人間そっくりのアンドロイドロボットとして世界を驚かせた『ジェミノイドF』が、2月14日のバレンタインデーまで、新宿高島屋2階のウェルカムゾーンのショーディスプレーに出現中。『ジェミノイドF』は、実在する20代のロシア人とのクォーターの女性をモデルにした“人間酷似型ロボット”だ。
↑ショーウィンドーは本来どうあるべきか? 世界初のアンドロイドを使ったショーウィンドー展示。 |
これは“アンドロイドも恋をする?”と題したバレンタイン特別企画。ショーウインドーの中でスマホをのぞき込みながら誰かを待っている彼女のあまりのリアルさに、行き交う人が足を止め、興味深くのぞき込む。
↑遠くを見つめるジェミノイドF。手にしているのは『AQUOS PHONE 103SH』。 |
2010年4月、大阪大学と国際電気通信基礎技術研究所(ATR)の石黒浩教授が発表した『ジェミノイドF』は、操作する人間の表情や動きをアンドロイドロボットに伝達、表出させるという斬新な発想で衝撃を与えたことは記憶に新しい。今回の展示では、周囲の人の数と動きをセンサーが捕え、あらかじめプログラムされた65とおりの感情や行動モデルをもとに、ジェミノイドFが表情や動作を表出させている。
↑みつめて、ほほえみ、瞬きをして、はにかむ? あまりに表情がリアルで、目が合うと照れます。 |
来場した石黒教授は「これは人間のコピーです。普通の人だと思ってください」としたうえで、「日本の研究は、自立歩行や作業目的などを中心にしたものばかり。でも理想形はアンドロイドではないですか? いつまでも科学展のままではいけない」と語った。
“ロボット”という先入観が頭を離れず戸惑う筆者に対しては「本当はショーケースの中にファッションモデルを立たせるのが理想でしょう? でもそれができないから、その代わりにアンドロイドを立たせるんです」と少し噛み砕いた解説をいただき、納得。
↑2007年、英国Synecticsの『世界の生きている天才100人』で26位にランクインしたロボット学者、石黒教授。 |
バレンタイン企画ということで……先生は毎年どれくらいバレンタインチョコをもらうんですか? という質問には「内緒」と軽くかわした石黒教授。
『ジェミノイドF』は、ツイッターもしているので、物憂げな表情と健気な姿に心が動いた人は、“@GeminoidF”に話しかけてみよう。優しい返事が返ってくるよ!
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