movaって、今時のグローバルな言い方をすると“2G”なんですが、まぁ日本だとちょっと事情が複雑ですよね。気になる人はWikiLeaksで調べてください。何はともあれ3Gの前から頑張ってくれてた通信規格であるドコモのmovaたん、本日3月31日をもってお役目終了だそう。本当に長い間ご苦労さまでした。’93年3月25日開始だそうですから、私はハタチなのでまだ物心つく前だわ(最近、本気にする人いて困る)。19年……あと1年でハタチとか言わないの。
↑初期のmova端末たち。 |
週刊アスキーでは「スマホをいかに安く買うか」といった特集をよく組んでおり、実質0円だったりする場合などもご案内しておりますが、movaが誕生した当時は初期費用だけで15万円ほど必要だったといいます。ハタチなので聞いた話です(←しつこい)。私は父親(当時社長、その後破産)が外車に装備しており、そのころ小学生で(もう年がバレた)「うわー、誘拐とかに使われちゃうんかー」とか、いらん心配してました。いわば社長など“成功者のステータス”だったのです。さりげなくお坊ちゃんアピールしてるようですが、その後オッペンハイマー一族は家を追われ家財道具一式を手放し……まぁその話はまた今度。
movaは音声通話のみでなく、データ通信の面でも進化し続けました。当初の通信速度は2400bps。現在のXi(75Mbps)は、その3万倍もの速度をもつことになり、これはムーアの法則に匹敵する進化と言えるのではないでしょうか。詳しくは調べてませんが←ぉぃ。さらに“カラー液晶”、“カメラ”、そして“防水”に“GPS”、“おサイフ”などといった今では標準となった機能もmovaから実装され、進化を続けています。そして、’99年“iモード”が誕生、コミュニケーションツールとして“ケータイ=ひとり1台”の時代が到来しました。
↑アンタはん、こげな端末使うてたおまへんか? |
2001年10月にFOMA(今時のグローバルな言い方をすると“3G”となり、こちらはちゃんと世界共通規格)が開始されましたが、このころmovaはまだまだ上り坂で「FOMAはエリアが狭い」など、今では考えられない評価でしたね。しかし徹底した設備投資により、ごく短期間でFOMAの契約者数がmovaのピークを超えます。双方を運用しながらも4Gの時代が本格到来する前に一方を終焉へ導いたドコモの経営は、先見性が高いと評価できるのではないでしょうか。
↑Xi時代の幕開けを象徴するかのような見事なXを描いております。 |
現在は4Gへの移行期にありますが、3Gと異なりLTEは音声が乗りません。3Gも継続させるのか、movaのように終焉に導きIPフォンへ切り替えていくのか……識者の多くは後者の見方をしますが、回線交換にもメリットはありますからね。各キャリアの出方が気になるところです。
何はともあれ、さようなら&ありがとうmova ……え、まだ使ってるだって!?
↑ドコモのサイトではFOMA、Xiへの移行を促している。機種変はほとんどタダ同然……だけど、ここまでmova使い続けてきたような人が、いきなりスマホを手にしたら……どうなっちゃうのかしら? もはや、同じ用途のモノですらない気も……。 |
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