スマホ班なのに電話恐怖症のジャイアン鈴木です。できれば自分勝手かつ一方的にかけていきたい所存です。
それはさておき、KDDIからインマルサット衛星電話初の携帯電話『IsatPhone Pro(アイサットフォンプロ)』を借りることができました。月額基本料金4900円の本端末は、個人で維持できなくはありません。分不相応に購入者視点で、いったいどんな使い勝手なのか試してみましたよ。
こんなケースに入ってきました |
同梱品盛りだくさん |
年々同梱物やマニュアルが減っているスマートフォンですが、IsatPhone Proは主に充電系のオプションが充実しています。専用ソフトケースが付属していることからも、ハードな使用環境が想定されていることが伺えます。
大きい…… |
厚い…… |
本端末のその大きさと厚さは、ちょっとイメージを上回っていました。イメージ的にはWiiリモコンを1.5回りほど大きくした感じでしょうか? でも一応ジーンズの尻ポケットに入りましたので無問題です。
試してみましょう! |
衛星電話であるIsatPhone Proは、当然のことながら屋外でなければ通話できません。と言うわけで、端末を持って狭苦しい編集部を飛び出しました。
アンテナを伸ばすと… |
衛星を探します |
端末の横からアンテナを引き出すと、まずは地上3万6000キロ先にある静止衛星を探し始めます。なんかグッと来るハイテク感です
見つからないとこんな表示 |
ちなみに繁華街など、かなり空が狭く感じる場所では、インマルサット静止衛星を補足できないことがあります。その場合は上のような表示が出るので、空が開けた場所に移動して、もう一度“検索”を実行するわけです。
ネットワークへの登録 |
インマルサット静止衛星が見つかると、ネットワークへの登録が自動的にスタートします。このあたり、とくに操作の必要はありません。
アンテナを衛星に向ける |
通話&通信準備完了 |
ネットワークへの登録が終了すると、アンテナを衛星に向けるようにとのメッセージが表示されます。
「衛星がどこに浮かんでいるか知らないよ!」と思われるかもしれませんが、画面に電波強度が表示されるので、静止衛星が浮かんでいる方向がすぐにわかります。
“Inmarsat”の表示がイカス |
電話強度横の“Inmarsat”の表示が身震いするほどイカします。“docomo”でも“KDDI”でも“SoftBank”でもないわけで、ちょっとした優越感です。
電話かけてみましょう |
電話をかける際には、“+”を押してから、国番号の“81”を押して、それから市外局番を入力(最初の0は省きます)すればオッケーです。
あ、ちなみに“+”は“0”長押しで入力可能です。いつかインマルサット衛星ケータイを使うときのために覚えておきましょう。
ダイヤル中… |
つながった! |
30秒ちょっとと少し長めのダイヤル時間ののち、見事インマルサット静止衛星経由で、ドコモのスマートフォンに電話がつながりました。うーん、感無量。地上3万6000キロということは、往復で7万2000キロというわけで、とてつもない距離をパケットが移動したことになります。
ちなみに心配だった音声通話の遅延ですが、ほとんど無視できるレベルです。自分でIsatPhone Proでしゃべりつつ、その声をドコモスマホで聞いていたのですが、遅延は約0.5秒ぐらいですね。
日本語入力は… |
快適ー |
日本語メニューに対応し、日本語メールも送受信可能なIsatPhone Pro。日本語文章の入力も試してみましたが、これもまったく問題なし。スムーズに文字入力できますよ。
ワレワレ ハ ウチュウジン ダ |
初めて衛星ケータイを使って、あまりにテンションが上がりすぎて、「ワレワレはウチュウジンだ」と口走ってしまったほどですが、それはさておき、屋内で使えない、屋外でも繁華街などでは使えないことがある……ということがわかったいまでも、全世界のどんな僻地でも通話できるというのは、ウチュウジン並みのとてつもないパワーを手に入れたかのような全能感を覚えます。
端末10万円前後、月額基本料金4900円……と手が出ない金額ではない本端末。爆売れ間違いなしのiPhone 5を買うより、あえてコッチを使ったほうが自慢できるかもしれませんよ!
IsatPhone Pro
キャリア:KDDI
端末実売価格:10万円前後
月額基本料金:4900円
通話料金:160円/分
製品公式サイト(外部サイト)
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