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スケヲタ竹子のフィギュアスケート全日本選手権レポ【1日め・男子SP】

2011年12月29日 09時00分更新

 実は、スマホよりもPCよりも何よりもフィギュアスケートに詳しく、愛し、身を捧げています。伊藤みどり大好きでしたから、ファン歴は20年以上……あっ年がバレる。みやの編集長も熱烈な真央ちゃんファンなんですよ。

 12月23日~25日に大阪・なみはやドームで開催された全日本選手権も、もちろん会場で生観戦。女子シングルと男子シングルを中心に、テレビや新聞ではあまりやらない、ディープなレポートをお届けしまつ!

 ※以下、スケオタ以外にはイミフな内容かと思います。ご容赦ください。

フィギュアスケート

 第一日は、ペアのショートプログラム(SP)と男子のSPが行なわれました。
 印象に残った選手の演技について、滑走順にご紹介します。

坪井遥司選手(岡山大学1年、曲は『ラ・クンパルシータ』)
 ジャンプは3T-3T、3A、ステップからの3Lzでミスなし。タンゴ曲を使う選手は多いけど、『ラ・クンパルシータ』は超王道で竹子の大好物なの。見どころはストレートラインステップ。足もとのエッジワーク、上半身の動きが大きくてよく、会場から自然に手拍子が沸きました。

小沼祐太選手(日本大学1年、曲は『龍馬伝』)
 ジャンプは3S、3T-2T、2Aという最も難易度が低い構成。スピンのポジションがよいわー。コンビネーションスピンではビールマンのポジションも。ジャンプに余裕があるので、もうワンランク上の技に挑戦してほしいな。
 あと、小さいフラワーガールやフラワーボーイたちと一緒にリンクに投げ込まれた花を拾う姿が微笑ましく、客席から少し笑いが起きてました。礼儀正しくていいね!

中村智選手(山梨学院大学1年、曲は『Black Magic Woman/サンタナ』)
 ジャンプは3T-3T、3Lz、2A。大学1年でサンタナって……。この音楽に合わせた振り付けがカッコよく、ストレートラインステップでは体がよく動いていてコーフン! だったのに、転倒からすぐに起き上がって続行できなかったのが残念です。

田中刑事選手(岡山理大附高2年、曲は『Violentango』)
 ジャンプは3A、3F-3T、3Lz、ただし3Lzは踏み切りのエッジが間違ったフルッツ。腕が長くて見栄えするわぁ。ほぼパーフェクトな演技で、歓声とちらほらスタンディングオベーションが。

宇野昌麿選手(中学2年、曲は『Tucker』)
 ジャンプは3Lo、3F-2T、イーグルからの2A。ジャンプの入りにステップやイーグル配す工夫がある。エレメンツひとつひとつの質もよく、完成度が高い。スウィングジャズという、年齢に合った曲の踊りだしたくなるような曲想も表現できていました。
・2011年JGPエストニア大会 SP動画(関連サイト

宮崎勇人選手(関西大学4年、曲は『ニュー・シネマ・パラダイス』)
 ジャンプは3Tお手つき-1T、3Sオーバーターン、2Aオーバーターン。ジャンプは苦手なのかな? スピンのポジションがキレイ、インサイドのイーグルも深く、美しくて見とれてしまいました。

町田樹選手(関西大学4年、曲は『Dark Eyes』)
 ジャンプは3A、3F-3T、3Lz。着氷に多少危なっかしいところはあったが、全体としての演技の完成度に会場中大コーフン。
 曲を完璧に理解し表現した宮本賢二による振り付けと、町田選手の緩急のつけ方が秀逸で、目を離せませんでした。
 ロシア民謡の『黒い瞳』はスケートでよく使われる曲だけど、このプログラムはマスターピースと言えるでしょう。ふだんおとなしい記者達もさかんに拍手していました。
・2011年トリグラフトロフィー SP動画(関連サイト

佐々木彰生選手(明治大学3年、曲は『日本舞曲第五番 指打鍵盤斬捨御免』)
 ジャンプは3A転倒、3Lz-3T、片手上げの3F。“踊れる”と評判の佐々木選手、期待どおり、さすがの演技でした。
 『ハンガリー舞曲』と『タイプライター』というクラシック曲を和風にアレンジした珍曲を、忍者の扮装で表現。
 殺ったり殺られたりの振り付けを、音にぴったり合わせてやるものだから、観客席から笑いが起きる。私も思わず笑ってしまいました。
 技術的には、3Lzと3Fをきっちり跳び分け、しかも片手上げの3Fは世界でもトップの質。すばらしい!

吉田行宏選手(関西学院大学3年、曲は『黒い瞳』)
 ジャンプは3T-2T、1F、イナバウワーから回転がディレイの美しい2A。ジュニアのころから情感たっぷりの演技力で好きな選手です。曲は町田選手とは異なるアレンジで、サーシャ・コーエンと同じバージョン。
 6分間練習では、3T-3Tも3Fも跳べていたんです。練習でできるんだから、本番でも挑む勇気を持ってほしいな。

●郡山智之選手(福岡大学4年、曲は『Tango de los exilados』)
 ジャンプは3Loオーバーターン、2T-3T、2A。6分間練習では3T-3Tを跳べていたので残念。
 これも宮本賢二の振り付け。もう、冒頭、ひとつひとつのタンゴのポージングがカッコよくて鼻血が出そうでした。ストレートラインステップも動きが大きく、かつ体のラインが美しいのです。
 大人のタンゴを堪能させてもらいました。
・2010年ニース杯 フリー『リバーダンス』動画(関連サイト)これも宮本賢二の振り付け。傑作です。

高橋大輔選手(関西大学大学院2年、曲は『In the Garden of Souls』)
 ジャンプは4T-3T、3A、3Lz。6分間練習でもほとんど跳んでいなかった4Tを、コンビネーションで3Tを付けるとは、まさか!!! と会場中が大騒ぎでした。
 演技後は、客席ほぼ全員がスタンディングオベーション。会場の大型ディスプレーにジャンプのリプレイ映像が流れるだけで大歓声と拍手が起きていましたw。

 ここまでに何度か登場する宮本賢二さんは、元アイスダンス選手で、現在33歳の振付師。高橋大輔選手のバンクーバー五輪シーズンのSP『Eye』(関連サイト)を手がけた方です。選手の個性にハマった選曲や、曲と音を最大限に生かす印象的な振り付けは注目に値します。覚えてネ!

 

2011フィギュアスケート全日本選手権 放送予定

[フジテレビONE(CS)]
12月30日 10時~12時 男子SP
       12時~14時 男子フリー
       14時~16時 女子SP
       16時~18時30分 女子フリー
       18時30分~20時30分 エキシビション
[BSフジ]※副音声は実況解説なし。
1月1日 14時~15時55分 男子SP
      17時~18時55分 男子フリー
1月2日 15時~16時25分 女子SP
      16時30分~18時55分 女子フリー
1月3日 16時30分~18時55分 エキシビション

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