世界最大のコンシューマー・エレクトロニクスショー『IFA2011』の取材でドイツ・ベルリンへ行ってきました。ドイツもプリペイドSIMカードやらスマートフォンが買いやすい国。キャリアは“ドイツといえば”のドイツテレコムを筆頭に、大手4社とMVNO事業者数社がひしめきあっています。
まずは家電店“SATURN”を攻めよう |
ライバルの“Media Markt”も忘れずに! |
ドイツでモバイル系の買物をするならまずは家電量販店に行ってみましょう。ドイツでは“SATURN”、“Media Markt”の2つが大手チェーン店で、各都市に複数の店舗を構えています。どちらも家電はもちろん、プリペイドSIMカードやプリペイド携帯、またSIMロックフリーのスマホなども売っています。
セール品やプリペイド携帯は安い! |
プリペイドSIMもいろいろ(これはMVNO事業者のもの) |
店内に入って携帯電話のコーナーに行ってみると、大きく目立つのがワゴンに山積みにされたプリペイド携帯やセール携帯の山。モノによっては10ユーロなどと格安で売られています。なおドイツではプリペイド携帯は、プリペイドSIMカードにSIMロックありの携帯電話をセットにして売ってます。なので激安品が多いんですね。
またプリペイドSIMカードも大手キャリアとMVNO事業者のものをいくつか売っています。ちなみにドイツはプリペイドSIMカードは本人登録が必須。そのためプリペイド携帯を買う場合も登録作業が必要になります。携帯コーナーにカウンターがあるので、スタッフに声をかけてここで登録してもらいましょう。パスポートとホテルの住所があればOKです。
なおここは登録だけで、支払いはこの後レジで行ないます。レジでは未登録のプリペイドSIMカードやプリペイド携帯は購入させてくれず「登録してくるように」と言われるので注意しましょう。一方、MVNO事業者のプリペイドSIMカードは、自分でPCでオンライン登録できます。なのでこちらはそのままレジでお金を払えば購入可能です。
でもスマホは高いのね…… |
ワゴンに入っていてもこのお値段 |
一方単体で端末を買うこともできますが、その場合はSIMロックフリー端末となり定価になります。なのでハイエンドモデルは500ユーロなど結構なお値段になっちゃいます。さらにはドイツではスマートフォンのプリペイド販売は量販店ではあまりやっていないようです。そのため“激安ウハウハプリペイドスマホ”はキャリアの店へ行ったほうがよいようです。
アクセサリーは種類多いけどやや高め |
ほかには各種アクセサリーも豊富に揃っていますが、やはり定価が基本なのでちと割高感があるかもしれません。とはいえアクセサリーもワゴンセールのものが出ていることがあるので要チェックですけどね。そんなことから量販店はとりあえず端末の価格や各キャリアのプリペイド携帯の種類チェックをする場所……と考えて立ち寄るのがよいかも。
なお“SATURN”、“Media Markt”の両量販店での買物には注意が2つあります。ベルリンは大丈夫でしたが、ほかのドイツの都市では外国人にプリペイドSIM、プリペイド携帯を売ってくれない場合があります。また海外のクレジットカードは使えず現金払いしか受け付けてくれないようです。プリペイドを売ってくれない、あるいはカードが使いたい、という場合はその後でキャリアの店に行きましょう。
ドイツの顔のT-Mobile |
1日100円でデータ定額 |
ドイツの大手キャリアはドイツテレコム(T-Mobile)、Vodafone、O2、BASE(E-Plus)の4社。各社プリペイドSIMカードもプリペイド携帯も売っていますが、今回まずはT-Mobileのお店を訪問してプリペイドSIMカードを購入しました。
料金はよく変わりますが、今回はデータ定額が1日0.99ユーロ(約108円)。プリペイドSIMカードは10ユーロなので、10日間定額利用できる計算になります。なお速度は3Gの384Kbpsに抑えられますがスマートフォン利用なら十分でしょう。
Vodafoneはドイツにもあります |
7000円でデータ使い放題のスマホゲット |
T-Mobileの次にメジャーなのが真っ赤なロゴでおなじみのVodafone。Vodafoneのプリペイドはスマートフォンの種類が他キャリアより多いようです。お店に行くと大々的に売っていたのがファーウェイ(Huawei)製の『Vodafone 858 Smart』。日本で売っているPocket WiFi Sのひとつ下のランクの製品です。
この端末、画面はQVGAだしカメラも2メガと機能を考えれば大したことはできませんが、価格はプリペイドSIMカードとのセットで66ユーロ(約7100円)。しかも現在キャンペーン中で1ヵ月はデータ使い放題とのこと。テザリング利用はできませんが、旅行や出張中にメールやTwitterチェックを時間を気にせず使えるってのはうれしいんじゃないでしょうか。
蛇足ですがVodafoneのプリペイド携帯はパッケージがデカイので持ち帰るのがちょっと大変……。
ベルリンの連絡用にプリペイド携帯 |
こうしてドイツでは現地の2回線を入手したのですが、それらは主にデータ通信用として使い、音声用端末は別途ほかのものを買ってみました。キャリアはO2で、サムスン電子の『E1050』がプリペイドSIMカードセットで15ユーロ(約1600円)。これでどれくらい使えるか説明を聞き忘れたのですが、ドイツの現地携帯との連絡用に買ったので、滞在中は残高が切れることはありませんでした。
パナソニックが携帯売ってるとは! |
とりあえず買ってみました |
そしてもう1台買ったのが家電量販店で見つけた不思議な製品。なんとパナソニックのGSM携帯なんです。パナの携帯っていうのだから日本スタイルと思いきや、これはコードレス電話のような形状。一体なんでこんなものが売られているんでしょう?
実はここ数年ドイツでは年配者向けの“簡単携帯”が増えているんです。このパナの携帯もそうしたカテゴリーの製品なんですね。おそらくブランドだけで製造は中国のどこかのメーカーじゃないでしょうか。携帯電話というよりも、パナソニックの“家電”としてこの“簡単携帯”は売られているようです。
低機能だけど安いと気になっちゃう…… |
ドイツはスマートフォンの掘り出し物はやや見つけにくく、プリペイドSIM/携帯も登録が必要な点がちょっと残念。とはいえそれなりにモバイル関係は楽しめる国ですし、通話用に割り切ったプリペイド携帯は格安品が揃っています。ドイツに行ったらキャリアの店だけではなく、ぜひ家電量販店も訪れてみてください!
山根康宏さんのオフィシャルサイト
香港携帯情報局
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります