好評発売中の週刊アスキー自作増刊号『はじめての激安パソコン自作』。皆さんお手にとって頂けましたでしょうか? 総額9万円で液晶込みでアイビー自作機が組めるなんて、いい時代になりました……。
さて、自作増刊に咲く一輪のあだ花と言えば、屈強な自作派が集う“ジサトラ”長屋。今回も192GBメモリーXeon自作からドライアイス極冷までマニアックなネタが目白押しです。
そんな中、私が毎日眺めている『ニコニコ動画』で気になっているのが、“MMD(MikuMikuDance)”を利用した壮大な動画作品。オラもMMDでモテる動画がつくりたいっ!
MMD(MikuMikuDance)とは? |
↑樋口優氏作成の3Dソフト。ボーカロイドのモデルを同梱。 |
MMDは超カンタンかつあっという間に3D動画が作成できると言われていますが、私が会社で愛用中のコア2デュオ世代のノートPCでは、ニコニコどころかガクガク動画になる模様。
オレもMMDするぜっ! |
↑勢い込んでMMD作成に挑戦するも、コア2デュオ世代のノートは厳しい。 |
やっぱり自作ですよね |
↑MMDを扱うなら、やっぱり自作PCが有利。まあ、自作増刊だしねっ! |
MMD専用PCを自作するにも、これだけパーツが安くなっているならできるだけコストを抑えたいですよね。ジサトラ長屋特集『ニコニコ動画用PC自作』では、MMDを快適化するにはどのパーツが“効く”かを検証してみました!
検証ではCore i3-2130(3.4GHz)のCPU内蔵グラフィックを利用する激安自作構成を中心に、グラボアリのCore i7-3770Kのハイエンド構成、旧型コア2世代のノートの計3コースを用意しました。
ちなみに、MMEを適用すると天使のミクさんがより天使になりますよ!
MMDではこんな絵が |
↑MMDの標準出力はトゥーンシェーダーで、陰影だけを表示する。 |
MMEを使うとこんな絵に |
↑MMEではさまざまなシェーディングや各種エフェクトが使える。 |
エフェクト満載でテスト |
↑MMEで各種エフェクトを適用してベンチを実行しました。 |
【テスト条件】MMDに加えて舞力介入PのMMD専用エフェクトツール“MME(MikuMikuEffect)”を利用。おたもんさんとmqdlさんの“o_SSAO”、ビームマンPの“水面エフェクト”に加えてそぼろさんの“TrueCamera(ブラー、被写界深度)”、“スポットライト”×8を適用。
気になる結果はこちら!
Core i3-2130内蔵GPU利用 | 3fps |
Core i3-2130+RADEON HD7950 | 15fps |
Core i3-2130+RADEON HD7870 | 14fps |
Core i3-2130+RADEON HD6670 | 5fps |
Core i3-2130+GeForce GTX670 | 15fps |
Core i3-2130+GeForce GTX560 Ti | 15fps |
Core i3-2130+GeForce GT640 | 5fps |
【ベンチマーク環境】●マザーボード ASUSTeK『Maximus IV Extreme』 ●メモリー 4GB(DDR3 PC12800、2GB×2) ●HDD 日立GST『HDS723030ALA640』(3TB、7200回転、SATA3) ●電源 OCZ『OCZ-ZX850W』(80PLUS GOLD、850W) ●OS Windows 7 Professional(64ビット版)
ベンチマークに利用したグラボは以下の6製品です。
R7950 Twin Frozr III OC
【GPU】RADEON HD7950(ビデオメモリー3GB)
●MSIコンピューター ●実売価格 4万円前後
R7870 Twin Frozr III OC
【GPU】RADEON HD7870(ビデオメモリー2GB)
●MSIコンピューター ●実売価格 3万円前後
奥行きが短いPCケースの場合は、全長が197ミリと短いRADEON HD7850搭載『R7850 Twin Frozr III OC』(写真右下:実売価格2万5000円前後)がオススメ。
R6670 Twin Frozr SE V2
【GPU】RADEON HD6670(ビデオメモリー1GB)
●MSIコンピューター ●実売価格 1万1500円前後
GTX670-DC2-2GD5
【GPU】GeForce GTX670(ビデオメモリー2GB)
●ASUSTeK ●実売価格 4万8000円前後
ENGTX560 Ti DCII/2DI/1GD5
【GPU】GeForce GTX560 Ti(ビデオメモリー1GB)
●ASUSTeK ●実売価格 2万4000円前後
GT640-2GD3
【GPU】GeForce GT640(ビデオメモリー2GB)
●ASUSTeK ●実売価格 1万800円前後
いかがでしょうか? エントリークラスのグラボ増設の効果は微妙で、ミドルレンジ以上のグラボ増設でMMD+MMEがより快適になることがわかりました。しかし、ミドルレンジとミドルハイの結果は15fpsで頭打ち。ということは、RADEON HD7870とGeForce GTX560 Ti搭載の2万円台半ば~3万円前後のミドルレンジグラボがお買い得ということですね。
特集内では、このほかMMD作成時からソース動画のAVI出力、ニコニコ動画アップ用のMPEG4エンコード速度や画質まで徹底検証! ニコ生用PCのスペック考察にまで網羅しています。是非店頭で手にとってご覧ください。
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(7月27日18:50更新:グラフィックボード製品情報と記事の誤字脱字を訂正しました)
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