クアッドコアCPU『Tegra 3』を搭載したauの『ARROWS Z ISW13F』、ドコモの『ARROWS X F-10D』。発売が近づいてきていますが、現在どこまでチューニングが進んでいるのでしょうか? 今回現時点のパフォーマンスをチェックするため下記の12本のベンチマークを実施しました。
今回実施したベンチマーク
AnTuTu 安兎兎ベンチマーク
Quadrant Standard Edition
Vellamo Mobile Web Benchmark
NenaMark2
PassMark PerformanceTest(System)
Smartbench 2012(Productivity/Gaming)
CF-Bench
GLBenchmark 2.1.4(2.1 Egypt standard)
Linpack for Android(MFLOPS)
RealPi Benchmark(1000000digits)
BrowserMark
SunSpider 0.9.1
正直なところ、ベンチマークプログラムは相性などの理由から本来のパフォーマンスどおりのスコアが出ないこともあります。と言うわけで今回は数で勝負ということで、12項目のベンチマークを実施した次第です。比較対象機種は、現在国内のAndroidスマートフォンで最もハイパフォーマンスな端末のひとつ『GALAXY S III SC-06D』です。
さて早速その結果を見てみましょう。最後に表で結果を掲載していますが、それぞれのベンチマークを細かく見たい人向けにあえて画像も掲載しています。
また、下記のベンチマークの名前の部分にはリンクを埋め込んでいるので、ご自分のスマホと比較したい場合は、リンク先からベンチマークプログラムを入手してください。
SC-06D |
スコア:6884 |
ISW13F |
スコア:11509 |
F-10D |
スコア:10904 |
SC-06D |
スコア:5002 |
ISW13F |
スコア:2590 |
F-10D |
スコア:2631 |
SC-06D |
スコア:2410 |
ISW13F |
スコア:1495 |
F-10D |
スコア:1634 |
SC-06D |
スコア:59.8fps |
ISW13F |
スコア:52.1fps |
F-10D |
スコア:53.5fps |
PassMark PerformanceTest(System)
SC-06D |
スコア:2225 |
ISW13F |
スコア:− |
F-10D |
スコア:− |
Smartbench 2012(Productivity/Gaming)
SC-06D |
スコア:2988/2747 |
ISW13F |
スコア:4556/2265 |
F-10D |
スコア:4513/2443 |
SC-06D |
スコア:9480 |
ISW13F |
スコア:4035 |
F-10D |
スコア:3992 |
GLBenchmark 2.1.4(2.1 Egypt standard)
SC-06D |
スコア:48fps |
ISW13F |
スコア:45fps |
F-10D |
スコア:45fps |
SC-06D |
スコア:160.482 |
ISW13F |
スコア:72.984 |
F-10D |
スコア:71.107 |
RealPi Benchmark(1000000digits)
SC-06D |
スコア:19.51秒 |
ISW13F |
スコア:24.20秒 |
F-10D |
スコア:24.67秒 |
SC-06D |
スコア:106286 |
ISW13F |
スコア:112363 |
F-10D |
スコア:122558 |
SC-06D |
スコア:1746.3ミリ秒 |
ISW13F |
スコア:2078.2ミリ秒 |
F-10D |
スコア:1622.1ミリ秒 |
上の画像一覧では実に見づらく申し訳ないですが、下記の表で見れば一目瞭然です。最も好成績なスコアは太字にしています。なお、『PassMark PerformanceTest』で、『ARROWS Z ISW13F』と『ARROWS X F-10D』が異常終了しましたが、それもひとつの結果であると判断し、『GALAXY S III SC-06D』のスコアのみ記載しています。
SC-06D | ISW13F | F-10D | |
AnTuTu 安兎兎ベンチマーク | 6884 | 11509 | 10904 |
Quadrant Standard Edition | 5002 | 2590 | 2631 |
Vellamo Mobile Web Benchmark | 2410 | 1495 | 1634 |
NenaMark2 | 59.8fps | 52.1fps | 53.5fps |
PassMark PerformanceTest(System) | 2225 | - | - |
Smartbench 2012(Productivity/Gaming) | 2988/2747 | 4556/2265 | 4513/2443 |
CF-Bench | 9480 | 4035 | 3992 |
GLBenchmark 2.1.4(2.1 Egypt standard) | 48fps | 45fps | 45fps |
Linpack for Android(MFLOPS) | 160.482 | 72.984 | 71.107 |
RealPi Benchmark(1000000digits) | 19.51秒 | 24.20秒 | 24.67秒 |
BrowserMark | 106286 | 112363 | 122558 |
SunSpider 0.9.1 | 1746.3ミリ秒 | 2078.2ミリ秒 | 1622.1ミリ秒 |
メジャーなベンチマークプログラム『AnTuTu 安兎兎ベンチマーク』、『Quadrant Standard Edition』では両極端な結果が出ています。しかしトータルで比較すると『GALAXY S III SC-06D』が12本中7本でトップスコアを記録しています。
もうひとつ気になるのが、ほかのクアッドコアスマホとの性能差です。過去の記事でクアッドコアCPUを搭載した『GALAXY S III GT-I9300』でベンチマーク結果を掲載しているので、比較掲載できる項目のみを抜き出して表にしてみました。
SC-06D(デュアルコア) | GT-I9300(クアッドコア) | ISW13F(クアッドコア) | F-10D(クアッドコア) | |
AnTuTu 安兎兎ベンチマーク | 6884 | 12173 | 11509 | 10904 |
Quadrant Standard Edition | 5002 | 5513 | 2590 | 2631 |
NenaMark2 | 59.8fps | 58.9fps | 52.1fps | 53.5fps |
BrowserMark | 106286 | 172990 | 112363 | 122558 |
ハイパフォーマンスが謳われているクアッドコアCPU『Tegra 3』を搭載している『ARROWS Z ISW13F』、『ARROWS X F-10D』ですが、現時点でのベンチマーク結果を見たかぎりでは、少々残念な結果と言わざるを得ません。
●今後のバージョンアップに期待!
ISW13F |
F-10D |
上に掲載したのは現時点での端末情報。7月中旬以降発売を予定している『ARROWS Z ISW13F』は、発売までに大きくパフォーマンスが向上する見込みは少ないですが、端末発売後にさらにバージョンアップしていけるのがスマートフォンのいいところです。製品発売までのさらなるブラッシュアップ、発売後のパフォーマンスアップに期待しましょう!
●計測条件
冷却しながらベンチマークを行ないました |
今回のベンチマークは発熱によるパフォーマンス低下を避けるため、空冷ファンで冷却しながらベンチマークを行ないました。また、すべてのベンチマークは再起動後、一定時間が経過してから計測しています。ベンチマークプログラムは端末を完全に初期化した後にインストールし、ほかのアプリケーションはインストールしていません。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります