ソフトバンクは6月25日、東京国際フォーラムで株主総会を開催。その後、孫正義社長が約2時間にわたり“新30年ビジョン”のプレゼンテーションを行なった。
冒頭、孫氏は「私の人生で最も重要なスピーチになる」と前置きし、今後の30年、そしてその先に同社が目指すものとして“情報革命で人々を幸せに”するという理念を発表。「死や孤独による人々の悲しみを和らげ、学びや遊び、出会いの感動を通して幸せを提供」していくことでこの理念を実現すると語った。
孫氏は「30年に1回の大ボラですから」と笑いをとりつつ、未来への見通しとして2018年前後にコンピューターの処理能力が人間の脳を超えると予測し、より長期的には、自分でデータを集め“知恵”を自動生成する学習型コンピューターが登場する、という考えも披露。
30年後の具体的な目標として、“株式時価総額200兆円”と“グループ企業5000社”の2つを発表。子会社化にこだわらず、有望な企業とパートナーシップを結んでいことで“戦略的シナジーグループ”を作りたい、と意気込みを見せた。今年7月には“ソフトバンクアカデミア”を設立して後継者の育成も行なう予定だ。
また、発表の最後に孫氏は韓国からの移民であった祖母や貧困の中にあった自身の生い立ちを語り、そこで感じた“家族を支たい”という思いと“人に感謝し、されること”の大切さが、自身の経営理念の原点にあると語った。家族への思いを語るときには涙をにじませるなど、普段は見ることができない孫氏の姿が印象的だった。
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