ヤフーとNHN Japanは共同で記者会見を3月28日に開催し、検索領域での業務提携に基本合意したと発表した。NHN Japanが運営するキュレーションサービス『NAVERまとめ』において、ヤフーの検索サービスと連携する。2013年4月より順次取り組みを開始していく予定だ。
提携のおもな具体的内容はNAVERまとめ用の検索エンジンをヤフーが開発提供、ヤフーの検索結果には従来のものに加えてNAVERまとめのコンテンツも表示されるようになる。
会見にはヤフーの宮坂学代表取締役社長と、NHN Japanの森川亮代表取締役社長がそろって登壇。それぞれのサービスの現状と今回、業務提携にいたった経緯を説明した。
狙いは“検索システム”と“人の手”による情報ナビゲーションの融合だ。
「ネットの上のリンクや写真、動画、ツイートなどあらゆるものをひとつのページに保存するキュレーションサービス。ユーザー規模は拡大中で月間12億2800PV、4100万のユニークユーザーを獲得。ニールセンの調査では“月間訪問者数”の伸び率はFacebookを上回り、Twitterは超えている。次のフェーズに入っていき、圧倒的ナンバーワンにさせて、海外展開も視野に入れたい」と森川氏はNAVERまとめの現状と、LINEとともに狙いは世界にあることを示した。
検索については「キーワード検索は限定的、あいまいな情報を検索するのが弱点。ユーザーの知識、体験、趣味嗜好を合わせて検索の満足度を高めようとした。美しい、美味しい、楽しいなどの経験でコンテンツがつくられている」と、NAVERまとめこそが検索品質を向上させられる唯一のサービスであると説明。
一方、ヤフーの宮坂氏はヤフーを「世界一、日本について回答力がある会社」にしたいと語る。コーポレートスローガンである“課題解決エンジン”について、「利用者がなぜインターネットを使うのかは、何か回答が知りたいというニーズが強い。答えを知りたいという思いにストレートに答えてきたい」とした。
「ヤフーで花見と検索すると、花見がわかるサイトに行けるので、それなりの回答力がある。検索結果にNEVERまとめを加えると、花見のグッズはこれだよね、花見を楽しめるレストランはこれ、このスイーツを花見で食べようと、人の手による回答を加えられる」と、回答のクオリティーを高めるため、より優れた回答を持っている企業、キュレーションサービスとして圧倒的な回答力を持っているHNH Japanと提携した理由を説明した。
続いて登壇したNHN Japanの島村武志執行役員は、「飛躍的に増える情報から情報を得る次のパラダイムは、シテスムと人の融合がつながるのではないかと考えている」と効果を狙う。
「ヤフーが専用の検索エンジンを作成。最適化した検索エンジンをまとめ内の検索はまとめに採用。今後も、ヤフーのほかのサービスでもまとめが使えるか、その逆も模索していく」と今回の提携をきっかけにさらなるサービスの融合もあることを匂わせていた。ただ現時点では具体的な今後の計画はないそうだ。
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