結局、音質って、その大部分がイヤホンで決まる気がするんですけど、ここにどれだけお金をかけるかってホント人それぞれって感じですよね。超高いのいくつも買う人もいれば、プレーヤー付属のイヤホン、はたまた100円ショップで買ったモノを使い続けているなんて人もいますから。むろん安くていいモノが広く受け入れられるのですが、徹底して“質”を追求した一品がこちらです。
SHURE SE535
※7月下旬発売予定、実売予想価格4万9800円前後
SHUREといえば超高級マイク&イヤホンってイメージですが、最近は音質と価格とのバランスをとり、さまざまなラインアップ展開をしています。本日、発表されたこの『SE535』は、『SE530』(実売価格6万円)以来のハイエンドモデル。若干求めやすくなったとは言え、大富豪でもなければポンっと試しにってわけにはいきません(よね?)。これを買うことにより、音楽プレーヤーを新調する以上の新体験、感動を味わえるかがポイントです。
最大の特徴は、高域用ツイーター×1、低域用ウーハー×2、計3つのドライバーを搭載している点です。それぞれ担当する音域が異なるため、つぶし合うことなく原曲を忠実に再生できるわけです。織りなす音色はドライバーのチューニングに依るところ大ですが、そこはShureならではのこだわりで、万人が納得いくよう試行錯誤が繰り返されたに違いありません。むろん、コネクターなどはすべて金メッキ、ケーブルなども最高級のものが使用されています。
↑ケーブル長は1.6メートル。個人的には、もうちょい短いとよかったな。「近年、デバイスと人の顔との距離は縮まる傾向にある」と、アックン・オッペンハイマーも述べていましたから。従来モデルように延長ケーブルを介するタイプではなくなったのはうれしいですね(iPod shuffleで使いにくくなっちゃったけど)。
↑イヤホン部はケーブルから外せるしくみに。むろん、聴いていて外れてしまうようなことはありません。カチッとはまりますが、なめらかに回転し、ケーブルや耳への負担を軽減してくれるしくみになっています。
↑付属品一式。各種イヤーピースのほか、ケース、ボリュームコントローラー(絞るのみでアンプではありません)、航空機用プラグなどです。
↑端子部はL字型。少々大きめなので、モノによってはアダプターがないと入らないかも。たとえばiPhone4のバンパー経由だと差せませんでした。
スケルトンモデルも用意
↑『530』は1色でしたが、今回ハイエンドは2色展開に。あ、よく見たらどっちもスケルトンだわ^^; ブラウン系と無色ですね。ケーブルの色もちゃんと違います。セパレートなので2つ買えばミックスも可←意味はないですけどw
前身モデル『SE530』と比較
↑ケーブルが太くなっているのがわかります。特にイヤホンの付け根とかって最も負担のかかる部分ですからね。デザインも結構変わってて、近未来的な雰囲気になった気がします。耳に掛ける部分はさらに太くなってて、針金のように(とまではいきませんが、若干)形状を記憶します。
──では装着
↑最初、耳にどう掛けていいのか悩みましたが、次のようにすることで、以降もカンタンに装着できるようになりました。まず、コードに耳に沿う形のクセをつけます(テキトーで大丈夫です)。続いてイヤーピースを指先でつぶして耳にねじ込みます。最後、コードを耳に掛けてしっくりくるように微調整しましょう(ベストな装着法には個人差あると思いますよ)。
創立85周年の同社が技術を結集して生み出した最新かつ最高級のイヤホンで、お気に入りの楽曲を聴いてみましょー♪
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う~ん……。う〜ん……。……いや、スバラシイですね☆ 音の評価は好みもあるので難しいですが、SE530を使っていたとき「これ以上の音は(イヤホンでは)無理!!」とまで感じたのが、明らかにそれを上回って高音質とわかります。個々の音が耳に刺さってくるように聞こえてくる感じとでもいいましょうか。むろん遮音性が高いというのもありますが、ボリュームを絞っても小さな音がきちんと聞こえてくる様子はSE530よりも顕著です。たとえばドラムのハイアットや手拍子などが、本当に耳元で鳴っているかのよう。低音も強すぎず弱すぎず絶妙なバランスで、あらゆるジャンルに適するんじゃないかしらと。
ただ、高級イヤホンの欠点もザンネンながら前モデルから継承されてしまっているんですよ。それは、これ以下のモノをいっさい体が受け付けなくなってしまうという危険なワナ……。どうするんですか? ジャイアン鈴木さん。
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