ここ数年ラーメン店の出店ラッシュが続いているニューヨーク。その数はマンハッタンだけでも18店舗にも及ぶ。来店する客層は在米邦人よりもアメリカ人の方が格段に多く、日本の国民食ともいえるラーメンがニューヨークにも確実に浸透している様子がうかがえる。
そんななか、これまで日本の伝統芸能やポップカルチャーや映画、音楽などをアメリカに知らせる活動を行ってきたジャパン・ソサエティーが現地8日、 “Ramen Rules New York(ラーメンがニューヨークを支配する) ~熱々! NYラーメン事情~”と題した講演会を開催。ラーメンの歴史やニューヨークでの流行などを紹介した。
ゲストとして登場した新横浜ラーメン博物館ブランドマーケティング事業部の中野正博氏は、日本とニューヨークのラーメン店の違いについて「日本ではラーメンは“5分で食べるもの”と言われ、お店での滞在時間はせいぜい15~30分。一方でニューヨークではお酒を飲んで談笑ししながら食べる」と、両国でのお店での過ごし方の違いに言及。
日本のラーメンの歴史、つけめんや二郎系ラーメンといった流行を紹介した新横浜ラーメン博物館の中野正博氏。 |
また、人気フードブログ『Serious Eats』のマネージング・エディター、ケンジ・ロペス・オルト氏は、韓国系アメリカ人の店主がフランス料理の手法で豚骨スープをつくっている店など、ニューヨークで独自に発展しつつあるラーメンの最新事情を紹介していた。
前売りチケットは完売し、約200人収容できる会場は立ち見が出るほど。観客のほとんどはアメリカ人で、ラーメン人気の高さが実感された。ニューヨークのラーメンブームはまだまだ加熱しそう。
中野氏(左)、オルト氏(中央右)ら参加者によるディスカッション。中野氏は今後5年間にラーメン店の海外進出が急激に増えると予測していた。 |
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります