サムスン電子は5月3日、ロンドンで最新スマートフォン『GALAXY S III』の発表会を開催した。5月29日からヨーロッパを皮切りに発売開始し、順次グローバル展開する予定。同時に発売イベントとして世界10ヵ国でワールドツアーが行なわれる。なおこのツアーには日本も含まれるとのことである。
発表会では、サムスン電子のITおよびモバイルコミュニケーション部門プレジデント兼ヘッドのJK Shin氏がGALAXY S IIIの特徴を紹介。4.8インチのスーパー有機ELと高速なプロセッサを搭載し、高速でシームレスなウェブブラウジングなど快適な操作性を提供できるだけではなく、UIやソフトウェアも改良しユーザー体験の満足度を高めたとのこと。
またGALAXY S IIIの販売先は145ヵ国、296キャリアが予定されているとのことである。このうちヨーロッパなどにはHSPA+バージョンが、日本と韓国、アメリカにはLTEバージョンが投入されることが明言された。なおアメリカでの発売は6月、日韓は夏の予定である。日本ではおそらくドコモから発売されると予想されるが、会場の説明員によると日本での販売キャリアに関しては現時点では一切不明とのことだった。
↑会場となったロンドン西部にあるEarls Court Exhibition Centre |
↑会場には報道や関係者を含め1000人以上の来客が集まった |
↑GALAXY S IIIを発表するJK SHIN氏 |
↑LTE対応版は日本と韓国、アメリカに投入される |
続けてサムスン電子ヨーロッパテレコミュニケーション部門のJean Daniel Aymeプレジデントと同社マーケティング部ヘッドのLoesje De Vriese氏がGALAXY S IIIの各機能の詳細を説明。まずディスプレーは4.8インチと大型化しものの、ディスプレー周りの縁取りを薄くしたり全体的に丸みを帯びたフォルムとすることでサイズアップを感じさせないデザインに仕上げたという。厚さは8.6mmだが、サイド部分も角を取っているためより薄く感じられる。(従来機種の細かいスペックはこちら)
OS | Android 4.0 |
ディスプレー | 4.8インチ(720×1280ドット)有機EL |
メモリー(ROM) | 16/32GB(64GBもラインアップ予定)、マイクロSDスロットあり |
カメラ画素数 | 約800万画素(インカメラ約190万画素) |
バッテリー | 2100mAh |
サイズ/重量 | 70.6(W)×8.6(D)×136.6(H)mm/約133g |
搭載機能 | NFC、Bluetooth 4.0(LE) ほか |
またAndroid 4.0の標準機能であるNFCを利用したデータ交換機能“Android Beam”は“S Beam”として機能を強化、大容量のファイルもWi-Fi経由で短時間で送受信できるとのこと。他にはカメラ性能も大きくアップ。タイムラグゼロで撮影が可能になるほか、動画撮影中にも静止画の撮影ができる。またシャッターボタンを1回押すだけで静止画を連続して撮影し、気に入った写真を選択できる機能も搭載している。さらにはオプションでワイヤレス充電キットも発売予定とのことである。
これらのハードウェア機能に加え、GALAXY S IIIはソフトウェア機能も大きく強化。“Smart stay”はフロントカメラを利用し、利用者が何をしているかを判断。画面の明るさの自動調整や画面に触れることなく着信を受けることなどができる。またiPhoneのSiriによく似た音声認識機能“S Voice”は端末操作やウェブ検索などが行なえる。このS Voiceは7ヵ国語に対応するが、現時点では西洋言語と韓国語だけで、日本での発売時は日本語への対応も期待したいもの。
ほかにはソーシャル機能の強化として、撮影した写真を顔認識してコンタクトリストにある被写体であれば顔写真の下に連絡先が表示され、そのまま電話をかけたりメールやSNSでの連絡を行なうことができる。写真のシェアもいちいち電話帳を開く必要がなくなるわけだ。そして動画閲覧中に便利な機能が“Pop Up Play”。動画再生画面を小型化し、そのまま他の操作ができる。動画に出てきた土地や商品の検索をしたり、動画を見ながらSNSでチャットをする、といった使いかたができるわけだ。
↑ディスプレーは4.8インチのスーパー有機EL |
↑縁取りを薄くしたことで本体サイズの大型化を抑えている |
↑NFCを利用するS Beam。ファイルはWi-Fiで転送される |
↑ワイヤレス充電キットがオプションで販売予定 |
↑Smart stayはフロントカメラでユーザーの端末利用状況を判断する |
↑音声認識のS Voiceは7ヵ国語に対応 |
↑撮影した写真を顔認識してSNSやメールなどでシェアできる |
↑Pop Up Playは動画を再生しながら他の操作が可能 |
発表イベントの後は、GALAXY S III実機のデモが行なわれた。なお製品はまだ開発中のものだで、LTEには非対応のHSPA+バージョンだった。日本語ロケールは入っていなかったが、日本発売品はもちろん日本語に完全対応する。
↑GALAXY S IIIの実機。黒ではなく"Pebble blue"、濃紺に近い色合い |
↑背面はメタリック調の仕上げになっている |
↑こちらはホワイト。AndoridのOSバージョンは4.0.4 |
↑厚みは8.6mmだが、サイズ以上に薄さを感じられる |
↑GALAXY S II(左)とGALAXY Note(右)とサイズを比較。ディスプレーは4.8インチだがGALAXY S IIに大きさは近い |
↑Pop Up Playは動画画面を縮小し、再生したままほかのアプリケーション上に自由に移動させることができる |
↑カメラ機能も強化している。連続した写真から好みの1枚を選ぶBurstショットモード |
↑GALAXY Noteに標準搭載のアプリ『S Memo』がGALAXY S IIIにも搭載。指先でメモを書いてアルバムのように保存できる |
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