラマ雲台を載せ、水平と天地を複数回撮影していく。この分割して撮影された画像を専用のソフトで高度にステッチ、ブレンドして元のパノラマ画像をつくる。それを別のソフトにて、ブラウザー上で閲覧できるようにオーサリングしている。その結果まるで球体の内部から世界を眺めているような体験が可能となる。PCではマウスで、タブレットやスマホではスワイプやピンチ&ズームで、インタラクティブに操作を行なえ、パノラマ画像内のボタンでも同様の操作ができるのでぜひ試してほしい。なお、カメラは機動性と画質に優れたSONYのミラーレス一眼『NEX-6』で撮影している。
※画像をクリックするとパノラマVRでご覧いただけます。
70号棟・端島小中学校 |
↑今回の撮影チームの拠点となった地上7階建ての巨大な校舎。広いグラウンドもある。近年の台風の被害で建物の土台部分が、一部空洞化しており、地中から露呈している。 |
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端島小中学校(廊下) |
↑足下にはコンクリートの大きな破片が散乱し、露呈した鉄筋が落ちかけいる。 |
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教室1 |
↑端島小中学校内の教室。机や椅子が倒され無残であるが、授業で使われたそろばんの大きな模型が形をとどめていた。 |
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71号棟 端島小中学校(体育館) |
↑天井はすべて崩落し、ぐんにゃりと曲がった大きな鉄筋が自然の猛威を思い知らせてくれる。 |
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教室2 |
↑窓外は絶景のオーシャンビューであるが、うしろを向けば荒れ果てた光景が待っている。 |
■関連サイト
ソニー NEX-6
2013年5月13日追記:パノラマVRとともに行なわれたソニーのアクションカム『HDR-AS15』による空撮動画を追加。
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73,800円
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104,700円
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