●編集部でも大人気の『タワーオブアイオン』はどうなる?
続いて、現在韓国内でナンバー1の人気を誇る『タワーオブアイオン』について、 開発主任のキム・ヒョンジュン氏(右)と、デザインチーム担当のクァク・ジウン氏(左)に伺った内容をインタビュー形式でお伝えする。
―2.1の概要を教えてください
「韓国で実装済みの“2.1”では、フィールドモンスターやインスタントダンジョン、宝箱などでのアイテムドロップ率を大きく向上。50レベルのユニークアイテムは20倍近い確率となりました。さらに、一人あたり獲得できる通貨も獲得率6倍になっています。」
―韓国ユーザーの反応は?
「資金や素材が容易に手にはいるようになり、武器や防具の製作が活発になっている。今後は採集や製作システム自体も改善していきます」
―2.1はどういった経緯で実装されたのですか?
「韓国国内だけでなく、日本をはじめとした6ヵ国サービス提供中の各国からの意見も取り入れています。特に、“敷居の高さ”がよく聞かれました。新コンテンツの前にこの部分を緩和させる必要性を感じて実値しました。」
―ハードルとはなんですか?
「欲しいアイテムが手に入りにくい、ダンジョンを何度も回らなくてはいけないことです。たとえば、今まであったコンテンツが10あるとしたとき、通貨時間がないといった理由で、ひとつか2つくらい楽しめなかったのですが、アップデートにより、より多くのコンテンツを楽しめるようになります。実際にコンテンツの利用率も上がっています。もちろん、そのぶんコンテンツが消費するスピードも上がるので、コンテンツを追加していかなければならないと考えています。」
―リネージュシリーズの経験から、ユーザーがハードルに感じる点はわかっていたのでは?
「開発の立場から言うと、ゲームのなかでのハードルは悪いものでは無いと考えています。そういったハードルがあった方がコミュニケーションも生まれ、やりがいを感じるのではないでしょうか。」
―公開済みの“VISON”ムービーに関連するアップデートはどのように行なわれていくのですか?
「内容が膨大にあるため、一気に実装するのはむずかしいです。まずはゲームエンジンの“CryEngine”をアップデートする予定です。」
ここで、日本でのサービス開始当初からアイオンを遊んでいたアキラから、気になっていたことを聞いてみた。
―要塞戦がまともに遊べず残念でした。サーバーの問題なのかPCスペックの問題なのかはっきりしていませんでした。
今現在の状況を教えてください。
「どんな状況だったのか教えてください」
―クライアントが強制終了してしまい、再起動した頃には要塞戦が終わっていました。その後、グラフィック表現の簡易化といった機能を実装したそうですが、状況はあまり変わらないという話も聞いています。
「正直なところ、要塞戦に初期ここまでの人数が参加することを予想していなかった。サーバーでのラグや改善をし続けています。」
―クライアントに問題はありませんか?
「必ずストレステストは行なっているのですが、日本での状況はわかりません。そういった意見が聞けて参考になりました。韓国ではクライアントが問題で、という意見はありません。国別にクライアントをパッキングしているので、その過程で何か問題が生じている可能性もありますね。」
―炎の神殿に延々と通い続けて、結局レアアイテムを手に入れられなかった苦い思い出があるのですが(笑)、ドロップ率が向上し簡単に手に入るようになると、既存アイテムの価値が下がってしまわないですか?
「(笑)ゲーム内で、レアアイテムをもっている人とそうでない人の差別化は必要です。単純に入手しやすくするだけではなく、次の目標を用意してあげる必要があります。」
―『ブレイド&ソウル』が始まります。アイオンが勝てるポイントはなんですか?
「リネージュ2も競合相手でした。Blade&Soulは、私たちが見ただけでも優れたゲームだと思います。アイオンとしては、すでに“Vision”で公開している内容を、ひとつひとつ実装していくことで、対抗できると考えています。」
両タイトルとも、最近のMMORPGしかしらない新規のユーザーにとっても、従来からのユーザーにとっても、“新しいゲーム”として期待できそうなアップデートとなることがわかった。間違いなく日本でも実装される内容なので、期待して待っておこう。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります