一夜にして大事件に発展した尖閣諸島衝突ビデオの流出問題。YouTubeにアップされるあたり、いかにもネット時代を象徴しています。
さて、アップロードされた各動画には、ちょっとしたタイトルがつけられていました。このタイトル部分から、何かわかることはないものでしょうか? そこで、昼休みのスキマ時間を使って、この動画を編集した“編集ツール”と編集に使用したマシンの“OS”を探ってみたいと思います。
情報として得られるのは以下2件。このふたつから検証を進めましょう。
(1)フォント
(2)背景画像
(1)フォント
フォントから推測できる情報は案外多いもの。Windowsにデフォルトで設定されている『MSゴシック』やMacの『Osaka』のようなフォントもあれば、DTPやグラフィックデザインといった専門職向けの“モリサワ”シリーズのように、新規購入してインストールするものもあります。
では、今回のタイトルで使われているフォントは何でしょう?
キャプチャ画像の上に、フォトショップでレイヤーを重ねて黒バックを配置。このうえにテキストのレイヤーを重ね合わせて検証します。まずはWindowsデフォルトのフォントを総当りで、と思いきや……
一発目の『MS Pゴシック』がピタリ!?
どうやらWindowsマシンでつくられたっぽいことが判明しました。マカーではない模様です。
(2)背景画像
映像編集ツールには、編集作業に必要な素材類がデフォルトでいくつか同梱されているのが常です。音声だったり、ちょっとしたムービーだったり、もちろん映像作品のタイトルに使えるような背景画像も用意されています。では、尖閣諸島衝突ビデオのタイトル部分の背景画像はどうでしょう。何らかのツールに同梱されたデフォルト画像であれば、そこからツールを割り出すことができるはず。
まずは、週アスPLUSで使用している編集ツール群の中から、Corel社の映像編集ソフト『VideoStudio Pro X3』で検証。価格も1万円前後とライトユーザー向けの編集ツールです。
Corelがダメなら次はAdobe攻めで、と思いきや……
それっぽいのを発見。
試しにMS Pゴシックで尖閣衝突ビデオのタイトルと同じ文字列を入力し、文字を青色でフチどりしてみます。
おそらく正解かも? 元動画のタイトルキャプチャと並べて比較してみました。
動画の編集は“Windows機”、編集ツールは“Video Studio”を使うと、そっくりの動画タイトルをつくれるみたいですね。それがわかったから何だ、という話で恐縮ですけれども。今回に限らず、何か動画を検証するときのご参考までに。
あとは、さまざまなバックグラウンドをもつ暇をもてあました神々が、ありとあらゆる角度から検証を続けてくれることでしょう。
(11月5日15:00追記:ソフト名に誤字がありましたので修正しました。はてブで指摘していただいた方ありがとうございます)
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