週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Xアイコン
  • RSSフィード

“1万人体制で9割を回復” NTTが震災からの復旧状況を報告

2011年03月31日 20時01分更新

  NTT、NTT東日本、NTTドコモのNTTグループ3社は3月30日、都内で記者会見を開き、東日本大震災における被害と復旧状況の説明と今後の見通しを発表しました。

 今回の震災による通信設備の被害は、大部分が津波によるものでした。支局建物や基地局など通信施設そのものの水没・流出・損壊をはじめ、電柱の倒壊、地上地下のケーブルの切断、それに伴う蓄電池の枯渇などにより、最大で固定系電話約150万回線、移動系無線局6720局に支障をきたした、というこいうことです。

NTTグループ3社の社長が会見
NTTグループ3社の社長が会見
↑会見を行なうNTTの三浦社長(左)、NTT東日本の江部社長(中央)、NTTドコモの山田社長。

  これに対し、NTTグループは他社の従業員も動員するなど、1万人を超える体制で復旧活動を実施しました。現在までに通信機能の9割以上を回復し、今後は立ち入りが制限されている福島原発エリアを除き、4月末までにほぼ復旧する見通しであるとのことです。

 また、NTT代表取締役社長の三浦惺氏は「これまでは被災者情報は伝言ダイヤルだったが、今回の震災ではネットが中心になったのが事実。これからは、ネットを使った対策を強化していかなければならない」とコメントしました。

被害状況の説明
被害状況の説明
↑津波で倒壊した基地局の設備や半壊したドコモショップなど、現地のようすが写真付きで報告された。

  加えて、NTTドコモ代表取締役社長の山田隆持氏は「地震発生時には最大で通常のトラフィックの50~60倍の負荷が一気にかかった。一番厳しい状況のときには90パーセントの通信規制をかけ、ネットワークをなんとか維持することができた」と報告しました。

 「メールは一瞬30パーセント規制をかけたものの、すぐに解除し、通話よりも支障がすくなかった。震災のときにはメールをお使いいただくよう案内していきたい。現在スマートフォンでは利用できないエリアメール(緊急地震速報)についても、2011年冬モデルで搭載したい」と語りました。

通信規制についての説明
通信規制についての説明
↑NTTドコモ代表取締役社長山田隆持氏は「地震発生時には最大で通常のトラフィックの50〜60倍の負荷が一気にかかった」と震災当時の状況を説明。

  

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります