シャープは3月27日、世界最大のOEM供給会社として世界的に有名な台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業との提携を発表した。
ホンハイは、世界的にはFoxconn(フォックスコン)として知られ、iPhoneやiPodのOEM供給を行なっていることでも知られている。アップル以外には、『ニンテンドーDS』や『Wii』、ソニー『ブラビア』、HPのPCなど世界中の大手メーカーのOEM供給元であり、売上高7兆円超。世界最大手のOEM供給会社だ。
↑記者発表に臨んだのは、4月1日にシャープの社長に就任予定の奥田隆司常務執行役員。
今回の提携により、具体的にはシャープの堺工場(シャープディスプレイプロダクト)で生産する液晶パネルおよびモジュールを、今後、ホンハイが最終的に50パーセントまで引き取っていくことになるという。あわせて鴻海は堺工場の事業経営にも参画し、共同経営者として出資していくことになる。
円高やテレビ事業の不振などで、赤字経営に陥ってしまったシャープだが、ホンハイとの提携により、スケールメリットを生かしたコスト競争力の強化、世界市場への対応のスピードアップをはかっていけるとしている。
↑ホンハイのテリー・ゴウ会長は、ビデオメッセージで登場。
また、ホンハイが引き取った液晶パネルは必ずしもシャープのテレビ製品用に使用されるとは限らず、たとえばブラビアなど他社のOEM品の部品として使用することもあるという。
ちなみに、ホンハイとの提携事業に関してモバイル部門にも話がおよんだ。現時点で詳細は発表できないが、5月ごろ具体的に説明できるようにするとのことだ。
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